独白(ベリアルside)独占欲
ベリアルさんの独占欲がすごい。でも、みことちゃん優先だから大事にされる、はず。
ちょっとブラックな部分もあるので読み飛ばしても本編に何の問題もありません。
美琴が愛おしくてたまらない。
楽しそうに料理をしている姿、美味しそうに食べている姿、ちょこちょこと動いて小動物みたいな姿、いつも一生懸命で頑張っている姿、どんな美琴であっても可愛くて可愛くて仕方がない。辛そうにしている姿は私も辛かったけれど、でもそんな美琴ですら可愛いと思ってしまう。
もう、好きなんて言葉じゃ足りない。愛。そう愛している。いや、もう表現できる言葉が思いつかない。
美琴に私を異性として意識させるつもりで時々、頭を撫でたり、勢いで抱きしめたりしている。好奇心と下心で髪の毛を乾かしてみたりもした、美琴の髪の毛は真っすぐで綺麗な黒髪でつやつやと輝いていて触り心地がいい。
同じ石鹸を使っているのに、美琴からは、それはまるで美琴が作るスイーツのように甘く私の心を捉えて、私の理性を抑えるのに苦労した。それでも食べて見たくて首筋に口づけてしまったが...。
意識させる為だったけれど、いまは私が美琴に触れたいがためになっているのは、自分でも自覚している、明らかに欲が増している。美琴には合わせようと思いながらも、自分の欲に負けて、美琴に触れているときは、この上なく幸せだったりする。
美琴は私に意識しているのを悟らせないようにあくまで自然にしようとしているけれど、全く隠せていない、顔は赤く動揺している姿は、たまらなく可愛い。私は気づかないふりをして自然に振舞っているが、私が自然にしているのが気に入らないようで、余計に美琴は一生懸命に動揺を隠そうとしているのがまた可愛い。
そんな姿を見るのが好きで、わかってはいるものの、からかい過ぎて時々私のことを睨むこともあるけれど、そんな美琴すら愛おしくて、からかうのをやめることができない。
私は恋愛にはあまり興味がなかったので、こんなにも人に執着する日がこようとは、恋は人を盲目にするとは本当だな。
いつかは、この日が来るのはわかっていたけれど仕方なく王宮に行くことになった。でも美琴がいれば、いままでの嫌な思い出があるあの城に行っても大丈夫だと思えた。
美琴に着せたドレスは私の髪の色と瞳の色、独占欲丸出しだなと思ったけれど、美琴は綺麗なドレスと喜んでいるだけだったから気付いていないようだ。それも少し寂しく思うが仕方ない。お母様は気が付いて嬉しそうにしていたけれど。
そんな中、美琴のお店の話には動揺してしまった。全く聞かされていなかったから。あのときは正直焦った。美琴がこの家から出て行くなんて絶対ありえない!本当は美琴二人だけで、この家でのんびり暮らして行きたかったけれど、美琴との時間が減るくらいなら、あの家をお店にした方がいいと思った。
甘やかすのが楽しくて美琴の自立心を考えていなかった、私に依存して欲するだけの女だったらこんなにも好きになんてなっていなかった。それなのに、いまは美琴が誰かに笑顔を振りまいたり、美琴の作る料理を誰かれ構わず食べさせるなんて、正直嫌で仕方ない。
できることなら私の腕の中にずっと閉まっておきたいくらいだ、でもそれでは美琴から自由を奪いあの笑顔が失われることになる、美琴は成長する度に輝きを増しているから、それなら私の手の届くところで自由に羽ばたかせておけばいい、何か起きようと誰であろうと、私と美琴の邪魔をするものは全て排除すればいいのだから。
美琴のおでこにキスをしたときの美琴の反応、いままで以上にもう可愛くて、もっとしたくなって、寝る前の習慣に少しずつしていった。どんどん欲が溢れてくる。私に抱っこされながら安心しきって寝てしまったときは私は何か試されているのかと思た、それでも頬にキスで我慢した私は褒めてもいいと思う。
こんな警戒心もなく無防備な姿を私にさらしてくれるのは、それだけ私のことを信頼してくれているからだって、それはわかる。
でも気持ちとしては複雑だ。だからと言って他の男の前でされたら冷静ではいられない、美琴の無防備な姿を見ていいのは私だけで充分だ。
少しずつ美琴が私のことを意識し始めている、お母さんとしてとは言え、初対面から好かれているのはわかっていたけれど、男として意識してきていることを本人は全然気付いていない。美琴は男慣れしていないのは明らかだ、慣れてしまったら、いつかはこの可愛い反応がなくなってしまうのもったいない。早く、美琴を私のものにしたい気持ちと、まだ自由で純粋な美琴のままでいてほしい気持ち、私の中の葛藤がある。だからいまはまだお母さんの中に時々見せる男の部分に動揺する美琴を愛でるのを楽しむ。私が、私だけが、少しずつ美琴を私の色に染めていく。最高だ。
そして、美琴が突然オリュゾン国に行きたいと言ってきた、まったくこの子はいつも思い付きでとんでもないこと言い出す。二人だけの時間がなくなるのが嫌で反対してしまったが、あのときの美琴は頑固で、ダメなら国王、父にお願いしてまで行くと言い出す始末、美琴のやることを応援する約束を思い出し、私も一緒に行くことを条件にオリュゾン国に行くことになった。
でも一緒に行って本当によかった、護衛のマルクスだ、美琴が娘を助けたことで美琴のことを命の恩人だと言って崇拝し始めた、正直気に入らない。行く先々で美琴と関わる人皆、美琴の純粋さに惹かれていった、確かに笑顔でパンを配る姿は聖女のようだった。
マルクスはあろうことか勢い余って美琴の手を握った。美琴が驚いていたのを見て、私はすぐに手を離すように言った。このまま放っておいたらマルクスが暴走するのは目に見えている、いや違うな単純に私以外の者が美琴に触れることを許せないだけだ、後日マルクスに王子の権限で釘を刺したが自分でも余裕のなさに嫌気がさした。
オリュゾンの旅、色々あったが悪いものではなかった、色々なものを見て感じて広い世界を知ることができた。私がずっと悩んでいた父との関係もとてもちっぽけなものに思えてきて、この旅をすることになっていまは美琴に感謝している。
美琴の思い付きに振り回されることが次第に楽しくなっているんだと気付いた。次はどんなことをしてくれるのかとワクワクしている自分がいる、美琴といると私まで新しい自分を知ることができる、美琴の成長を見守っていたつもりが私自身の成長に繋がっていたことに気付いて嬉しく思った。
だが何なんだあれは、私にまとわりついて美琴に嫌がらせをしていたあのユリア王女。確かに美琴が焼きもち焼いているのを見ることができて嬉しかったのは事実だ。
だが美琴を傷つけたのは許せなかった。本当は美琴があの女のことで悩んでいたのは知っていた、けれど美琴が過去を克服するためには必要だと思って見守っていたが、美琴が辛そうにしているのに何もできない自分も許せなかった。タイミング悪く、マルクスにまで頼ることになってしまって、美琴を守れなかった自分が許せなかった。美琴を守るのは私だけでいい、もう二度とこんな後悔はごめんだ。
美琴が過去をも吹っ切って、ユリア王女と和解できたのは私も素直に嬉しい。なのにあの女、今度は美琴にベタベタして私をけん制し始めた。誰が胡散臭いだって!
ジルがライオンの姿になった理由本当はわかっていた。美琴がやっと私のことを好き、男として好きだと気付いたからだ。やっと想い合えたことに嬉しくて仕方がない。
でも、しばらくは美琴の片思いとして、美琴が私に対してどう行動するのか見守る。美琴がさらに意識して恥ずかしがる姿が目に浮かぶ。いい。ずっと私の片思いだったのだから、しばらく楽しんでもいいと思う。
とは言え、これから先どうやって甘やかしてベタベタしようか楽しみに思っていたのに美琴に近づくことができない。しかも余計なことを美琴に言っていた。美琴に対して不誠実なことは誓ってするつもりはない、だが、いまはまだ告白するつもりはないのだ、レピアス国へ帰って、本当は美琴に気持ちを伝えるのが先であろうが一国の王子として父と母に私の想いを伝え、タイミングを見て父と母が想いを確認した場所、そこで愛を誓い合った男女は永遠の時を一緒いられる言い伝えがある丘で告白、いや、プロポーズをするつもりだからだ。
自分でも少女趣味だと思う、だがお母様からその話を聞いたとき私は子供心に憧れてしまったのだ、もし自分に最愛の人ができたときはと。
けれど、それとこれとは話は別で、嫉妬してくれたことが嬉しくて、泣き顔が可愛すぎて美琴にキスをしようとしてしまった、いや唇以外にはしたな、美琴に触れるのは両想いだと思うと更に嬉しくて、キスしたくなった。ジルがあそこで鳴いてくれなかったら確実にしていただろう、美琴も恥ずかしがるだけで嫌がる気配はなかった...いや、これでは美琴のせいにしてしまう。正直言って、ただ私が止められなかっただけの話。
でも、キスしていたら、一度のキスだけで終わることなんてきっとできなかった。そう思うとジルには感謝だな。
美琴が私を好きだと気付いて、人生初めての恋なのだろう楽しそうにしている姿が可愛いからしばらくは片思いを楽しませてあげたい。きっとリリーにも相談するだろう、初めての恋、美琴にとってのいい経験になるだろう。
自由にさせていても美琴が私のものになることは変わらないのだから。
一見、ベリアルさんの手のひらで動いているみことちゃんだけど、色々と人生経験が少ない分、ちょっと天然なだけに、ベリアルさんも振り回されているんですよね。




