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不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー  作者: U.X.
第5章 本格化、そして暴走の始まり
75/92

第75話 巨大生物、再び。(その1) ークラリス参謀総長の指示ー

(前話からの続き)


再び、「巨大生物よ!」との声が鳴り響いた。






僕はその声の方向を振り向いた。

 

そこにはオリビア第三王女が空を指さしていた。

 

オリビア第三王女は、クラリス参謀総長とルイス少尉がパラグライダーで空を飛んでいる方向とは、別の方向を指さしていた。

 

 

 

 

 

指さした方向を見ると、第53話と同じ、大きさが10m以上もある、巨大な生物が空を飛んでいた。

 

その生物は胴体に比べ首は長く、頭も大きかった。

 

しかも、頭はこぶのようなものがあり、大きなくちばしを有していた。

 

そう、翼竜のような巨大生物が飛んでいた。

 

 

 

やはり、第53話のように、その翼竜のような巨大生物は、パラグライダーで空を飛ぶ、クラリス参謀総長とルイス少尉に興味を持ったのか、近づいてきた。

 

 

 

 

 

ジョージ・ロビンソン宰相は、巨大生物を確認すると、慌ててアン女王に進言した。

 

「女王陛下! 危険です!

 

 直ちに避難を!」

 

 

 

 

 

練兵場の所長も官舎から慌てて走ってきた。

 

たぶん、練兵場にアン女王がいることを知っていたのだろう。

 

 

 

練兵場の所長だけでなく、練兵場の官舎のスタッフの多くが走ってきた。

 

練兵場の所長も、アン女王に叫んだ。

 

「その通りです!

 

 直ちに避難してください!

 

 我々が官舎まで先導いたします!」

 

 

 

 

 

だが、それをレオ近衛師団長が大声で制した。

 

「避難する必要はない!

 

 ここには巨大生物に対抗できる戦力が十分にある!

 

 下手にここから動く方が危険だ!」

 

 

 

アン女王はレオ近衛師団長を見た。

 

レオ近衛師団長はアン女王に無言でうなずいた。

 

 

 

アン女王は静かにジョージ宰相と練兵場の所長に話しかけた。

 

「余はレオを信じる。

 

 レオが動かぬ方が良いと言うなら、ここに留まる。」

 

 

 

ジョージ宰相は戸惑いながら、レオ近衛師団長に問うた。

 

「近衛師団長閣下、、、

 

 巨大生物に対抗できる十分な戦力が、、、

 

 ここにあると言うのは本当ですか?」

 

 

 

レオ近衛師団長はニヤリと笑い答えた。

 

「ああ、、、

 

 先週、ここ練兵場に、同じ巨大生物が襲来したが、、、

 

 ここにいるドーラの分隊が撃退した。。。」

 (第53話)

 

 

 

ジョージ宰相は「なんと!」とつぶやいた。

 

それだけでなく、アン女王、シャーロット第二王女、オリビア第三王女も驚きの表情を浮かべた。

 

 

 

レオ近衛師団長は練兵場の所長に顔を向けて語り掛けた。

 

「所長はこの件を知っていると思うが?」

 

 

 

練兵場の所長は黙ってうなずいた。

 

 

 

レオ近衛師団長は上空を見上げ、ダグ騎兵連隊長に語り掛けた。

 

「それに、、、

 

 今回の巨大生物は、先週より、ずっと低く飛んでいる。。。

 

 ダグ、、、

 

 君の強弓なら十分届くだろ?」

 

 

 

 

 

補足すると、ルイス少尉が離陸した際、ドーラから高く飛ばないように念押しされていた。

(第71話)

 

 

 

ルイス少尉も先週の失敗から、自衛策が十分になるまで、高く飛ぶことを自重していたのだ。

(第70話)

 

 

 

 

 

話を戻そう。

 

レオ近衛師団長から話を振られると、ダグ騎兵連隊長は巨大生物を目で追いながら、ニヤリと笑い、「おうよ!」と答えた。

 

 

 

そして指をポキポキならしながら、なおも巨大生物を目で追いながら、娘のエイミー少尉に話しかけた。

 

「エイミー!

 

 強弓を持ってこい!

 

 この高度なら十分届く!

 

 この前は高度が高くて、矢が届かず、

 フラストレーションが溜まったんだ!

 

 この前のリベンジだ!」

 (第53話)

 

 

 

エイミー少尉もニヤリと笑い、「は!」と言って、倉庫まで走って行った。

 

 

 

 

 

レオ近衛師団長は微笑み、ジョージ宰相に話しかけた。

 

「そう言うことで、、、

 

 ここには、巨大生物を撃退するだけの十分すぎる戦力がある。

 

 ここから離れる方が、危険だ。」

 

 

 

ジョージ宰相は唖然としながらも、黙ってうなずくしかなかった。。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドーラはフレッド副長、ケント准尉、ローレンス曹長に向けて、叫んだ。

 

「フレッド、ケント、ローレンス、

 

 あの巨大生物を、合体火炎魔法で迎え討て!」

 

 

 

フレッド副長、ケント准尉、ローレンス曹長は直立し、「「「は!」」」と答えた。

 

だが、ケント准尉はニヤリと笑い、ドーラに話しかけた。

 

「しかし、分隊長(=ドーラ)、、、

 

 この高度なら、副長の手助けはなくとも、

 ローレンス曹長との二人の合体魔法、、、

 

 つまりミドルレンジで迎撃可能です。」

 

 

 

ドーラは巨大生物を目で追い、ニヤリと笑った。

 

「あの高度なら余裕だな。。。」

 

 

 

ドーラはフレッド副長、ケント准尉、ローレンス曹長に合体火炎魔法の完成度を高めるように指示していた。

(第66話)

 

そして練兵場にて合体火炎魔法の練習をしていた。

(第69話)

 

当然ドーラは合体火炎魔法の練習を見ていたから、射程距離も把握していた。

 

 

 

ドーラはケント准尉とローレンス曹長に叫んだ。

 

「ヨシ!

 

 ケント、ローレンス、合体火炎魔法で迎え討て!」

 

 

 

そして、フレッド副長に叫んだ。

 

「フレッド、巨大生物が空高く逃げるかもしれぬ。

 

 その時に備えて、待機せよ!」

 

 

 

フレッド副長、ケント准尉、ローレンス曹長は再び直立し、「「「は!」」」と答えた。

 

 

 

 

 

ちょうどそこにエイミー少尉が2本の強弓と、2つの矢筒を持って、走って戻ってきた。

 

エイミー少尉から、ダグ騎兵連隊長は1本の強弓と、1つの矢筒を受け取ると、ドーラに語り掛けた。

 

「ドーラ中尉、済まないが、俺にやらせてくれ。

 

 先週、矢が届かなかったから、フラストレーション溜まってんだ。」

 

 

 

すると、ドーラはダグ騎兵連隊長に頭を下げ、答えた。

 

「は! それではお譲りします!」

 

 

 

そう言うと、ドーラは頭を上げると、ケント准尉とローレンス曹長に叫んだ。

 

「ケント、ローレンス、しばし待て!」

 

 

 

ダグ騎兵連隊長は上着を脱ぎ始めた。

 

おそらく、先週と同じで、上着を脱いで、身体強化の魔法を発動する気だろう。

(第53話)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのとき、無線通信機を通じて、クラリス参謀総長の声が聞こえた。

 

「皆、迎撃はちょっと待って。。。」

 

 

 

そして、次の声が聞こえた。

 

「ルイス、あの巨大生物を撃退しなさい。」

 

 

 

その声にダグ騎兵連隊長は戸惑い、無線通信機を通じて、クラリス参謀総長に語り掛けた。

 

「クラリス、大丈夫か?

 

 ルイスは今日、再び、空を飛んだばかりだろ?」

 (第70話)

 

 

 

ああ、ダグ騎兵連隊長には、先週、練兵場から王城に戻る際、オフロードバイクに乗って帰ったから(第58話)、その時、無線通信機を渡してあったんだ。

 

 

 

話を戻そう。

 

クラリス参謀総長は、無線通信機を通じて、ダグ騎兵連隊長に返した。

 

「ええ、確かに、ルイスは、今日、再び空を飛んだばかりよ。。。

 

 でも、今日は、十分な地上からの支援が得られる。

 

 だから、もし、、、

 ルイスが巨大生物の撃退に失敗したとしても、、、

 

 十分リカバーできる。。。

 

 だから、いまは、、、

 ルイスが巨大生物との自衛を実戦で身に着けるには、

 絶好の機会よ。。。」

 

 

 

確かに、クラリス参謀総長の言うとおりだ。

 

 

 

レオ近衛師団長は苦笑いを浮かべ、ダグ騎兵連隊長に語り掛けた。

 

「ダグ、、、ここは、クラリスに任せよう。。。」

 

 

 

ダグ騎兵連隊長はため息をつき、黙ってうなずいた。

 

 

 

 

 

再び、無線通信機からクラリス参謀総長の声が聞こえた。

 

「ただし、もし、、、

 陛下に危険が及んだら、そちら(=地上)で対処して。。。

 

 お願い。。。

 

 それまではルイスにやらせて。。。」

 

 

 

クラリス参謀総長の声を聞いたドーラは少し緊張した表情で、ケント准尉とローレンス曹長に静かに語り掛けた。

 

「ケント、ローレンス、、、

 

 母上の近くを警護せよ。

 

 もし、巨大生物が母上を襲う仕草を示したら、

 直ちに迎え討て。」

 

 

 

ケント准尉とローレンス曹長は直立し「「は!」」と答えると、アン女王、シャーロット第二王女、オリビア第三王女、ジョージ宰相の2,3m近くまで駆け寄り、上空を飛ぶ、巨大生物を目で追った。

 

 

 

 

 

次にドーラはジャクソン少尉にも静かに語り掛けた。

 

「ジャクソン、、、

 

 念のためだ。。。

 

 そなたも母上の近くを警護せよ。。。

 

 巨大生物が母上を襲う仕草を示し、、、

 

 かつ、ケントとローレンス曹長の魔法を、

 巨大生物がくぐりぬけたなら、、、

 

 そのときはそなたの魔法で迎え討て。」

 

 

 

ジャクソン少尉は直立し「は!」と答えると、彼もアン女王、シャーロット第二王女、オリビア第三王女、ジョージ宰相の2,3m近くまで駆け寄り、巨大生物を目で追った。

 

そして、いつでも魔法を放てるように、右掌を少し持ち上げ、ポーズをとった。

 

 

 

(次話に続く)


次話は2026/4/22 0時に更新予定です。

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