エピソード01
山口ゆきーーー31歳。拗らせ独身。
今日は、高校の吹奏楽部の同窓会。
ゆきは、欠席する気満々だったが同級生のトロンボーンを吹いていた羽生まきになかば強引に誘われて行くことに、、
「どんな顔していけばいいんだろ、、」
「もうみんな大人だから!大丈夫!」
まきはそう言うが、、
ゆきが気がかりだったことはただひとつ。
ーーーはやとくるのかな。。
そう。
山中はやとの存在。
当時、高校3年生の時の元彼。
彼は一つ下の学年だった。
付き合った期間は1ヶ月もなかったが、彼はゆきにとってとても重要な人物。
「憂鬱だ、、」
ぽつりとゆきが吐露する。
ーーー会場に着き、知ってる顔がちらほら。
今日の同窓会は、ゆきの学年と一つ下の学年の集まり。
どうやら定期的に開催されているようだ。
司会は、顧問の谷川先生。
今でも現役の吹奏楽顧問だ。
ーーー先生、、歳とったなあ。。
そんなことを思いながらウェルカムドリンクを手に取る。
「山口先輩、、ですよね?」
話しかけてきたのは、トロンボーン吹きだった一個下の広上くん。
ほぼほぼ、話したことはない。
「え!?お久しぶりです、、!」
挙動不審にゆきが答える。
「僕の方が年下ですよ。笑」
広上くんはそう言ってどこかへ行ってしまった。
「何事?はなしたことあんまないのに。笑」
隣にいた、まきに話す。
「引退した後、、何回か告られて付き合ってたんよね、、わたし」
「え?!!!きいてない!きいてなーーい!!!笑」
それから昔の話で盛り上がった。
どうやらまきは、引退してから広上くんからのアタックが止まらなかったらしい。
同じトロンボーンパート同士だったから、引退と共に恋が生まれるのはあるっちゃあることだ。
「そんなことがあったんやあ。。」
「ゆきも、、ね?笑」
「私も似たようなことだね笑」
「山中くん、きてるのかな?」
辺りを見回すとまだ彼の姿はない。
どんな大人になってるんだろう。
歳は、、30歳の代か。
彼は確か12月生まれだからまだ29歳?
(今日は10月某日)
そんなことを考えながら懐かしい仲間たちと談笑していた。
ーーーすると、受付に背の高い男性2人がやってきた。
あ、、いた。
それは、山中くんの姿と、山中くんと同じコントラバスパートの私たちの代の岩本だった。




