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アンホルトの黄昏

女の子といちゃいちゃパート

難しい…

ーアンホルト燃料庫前ー


「それでは燃料の件、お願いします」


「任されました。オルリックさんに宜しくお伝えください」


俺とマリーは一礼し、燃料庫を後にする。これでリストにある物資はあらかた調達出来たか。

調達や道中休憩がてらマリーと他愛のない話をしていたら思いのほか時間がかかってしまった。

腕時計を見ると時刻は17:00を回っていた。


「もうこんな時間か…」


「クルトさん、そろそろ戻らないと」


「そうだな、日が暮れる前に帰らないとな」


「……クルト少尉!……クルト少尉!」


俺とマリーがフィーアに戻ろうと踵を返した直後、何やら遠くから俺を呼ぶ声が聞こえた。

嫌な予感がし、咄嗟にマリーを連れて物陰に隠れた。

その声の主は徐々にこちらに近づく。


「クルト少尉!。…全く、ここにいると先程町の方から聞いたのに…。見つけたらタダじゃおかないんだから」


ローネ少尉だった。朝から俺達の事を探していたのか…。相当怒っていらっしゃるようだ。


「ク、クルトさん」


「マリー済まないがもう少しこのままで…」


「は、はい…」


見つかったら確実に殺される。俺の直感がそう告げていた。

一先ずこのままやり過ごす事が出来れば…。


「よう、クルト。おやおや、そんなところで抱き合って何やってんだ?」

終わった…。振り返るとニヤニヤ顔のラースが立っていた。

その声に反応したローネ少尉もすぐさまこちらにやってきた。


「クルト少尉!探しましたよ、あなたには聞きたいことが山ほど…」


ローネ少尉は俺とマリーを交互に見た後、思考が停止したように固まった。


「ローネ少尉、それを聞くのは野暮ってもんだぜ。男女がこんな物陰で抱き合ってるんだ。考えられるのは勿論」


「何やってんですかーー!」


ラースが言い終わる前にローネ少尉が叫ぶ。

マリーは慌てて誤解を解こうとする。


「ち、違うんです!これはお二人が考えているような事では無く…それはクルトさんは私にとって大切な人ですが…こういう事はもっとよくお互いを知った上でですね…」

ラースとローネ少尉はマリーの言葉に一瞬ポカンとしていたが、すぐに反応した。


「おいおいクルト、いつの間に貴族のご令嬢とそんな関係になったんだよ。俺は今日も収穫無しだってのに…。羨まけしからん!」


「クルト少尉あなたって人は…」


不味いなマリーの弁解ではかえって火に油を注ぐ事に…。


「ラース!ローネ少尉!これは違うんだ!誤解なんだ!」


考えろクルト。こいつら二人を納得させる事が出来る答弁を…。


「クルト少尉、覚悟は宜しいですか?」


「クルト、親友の俺を差し置いて…。何と嘆かわしい」


ローネ少尉は抜刀態勢。何やら顔が赤いようだが、どうやら本気らしい。

ラースの奴はニヤニヤしながらこの場を楽しんでやがる。殴りてぇ。


「勘弁してくれよ…」


俺の言葉にマリーはクスクスと笑うとラースの方に体を向ける。


「確か、ラースさんでしたね。クルトさんからお話は伺っております」


「マジですか!?。クルト、お前一体何を話したんだ?」


「他愛のない事だ」


「はい、ラースさんは女たらしでナンパの名人ですが何故かいつも失敗して彼女は今まで1人もいないと」


「クルト!お前嘘を教えてんじゃねえよ!。違うんですよ、え~と…」


「マリーです。私の事はマリーとお呼び下さい」


「ああ、マリーちゃんか。いい名前だね。どうだい、この後飯にでも」


「ラース少尉!この方は高貴な家柄の方だと申し伝えていたはずです。クルト少尉も先程の様な無礼は許され…」


ローネ少尉の言葉を遮るように突如アンホルト市街から爆音が轟く。

やがて火の手が町を襲い始め、事態の深刻さを物語っていた。


「なんだあれは…。事故なのか?」


「町の郊外に何やら人が集まってるな。あれは…」


ラースが常備している双眼鏡で確認する。


「…王国陸軍!陸軍の連中だ!アンホルトの町を攻撃してやがる」


「ここは軍事施設なんてないはずなのにどうして攻撃を…」


「マリー!俺達から離れるなよ」


「は、はい」


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