74/77
打ち上げられた信号弾
「緑が安全で赤は危険。そんな分かりやすい手を使うと思うか?」
「・・・では、本当の事を教えてもらおうか」
複数の兵士が俺達を取り囲み、拘束しようとする。
「離しなさいよ!」
ローネは地面に置いていた剣を足で掬い上げると、振り向きざまに近くにいた兵士に斬りかかった。
短い悲鳴と共に倒れる兵士。
「おい!?」
「あなたも戦いなさい!。もうこいつらに捕まるなんて御免だわ」
ローネに促され、自分の剣を拾う。
「まずは近衛だ!。海軍の奴は後回しでよい!」
こんな事しなくとも、もっと穏便に解決できる方法があったのにな・・・。
仕方ない。
俺は気づかれないように後ろから、ローネが着ているマントの中に手を入れた。
「なッ!?」
「すまん。少し我慢してくれ」
恐らくローネは戦うことしか考えていない。
戦力差とフィーアの事を考えると、ここで奴らと事を構えるのは得策ではないだろう。
「んッ!?ク、クルト・・・やめ」
そして、状況を打開できるものをローネは持っていたはずだ。
目当てのものを発見し、力強く地面に叩き付ける。
「煙幕!?」
「逃げるぞローネ!」
俺はローネの手を引いて煙幕の中、村の郊外へと走った。




