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いっつもタイミングのいいゼファイルさん

続きを読みに来てくれた方ありがとうございます。


料理説明入るので興味ない方は一部スルーで。

 私は、カリッとしたクリスピー生地より、フワモチ生地のピザが断然好きだったりする。


「マリーはピザの生地はカリッとしたのと、フワモチっとした生地とどっちが好き?」

「私はカリカリのが好きだけど、今日はみことのおすすめが食べたい」

「えーいいの?」

「いいの?って言いながら顔にやけてるよ...」

「うそ、やだっ恥ずかし~」

「パン作っているときもずっと楽しそうだったし、作るのも食べるのも好きなんだって見ていてわかるよ」

「えへへっ、でもそれはマリーも一緒だね」

 マリーのお言葉に甘えて今回はフワモチにしちゃおう。ごめん、だってもう口がモチッを求めっちゃってるの。


 トッピングは、トマトソースに、アスパラ、ズッキーニ、ナス、コーン、トマト、あとはウィンナー、チーズもたっぷりかけたピザと。あとは好みが分かれるけど、パイナップルとベーコン、マッシュルームにチーズたっぷりなハワイアンピザの2種類を作る。うん、今すぐにでも食べたい。


 生地はパン生地の応用で薄力粉の3/4を強力粉に変えて、バターをオリーブオイルに変える。一次発酵の間にトマトソースを作って野菜を切っておく。

 半分にカットして寝かせたあと、オーブンに天板を入れて250度まで温めておく。生地をオーブンシートの上に乗せ綿棒で丸く伸ばして乾いた布巾を掛けた、20程寝かせたあと、生地が膨らまないように、フォークで数か所穴を空けておく。天板を取り出してシートごと乗せ、200度に設定し直したオーブンで6分程空焼きをする。空焼きした生地にトマトソースを塗った上に、トッピングを乗せて、250度に設定したオーブンで6~10分程焼き上げて完成~。


「ベリアルさんお待たせしました~。焼き立てのチーズがとろっとろの美味しいうちに食べましょ」

「う~ん、すごくいい香りね、匂いだけで美味しさが伝わってくるわ」

「ふふっ、ですよね~食べるの楽しみ「ベリアル様っ!」

 私の言葉に被せてゼファイルさんが慌てて駆け込んできた。


「ゼファイル、慌ててどうしたのよ」

「それが...あぁいい香りですね。ピザですか?」

「そうなんです。今ちょうど焼き上がったところで、チーズがとろっとろのうちに食べようって話していたところなんです。ゼファイルさんも一緒にどうですか?」

「ピザ!それはぜひもちろんです!」


 四人でテーブルを囲んで、ジルは私の隣に。ピザ二種類真ん中に置いて食べたいものを好きにとってもらう。

 やっぱり一番はチーズたっぷりな野菜のピザから...んんっ~モチっとした生地にトマトの酸味と、うま味たっぷりジューシーな野菜達にとろーりチーズがたまらない、それでいて焼き立てアツアツがもう最高で幸せ~。

 次はハワイアンピザ、ベーコンの塩気とパイナップルの甘酸っぱさの組み合わせがやっぱり好き、チーズもとろーり、こっちも最高。

 ジルもアツアツなのに普通にチーズびよーんってしながら熱々のピザ食べてるけど、猫舌じゃないんだ。いつも食べてるの見てるけどやっぱり不思議。美味しそうに食べてるしいいのかな。


「マリー、モチフワ生地でも大丈夫だった?」

「みこと、これすごく美味しいよ~。最高だよ~」

「よかった。ベリアルさんのお野菜、味が濃くてほんと美味しいよね」

 マリーはうんうんって首を縦に振りながら一生懸命にピザを頬張ってる。可愛い。

「みこちゃんの作るものどれも美味しすぎて胃袋掴まれちゃったわ、どうしてくれるのよ~、ピザ美味しすぎるわよ~」

「美味しすぎる、ピザ最高っ」


 みんな喜んで食べてくれてるからよかった。マリーと一緒に作るのも楽しかったし、ピザにしてよかった。

「そう言えばゼファイルさん、何か慌てて入ってきませんでしたっけ?」

 ピザを熱々のうちに食べたくて、忘れていたことを思い出して聞いてみる。

「あ...」

 ゼファイルさん、ピザを口に入れたまま停止している。無言で動き出して、ピザを口に運んで、よく噛んで、飲み込んだ。

「それなんですが、ベリアルさま、王が国王の意識が元に戻りました」


「...ゼファイル、あなたってものすごく残念よね」

「ごめんなさい、私もそれわかります」

「ノーコメント」


 みんなからのちょっと冷めた目を向けられたゼファイルさん。

「...仕方ないじゃないですか。ピザですよピザ。あつあつとろっとろのピザの誘惑に逆らえるわけがないですよ......申し訳ありません、私ピザ大好物なもので、我慢できませんでした」

「あはははっゼファイルさん、何かもう、クールなイメージだったのに、あはっ、あははっ」

「私は知ってたけどね、ふふっ」

「ゼファイル様のイメージが...」



 毎日ここでみんなと食事をして、こんなにも楽しく笑い合えるのが、いまの私の日常となっている。飾らないありのままの自分でいられる場所。つい派手なものに目が行きがちで忘れてしまうけれど、何か特別なことじゃなくていい、誰かと笑い合えるそんな日常が大切だったりするんだって気づかされた。



読んでいただきありがとうございました。

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