甲子園~ホテル~
「陽斗、着いた」そう言って圭は僕の肩を叩いた。
「ん?圭?」あー着いたのか…
着いた先は、僕らが泊まるであろうホテルだった。
「キャプテ~ン」
「はい!」
「ホテル5人部屋だから決めとけ」
「はい!みんな~近くの人で5人組組んどけ。部屋割だからな」
「はい!」キャプテンに言われたけど、(どうしよう)と僕は、周りをキョロキョロしていた。
そのとき圭が、
「俺らは一緒な」そう言ってくれて、凄く嬉しかった。
部屋は全員二2年生で、僕・圭・中島・山田・藤嶋の5人になった。
(やばっふらふらする)って思っていたら、圭に話しかけられた。
「おい、陽斗。顔色悪いぜ。戻したからか?」
「いや、朝から微熱あってさ…」
「そうか…今日はゆっくり休めよ」
「ほーい!」
ご飯を食べ、お風呂に入り、もう消灯時間になった。
「けーい…眠れないんだけど…ってもう寝てる!?」圭と話そうとしたら、圭はすやすやと寝息をたてて眠っていた。
「神谷も眠れないのか?」そう言って声をかけてきたのは中島だった。
「中島~僕そこ行ってもいい?」そう言って僕は中島のベッドに潜り込んだ。
「おい神谷!?狭いだろ?1人じゃ眠れないのか」そう言いながら中島は笑った。
「まー最近は1人で寝てないしな」
「誰と寝てるんだよ…彼女か?」
「馬鹿か、あーくん…兄貴だよ」
「神谷ってお兄ちゃんいたのか」
「弟もいるぜ。まだ小4で可愛いんだよ」
「お前ってブラコンなのか?」
「そうじゃない?」そんな話をしながら、僕らは眠りについた。
「ゴホゴホ」あっやばい…熱上がってきたかも…
「ん?神谷?あつ!?」
「ごめん中島、起きた?」
「あぁ…熱あるんじゃない?熱いぜ」
「うん…自分のベッド戻る。おやすみ~」そう言って僕は自分のベッドに倒れ込んだ。




