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罠迷宮の管理主   作者: 久吉
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37話 セントール4

一日遅れの中途半端投稿……すいません、何でもしますから(何でもするとは言ってない)


虚しく終わってしまったミーちゃんはいつものように管理室の隅っこで俯き、いじけている。油断していなければ十分に勝てる相手だっただろうに……


ミーちゃんがくらった攻撃の正体、それは迷宮へとやっていた二人のうち、女……レイラが呼び寄せた精霊シルフィによるものだ。一瞬で詰め寄り、放った風の鎌によってミーちゃんは切断された。俺では知覚できないだろうが……ミーちゃんなら何も問題ないはずなんだけどなぁ。これも慢心ゆえだろう。



そんなミーちゃんは放っておくとして、次はミアの出番だ。モニターを見ると、ミアと対する二人は再び突然目の前に現れた相手に驚きながらも臨戦態勢をとっていた。



この中でナオヤを除いた唯一の人間であるミア。ただ、その身体能力はナオヤが知る人のものからは逸脱している。ナオヤのもともといた世界には、そしてこの世界にも人間に自身の体だけで、ヘルやミーちゃんといった魔物と渡り合える人間などいるものではない。はっきりいって魔物……魔人の部類にいれたほうがいいのではないかといえる。しかもこれがミアの住んでいた世界の人の普通だというのだから驚きである。


 そんなミアだが、今回なすすべもなくあっさりとやられたミーちゃんを倒した相手だ。ミーちゃんはところどころ抜けていて残念なところがあるが、その実力では本来、ヘルとミアを上回っている。そんなミーちゃんを倒した相手にミアはどう戦うのか、見ものである。



・・・・・・・・・



 当の本人たちは、いきなり現れたミアたちに驚きながらも先ほどと同じように構え、警戒している。二人からしてはまた新手か……というようなあきれでもある。それも目の前に出てきたのは人、それも先ほどの竜と同じく、”何か”に乗り移った思念体である。


 ひょっとして、この迷宮の主では……そう期待するが、事前に聞いていた特徴とは全く違うどころか性別までもが違う。そのことを少し、残念に思いながらも、目の前にいるのはおそらく敵には違いないだろうと、そしていつまでこのような思念体が現れるのかと思いながらも問いかける。


「お前は何なんだ?」

「私は……迷宮主の嫁」

「「は?」」

 突然の言葉に固まる二人とモニターを見ていた一人と一匹。いつの前にお前は嫁になったのだと、特に一匹が激しく騒ぎ、迷宮主に激しく問いたてていたのだが、それは今ここにいる者が知る由もないことだ。


「迷宮主の嫁として……貴方達を倒す」

 あくまでそこを強調して二人へと向きなおる。


 始まる戦い、先手は迷宮へとやってきたうちの一人……ラクトだった。手にもつ大剣をミアへと振りかぶる。常人には見えない速度の剣を悠々と躱しながら反撃の機会をうかがう。一方、剣を振るうラクトも目の前の少女が自分の剣を悠々と躱していることに驚きながらも、決して隙を見せずに。目の前の少女の動きを制限するために動く。



 ミアは一人、だがラクトには後ろから支える者がいるのだ。


「シルフィ!」

『はーい』

 ラクトは後ろの相方が呼び出した精霊へと呼びかける。呼ばれたシルフィは気を抜けた声を出しながらも、その半透明の体はミアの後ろへと回り込み、ラクトの剣に合わせるように風の鎌を振るう。


「くっ……」

 流石に前、後ろと合わせた攻撃に、ミアは先ほどの余裕も全くなくなり、躱すことしかできない。ただ、それでもラクトとシルフィ二人がかりでも決定打を与えることはできない。戦いは一見膠着しているように見える。だが、ミアは余裕はないが、ラクトとシルフィは二人ではない。後ろにもう一人控えているのだ。


「氷棺」

 短く紡がれる言葉。そして突如としてミアを襲う氷塊。もとより警戒していた攻撃であったため、直撃を食らうようなことはなかった。ただ、この状況において、それは圧倒的なまでに隙となる。

「もらった!」

 勿論、ミアを取り囲む二人がそれを見逃すはずもない。体制を崩した少女、自身の剣が目の前の少女へと致命傷を与えることを確信する。必殺の一撃、確かにラクトそう言えるだけの剣を放った。だが、剣に加えられる力。ガキンッという固い音を響かせ、手にもつ剣はミアの体へと届くことなく弾かれた。


「なっ!?」

 あの状況からの拳撃、それはラクトの全く予想していない物であった。それもそのはずであれだけ隙を見せていた少女からこのような攻撃がくるとは想像していなかったのだ。後ろからシルフィがラクトを援護するべく、攻撃を加えるがミアは意にも介していないようにあっさりと背を向けたままその攻撃を避けた。


 ラクトは来るであろう、追撃に備える。だが、ミアはまたしても二人の想像だにしていない行動をとった。決まったと思った攻撃を弾かれ、隙を見せているラクトの横を通り過ぎ、そのまま後ろで二人を補助していた人物……レイラの元へ向かったのだ。







最近色々と忙しく書く暇が、と言い訳する次第。

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