城内の戦い
SWエピソード1に登場するナブー王宮の戦い あんな感じのイメージです。
ー王城内3F応接間ー
「お怪我はありませんか?」
頭の上からフードを被った少女は軽く首を縦に動かす。
「それは良かったです。先程の衝撃は海軍の軍艦がこの王城に衝突した際のものでした。この混乱に乗じて脱出ができないか部下に確認させております。今しばしご辛抱を」
そう言うと外の廊下に人のいる気配を感じた男は隠れていたデスクの後ろから扉の傍まで音を立てずに移動し、外の様子を伺う。
廊下から男女の兵士の話し声が聞こえてきた。
「そこの応接間は調べたか?」
「調べ終えました。しかしながら皇女は見つかりませんでした」
「そうか、侵入した海軍の連中は現在第3中隊が応戦している。我々は引き続き皇女捜索に全力を注ぐぞ!」
「了解!」
「そういえば先程王都を占領している同志達より喜ばしい連絡があった」
「喜ばしい連絡ですか?」
「そうだ。王城へ突入を図った近衛騎士団長を牽引砲で砲撃し、見事仕留めたとな」
「!?」
「!?」
その報告は扉越しに聞いていた男も驚きを隠せなかった。男はこの時、腹の底から湧いてくるものと握った拳が震えていたことに自身でも気づくことは出来なかった。
「…。それは喜ばしい事ですね」
「全くだ。おとなしく我らの軍門に下れば良いものを。近衛の連中は実に愚かだ。あとは皇女の身柄さえ手に入れば晴れて革命は成就される。貴様は今一度4階のフロアを探索しろ」
「了解しました………!」
男の兵士が踵を返した直後、会話していた女の兵士が扉に向かって声を掛ける。
「レナート様、敵兵を排除致しました。3Fは安全です」
その言葉の後、男は扉を開けて女の兵士を応接間へ入室させる。
「ローネ、私の事は副団長と呼んで欲しいといつも言ってますよね」
「申し訳ございませんレナート様。私はレナート様をお慕いしておりますので、お名前でお呼びする事はお許し頂きたいのです」
「やれやれ、言っても無駄ですか。しかし命令通りに殺さず敵兵を無力化してくれましたね、偉いですよローネ」
「!。ありがとうございますレナート様!。ところでレナート様…私の陸軍服姿、似合ってますか?」
ローネはその場で1回りし、レナートに見せつける。
「ローネ、感想はここを脱出してからいくらでも言いますよ。今はすぐにでもここを脱出しなければならないのです。脱出路は確保できましたか?」
「王城の周りは完全に陸軍に囲まれています。地下通路も先程発見された為使用はできません。残るのは…」
「残るのは海路…という訳ですか」
「はい、城壁に激突したヘイルダムは無理でしょうが、その艦尾に接舷した艦であれば。しかし現在城塞北塔にて海軍陸戦隊と陸軍第3中隊が交戦しております。最短で艦までたどり着くにはそこを通過しなくてはなりません」
「上手い事海軍陸戦隊に合流出来れば良いのですが、交戦中となると危険が伴います。ここは多少遠回りにはなりますが、中庭を抜けて1F城壁通路へ向かいましょう」
「流石はレナート様、承知です!。私が先導します」
「任せました。私はあのお方の護衛徹します」
レナートは再びデスクの後ろまで行くと膝を抱えて座っている少女に手を差し伸べ声を掛ける。
「ここを移動して脱出路へ向かいます。立てますか?」
少女は俯きながらも差し伸べられた手を取りゆっくりと立ち上がる。
「行きましょう」
レナートの言葉に少女は相変わらず俯きながら小さく頷くと扉へ向かって歩き出す。
ローネが先に行き、少し遅れてレナートと少女が応接間を出て中庭へ向かった。




