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勇敢な選択

相手が全てを言い終わる前に剣の平面な部分を鳩尾に叩き込む。

確かな手ごたえを感じ、床に倒れる奴を一瞥する。


「やはり護衛がいたな。服装からして自警団・・・じゃない!。クーデター軍だと!?」


俺は倒れたクーデター軍の兵士を飛び越し急ぎ地下へ向かう。


「ローネ!」


地下牢に着くと兵士2人が椅子に拘束されているローネの服を脱がそうとしている光景が目に入った。


「何やってんだよ!」


頭に血が上るのを自分でも感じていたが、もう抑える事は出来ない。


兵士達は俺に気づき銃を構える。もう遅い。

一気に間合いを詰めた俺は剣を突き上げ、銃を弾き飛ばす。勢いのまま蹴りを喰らわすと兵士は壁に背中を打ち付け、そのまま苦悶の声を漏らして蹲る。


しかし、もう一人の兵士が俺に向けて銃を放った。

至近距離からの銃撃にこれは躱せないと反射神経を司る脳が懸命にアラートを発している。


「クルト!」


ローネの叫ぶ声。



「大丈夫だ」


意識せずにそう呟いていた。

剣を上段から振り下ろす。

かのマグヌス団長もこう言っていた。


「躱せないなら!」


金属同士が当たる甲高い音。

その直後、俺の後方の壁には二つの真新しい穴が開き、穴からは微かな白煙が出ていた。


躱せないなら斬ればいい。


至近距離からの銃弾斬り。マグヌス団長の鍛錬でやらされて以来だから5年ぶりくらいか。

本番で成功してよかった。


呆気に取られている兵士の顔面を拳で殴って無力化し、ローネの拘束を解く。


「ローネ、本当に済まなかった。怪我は」


「ッ!」


椅子に座っているローネに怪我がないか確認しようと中腰になった俺にローネが突然椅子から立ち、胸元に飛び込んできた。

背中に腕を回され、正面から抱き着かれる形となった。



「え!。ローネ・・・さん?」


「もっと早く助けに来なさいよ!馬鹿ァ!」


「・・・ごめん」


「本当に怖かったんだからぁ」


「・・・ごめん」


泣くローネに俺はただ抱きしめ返して謝ることしか出来なかった。


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