新しい出会い
新キャラ登場。
暖かくて、ふわふわな感触、それにいい匂い。
甘ーいうっとりする香り、あぁ癒される。今度こそここは天国なのかしら―――
「にゃふー」
猫ちゃん?目を覚まして起き上がると今度は、ふかふかな布団のベッドの上だった。
あぁまたこのパターン...
カントリー調の内装。観葉植物、木製の家具はみんな角が丸み帯びていてすごく可愛らしい部屋。
外観と同じく中身までも全て私好み。こんな家に住めたら幸せだろうな~。
「あら起きたのね」
目の前には、さらっさらな銀色の髪を肩位の長さに切り揃え、瞳は綺麗な紫色。すごく穏やかな優しい雰囲気をした綺麗なお姉...いや、お兄さんが現れた。
あまりの綺麗さに言葉がすぐに出てこなかった。
「...すごい、綺麗な人...天使様?...あ、はい。えっとあなたが助けて下さったんですか?」
「あら、正直な子ね。そうよーっもうびっくりしちゃったわよ、外に出たら人が倒れてるんだから」
「ああ~っ、ご迷惑をお掛けしました。本当にありがとうございます」
「いーのよ。本当に迷惑だったら助けてないし。それに私ね、可愛い物が好きで、可愛い女の子も大好きなの、特に可愛い洋服はいいわよね~見るのも作るのもワクワクしちゃう」
すごく幸せなそうな顔で可愛い物を語るお兄さん、本当に大好きなんだって伝わってくる。男の人なのに可愛い物が好きだって、隠す事なく好きなものを好きって言えるのっていいな。
私は、お菓子作りが好きなことも表立って誰にも言えなかったから。
「あ、ごめんなさい。私、佐伯 美琴と言います。助けて下さったうえに、こんな可愛いベッドにまで寝かせてもらっちゃって本当にありがとうございます」
「じゃあ、みこちゃんね。私はベリアル、よろしくね」
ウインクされちゃった。そんな行動も違和感なく似合いすぎてドキドキする。
「そっちの可愛い子は名前はあるのかしら?」
私の膝の上で丸まって寝ている猫ちゃんのことを見てベリアルさんは聞いてきた。
「さっき森の中で出会ったばかりで、名前はまだ特には...」
「そうなのね。みこちゃんと繋がりのすごく強い子だから素敵な名前つけてあげるといいわよ」
繋がり?確かに森で助けてもらったし、名前考えてみよう。
「あ、そうそう、みこちゃんお腹空いてない?スープ作ったのよ、食べて食べて」
「ぜひいただきます」
こんなに初対面から完璧に感じてしまうベリアルさんが作った料理なんて食べないわけにはいかない。どんなに美味しいスープが食べられるか楽しみだ。
丸い形のテーブルの席に着くと、ベリアルさんがサイコロ状に切った野菜がたっぷり入ったコンソメかな?すごくいい香りの温かいスープを持って来てくれた。すっごく美味しそう。
「いただきます」
スプーンを手に一口スープを口へと運ぶ。
「んんっ」
「ねぇどうかしら美味しい?」
「えっと、あの、これは...」
「裏の畑で採れた野菜達を使っているの。だから栄養豊富なの」
「...ごめんなさい、ベリアルさん、これはちょっと...美味しく、ない、です」
最後の方は声が小さくなりながらも感じたままに言ってしまった。
「........」
ち―――ん。
ヤバい、この沈黙どうしよう。ベリアルさん無表情だよ。
「あ、あ、ごめんなさい。せっかく作ってくれたのに、えっと食べられないほどではないんですけど、何でだろう香りはすごくいいのに、えっと、えっと」
涙目になりながら、焦ってしまう。すると、
「あははははっ」
えっ?笑ってる?
「そうなのよね。私が作る料理って何故か美味しくなくなっちゃうの。ごねんなさいね、みこちゃんがどんな反応するのか試しちゃった」
「もーう、ベリアルさーん!」
よかったー傷つけたわけじゃなくて、ほんとびっくりしたよー(泣)
「あはは、ごめん、ごめん。でも野菜達に栄養が豊富なのは本当。私は薬師でね、ここの一階はお店で、薬草や野菜を裏の畑で作っているの。だから元気になれる効果は保証するから、味は美味しくなくても全部食べてもらえると嬉しいな」
確かに野菜一つ一つの味はすごく濃くて美味しい。何とか食べきると、ベリアルさんの言う通り、頭も身体もスッキリして元気が出てきた。すごい。
読んでくれてありがとうございます。




