表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー  作者: U.X.
第6章 新たな出会い、そして強化
83/91

第83話 若手有望官僚との出会い(その1) ー名門伯爵家の跡取りー

第80話でも述べたように、ジョージ宰相は若手官僚を連れて、水曜日の午前、僕達と練兵場に来ることが増えた。

 

そう、末席ながら彼の秘書を務めていた、オリビア第三王女を運転手として、彼の車で、僕達と一緒に練兵場に来ることが増えた。

 

 

 

ま、ジョージ宰相も多忙の身なので、毎週って訳じゃなく、多くて2週に1回ってペースだったけど。

 

 

 

 

 

一番最初に連れてきたのは2人の女性若手官僚と1人の男性若手官僚だった。

 

 

 

あ、いつも王城内の軍の倉庫の前で落ち合ってね。

 

そこから途中でオウゴウヌ大学でクラレンス君を拾って、それから練兵場に向かうんだ。

 

 

 

軍の倉庫前で、ジョージ宰相、オリビア第三王女、そして3人の若手官僚と落ち合った。

 

ジョージ宰相は笑顔を向けて、「今日はよろしく」と、僕達に声をかけた。

 

オリビア第三王女も笑顔を向け、片手を振った。

 

 

 

そして3人の若手官僚は笑顔で「お願いします。」と頭を下げた。

 

 

 

この3人を見た時、その顔に見覚えがあった。。。

 

でも、、、どこで会ったっけ?

 

 

 

僕が怪訝な表情を浮かべると、あきれたドーラが僕に語り掛けた。

 

「修司殿、彼等には今月の貴族との晩餐会で会ったであろう?」

 (第37話)

 

 

 

オリビア第三王女も、あきれた表情で僕に語り掛けた。

 

「そうよ。彼らは伯爵家の跡取りとして、出席しているわよ。。。」

 

 

 

僕は戸惑い、つぶやいた。

 

「つまり、この人達は、伯爵家の跡取りで、官僚ってこと?」

 

 

 

ドーラとオリビア第三王女は、苦笑いを浮かべ、黙ってうなずいた。

 

 

 

 

 

一人の女性若手官僚は、笑って、オリビア第三王女に語り掛けた。

 

「ふふふ。。。

 

 あの晩餐会は、上位貴族の当主と妻と跡取りが参加したけど、

 参加者はとても多かったわ。。。

 

 そりゃ、日本から来たばかりの修司殿は、

 全員覚えてられないわよ。。。」

 

 

 

一人の男性若手官僚も笑って、オリビア第三王女に語り掛けた。

 

「ははは。。。

 

 しかも、上位貴族の中では下っ端の伯爵家の、

 その跡取りまでは覚えられるわけないって!」

 

 

 

もう一人の女性若手官僚も笑って、オリビア第三王女に語り掛けた。

 

「晩餐会のときは、女性は白のローブデコルテか、

 男性は黒の礼服か軍服着ていたけど、、、

 

 今は3人ともスーツか背広だし。。。

 

 貴族の晩餐会で会ったとは、修司殿は思いもしないわよ。。。」

 

 

 

僕は慌てて、3人の若手官僚に頭を下げ、「大変申し訳ありませんでした!」と叫んだ。

 

 

 

 

 

僕は頭を上げると、オリビア第三王女に語り掛けた。

 

「オリビアさん、お三方の紹介をよろしいでしょうか?」

 

 

 

オリビア第三王女はため息をつくと、黙ってうなずいた。

 

 

 

まず、オリビア第三王女は右手を指し、一人の女性若手官僚を紹介した。

 

さっき、笑って、オリビア第三王女に「日本から来たばかりの修司殿は、全員覚えてられない」と話しかけた女性若手官僚だ。

 

彼女は髪はブロンドであるが、短髪横分けで、瞳は青く、肌は白く、顔は小さく丸型だった。

 

背は低く、160cm前後で華奢な感じだ。

 

「彼女はブリトニー・ヨークと言って、

 産業農林水産省から宰相官邸に出向してきた。

 

 実は前宰相ブライズ・ヨーク閣下の孫娘よ。」

 

ここからは、彼女をブリトニーさんと呼ぶことにする。

 

 

 

次にオリビア第三王女は、右手をもう一人の女性若手官僚を指した。

 

さっき、オリビア第三王女に「貴族の晩餐会で会ったとは、修司殿は思いもしない」と話しかけた女性若手官僚だ。

 

彼女は髪は黒髪でロングパーマ、顔の彫りが深く、瞳も黒く、肌は白く、顔は釣り鐘型だった。

 

背は170cm前後でグラマラスな感じだ。

 

「彼女はクリスティアナ・ワーシントンといって、財務省からの出向してきたわ。

 

 彼女も前の財務相アルフィ・ワーシントン閣下の孫娘よ。」

 

ここからは、彼女をクリスティアナさんと呼ぶことにする。

 

 

 

最後にオリビア第三王女は、右手で男性若手官僚を指した。

 

さっき、笑って、オリビア第三王女に話しかけた男性若手官僚だ。

 

彼は髪はシルバーで短髪横分けで、瞳は青く、肌は白く、顔は四角型だった。

 

背は180cm前後で痩せ型だ。

 

「彼はディーン・ウエストウイックといって、外務省から出向して来たわ。

 

 彼も前の外相バート・ウエストウイック閣下の孫息子よ。」

 

ここからは、彼をディーン君と呼ぶことにする。

 

 

 

 

 

僕は驚き、オリビア第三王女に問うた。

 

「へ? 三人とも前の主要閣僚の孫?」

 

 

 

ドーラはあきれて僕を罵った。

 

「そうだ!

 

 ヨーク家、ワーシントン家、ウエストウイック家は、

 主要閣僚を輩出した名門伯爵家だ!

 

 顔と名前ぐらい、ちゃんと覚えておけ!」

 

 

 

僕は再び、慌てて頭を下げた。

 

「大変申し訳ありませんでした!」

 

 

 

 

 

ディーン君は笑いながら、片手を振って、僕に語り掛けた。

 

「ははは!

 

 バードおじじ様が外相だったのは、約25年前のことです。

 

 そして約20年前には、バードおじじ様は完全に引退してました。

 

 そう、僕が物心ついたときには、引退してました。。。」

 

 

 

ブリトニーさんも笑いながら、うなずき、続いた。

 

「ふふふ!

 

 私も幼少期に、

 ブライズおばば様が宰相から引退しちゃっていて、、、

 

 いくら、ブライズおばば様が前宰相だと言われても、、、

 

 ピンと来ないのよ。。。」

 

 

 

クリスティアナさんも笑いながらうなずく。

 

「そ!

 

 私にとって、アルフィおじじ様は、

 あくまで『おじじ様』であって、、、

 

 『前財務相』って思ったことはないの。。。

 

 だから、名門伯爵家と言われても、ちっとも実感わかないの。。。」

 

 

 

 

 

その3人の様子を見て、あきれてジョージ宰相は片手で頭を抱えた。

 

 

 

そして、オリビア第三王女もあきれて、3人を罵った。

 

「あんたたちねー!

 

 もうちょっと、自分達の置かれた立場と言うものを考えなさいよ!」

 

 

 

 

 

ディーン君は苦笑いを浮かべて、オリビア第三王女に語り掛けた。

 

「オリビア、、、そうは言ってもさ~。。。」

 

 

 

ブリトニーさんも苦笑いを浮かべて、オリビア第三王女に語り掛けた。

 

「そうそう、、、オリビア、、、無理よ。。。」

 

 

 

クリスティアナさんも苦笑いを浮かべながら、うなずいた。

 

「オリビア、無理!」

 

 

 

 

 

オウゴウヌ王国軍内では、第一王女であるドーラが軍務についているとき、「ドーラ『殿下』」と呼ばず、「ドーラ『中尉』」と呼ぶ。

 

同じように、宰相官邸の官僚達は、オリビア第三王女を「オリビア『殿下』」とは呼ばず、「オリビア」と呼ぶ。

 

 

 

これは、オリビア第三王女は、今、ジョージ宰相の秘書であり、同僚であるからだ。

 

 

 

そして、オウゴウヌ王国の軍人も、ドーラが第一王女として公務を行っているときは、「ドーラ『殿下』」と呼ぶ。

(第82話)

 

同様に、宰相官邸の官僚達も、オリビア第三王女が第三王女として公務を行っているときは、「オリビア『殿下』」と呼ぶ。

 

 

 

事実、次の月の上位貴族との晩餐会の時、3人の官僚達は、オリビア第三王女を「オリビア『殿下』」と呼んだ。

 

ちなみに、オリビア第三王女の上司であるジョージ宰相も、彼も伯爵なので、上位貴族との晩餐会に出席するのだが、そのときはオリビア第三王女を「オリビア『殿下』」と呼ぶ。

 

 

 

この練兵場へ出発するときの軍の倉庫の前では、オリビア第三王女はジョージ宰相の秘書であるので、彼女を「オリビア」と呼ぶのは正しい。

 

しかし、3人の官僚達のオリビア第三王女に対する口調、そしてオリビア第三王女の3人の官僚達の口調を聞くと、かなり親しい間柄なのだと察した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ディーン君を人懐っこい笑顔を浮かべると、僕に語り掛けた。

 

「それはそうと、修司殿、、、

 

 今月の晩餐会での食材と酒の提供ありがとうございました。

 (第37話)

 

 いやー、うまかったです。。。」

 

 

 

ブリトニーさんも笑顔をディーン君に向け、話しかけた。

 

「そうそう。。。

 

 あの牛肉はうまかった。。。

 

 それに加えて酒も。。。

 

 そして、、、アイスクリームと言うスイーツも。。。」

 

 

 

クリスティアナさんも笑顔でうなずく。

 

「そして、、、魚料理に驚いた。。。

 

 海の魚って食べられるって初めて知った。。。

 

 いやー、あの時は伯爵家の跡取りとして、

 生まれて良かったーと思ったわ。。。」

 

 

 

 

 

すると、オリビア第三王女はニヤリと笑い、ジョージ宰相を横目で見て、3人の官僚達に語り掛けた。

 

 

 

(次話に続く)


次話は2026/4/30 0時に更新予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ