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戦場の再開

近衛は100人程度の王直下の独立武力部隊で、個々が卓越した戦技を持つ集団です。

団長、副団長に続きミアは5番目程度の実力を持つ超エリートですが、ローネは80番台程度です。


「そんな制服…似合いませんよ…ミア中尉…」


「ローネ少尉も王国派なの?もし王国派なら……!」


今度はミアがローネに切り込み、ローネは辛うじて防ぐ。


「く…私は…レナート様…」


「どうしました?反撃しないと死にますよ!」


ミアは間髪入れずに斬撃を繰り出す。


「…私だって!」


ローネは間一髪で斬撃を剣で受け止めると懐からグレネードを落とす。


「!これは…煙幕」


ミアは後ろに飛び、煙に巻かれないよう距離を取ろうとした。

直後、瞬時に立ちこめた煙の中からローネが剣を構えた状態で前傾姿勢のままミアへ突っ込む。


「な!」


ミアは咄嗟に剣を受けようとするが後ろに飛んでしまった為、その場で足に力を入れることが出来なかった。


「ミア中尉!これで!」


ローネは勝利を確信し、剣に力を籠めミアを切りつける。

しかしミアは剣を地面に突き立てると、剣を支点にローネの剣を軍靴で蹴り上げた。


「!…そんな!」


「本当に強くなった…ローネ少尉…。しかし、もうどうでもよい事です…今となっては…」


ローネはここで、ミアが何処か心ここにあらずといった状態であることに気づいた。


…ミア中尉…一体どうしたというの?」


「クルト、一体何処にいるの…。私はクルトがいれば…」


「…クルト?…クルト少尉の事なの?…」


そのローネの言葉にミアは急に鋭い視線を向け、先程の攻撃と比べ物にならない程の強烈な斬撃をローネに浴びせた。

ローネは防ぐのがやっとで、受け身も取ることが出来ず勢いよく後方へ転がりながら飛ばされた。


「く、体が…動かない…」


足音が近づき、ローネは何とか起き上がろうとするが地面に叩きつけられた衝撃で直ぐに動くことは出来そうに無かった。

「クルト、クルトって言いましたね。ローネ少尉」


「……」


「クルトの居場所を知っている。そうですよね。教えて下さい!」


「……」


今のミア中尉は明らかに異常だ。それに敵であるミア中尉にクルトの居場所、あの艦の事を教えるわけには。

そう考えたローネは沈黙を続ける。それに業を煮やしたミアは冷たい声音でローネに語る。


「…あくまで教えないということですか…。ならば致し方ないですね。このままあなたを連れ帰り、尋問して必ず教えてもらいます。そうだ、逃げられないように両足を切っておかないといけませんね」


「!」


ミアはローネの足を切ろうと剣を構える。

ごめんなさい、レナート様。ローネは任務を果たす事が叶いませんでした。

ローネはそう心の中で謝罪し、これからくるであろう痛みに耐える覚悟をを決め、目を閉じた。

剣が風を切る音。


「やらせるか!」


男の言葉の直後、金属同士がぶつかり合う音がした。

一向に痛みの感覚は来ない。ローネはゆっくりと目を開く。


「はぁ…はぁ…大丈夫かローネ!」


「…どうして…あなたがここに…」


そこにはレンチを構えたクルトがローネを守るように立っていた。


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