記憶か夢か
誰かと親しくなるのは怖い。突然いなくなってしまうかもしれない。
ならば最初から関わらず、他人のままであり続ければ傷付くことは無くなる。
それが両親を無くした幼い俺が考えた末に辿り着いた結論だった。
それからミアの家に引き取られてから6年が経とうとしていた頃、
11歳の俺は一人でも生きていけるように村はずれの森に自分の家を作ろうとしていた。
家とは名ばかりの子供が作る、いわゆる秘密基地と呼ばれるようなものだろう。
材料を探していた俺は気が付くと開けた場所に出ており、そこには一面に様々な色の花が咲いていた。
「・・・綺麗だ」
非日常的な光景に目を奪われ、思わず声が出た。
「そこに誰かいるの?」
「!」
自分以外に誰もいないと思っていたが、唐突にどこからともなく少女らしき声が聞こえ、思わず身構える。
花畑の中を目を凝らして注意深く見ると、そこには綺麗な金髪と青い瞳、高そうな白いドレスを着た少女が佇んでいた。
歳は俺よりも下の様に見える。
「・・・」
「いきなりごめんなさい。まさか私以外に人がいるとは思わなくて。お兄さんも花が好きなの?」
何も言わずにその場を立ち去ろうとしたが、少女の真っ直ぐな瞳に目を奪われ、いつの間にか体が動かなくなっていた。
「今日はどうしてもここに行きたくて、一人で来たんだよ。でも一人だと少し寂しくて、お兄さんがいてくれて良かった」
俺とは初対面にも関わらず、少女は嬉しそうに話してくる。
普段一方的に話される事は嫌いだったが、何故か少女の話を聞くことは苦にならなかった。
どうせ会うのもこれが最初で最後。少し話を聞くくらいなら問題ない。そう考える自分がいた。
「こっちに来て一緒に話そうよ!」
少女は俺の手を取ると花畑の中へと誘う。
それからしばらくは時間を忘れて少女の話を聞いた。
好きな花の種類、育て方、少女の兄のことなど、どれも楽しそうに話していた。
もうじき夕方になろうかという時、遠くから複数の大人の声が聞こえてきた。
少女はおもむろに立ち上がると笑顔だがどこか悲しそうな表情で俺を見る。
「そろそろ帰る時間みたい・・・そうだお兄さん!。この花畑の中から好きな花を選んで!」
誰かと親しくなるのは怖い。突然いなくなってしまうかもしれない。
ならば最初から関わらず、他人のままであり続ければ傷付くことは無くなる。
それが両親を無くした幼い俺が考えた末に辿り着いた結論だった。
それからミアの家に引き取られてから6年が経とうとしていた頃、
11歳の俺は一人でも生きていけるように村はずれの森に自分の家を作ろうとしていた。
家とは名ばかりの子供が作る、いわゆる秘密基地と呼ばれるようなものだろう。
材料を探していた俺は気が付くと開けた場所に出ており、そこには一面に様々な色の花が咲いていた。
「・・・綺麗だ」
非日常的な光景に目を奪われ、思わず声が出た。
「そこに誰かいるの?」
「!」
自分以外に誰もいないと思っていたが、唐突にどこからともなく少女らしき声が聞こえ、思わず身構える。
花畑の中を目を凝らして注意深く見ると、そこには綺麗な金髪と青い瞳、高そうな白いドレスを着た少女が佇んでいた。
歳は俺よりも下の様に見える。
「・・・」
「いきなりごめんなさい。まさか私以外に人がいるとは思わなくて。お兄さんも花が好きなの?」
何も言わずにその場を立ち去ろうとしたが、少女の真っ直ぐな瞳に目を奪われ、いつの間にか体が動かなくなっていた。
「今日はどうしてもここに行きたくて、一人で来たんだよ。でも一人だと少し寂しくて、お兄さんがいてくれて良かった」
俺とは初対面にも関わらず、少女は嬉しそうに話してくる。
普段一方的に話される事は嫌いだったが、何故か少女の話を聞くことは苦にならなかった。
どうせ会うのもこれが最初で最後。少し話を聞くくらいなら問題ない。そう考える自分がいた。
「こっちに来て一緒に話そうよ!」
少女は俺の手を取ると花畑の中へと誘う。
それからしばらくは時間を忘れて少女の話を聞いた。
好きな花の種類、育て方、少女の兄のことなど、どれも楽しそうに話していた。
もうじき夕方になろうかという時、遠くから複数の大人の声が聞こえてきた。
少女はおもむろに立ち上がると笑顔だがどこか悲しそうな表情で俺を見る。
「そろそろ帰る時間みたい・・・そうだお兄さん!。この花畑の中から好きな花を選んで!」




