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不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー  作者: U.X.
第5章 本格化、そして暴走の始まり
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第66話 魔法強化の試み(その1) ー模索ー

(前話から続き)

 

 

 

昼食が終わると、笑顔でケント准尉が話しかけてきた。

 

「このまえの、副長とローレンスさんと僕の合体魔法は強力でした。

 (第53話)

 

 しかも、それぞれが殺傷力の高い魔法ではないので、

 速射可能で、何発も撃てます。」

 

 

 

そういうと、少し困った表情で、僕に問うた。

 

「でも、、、

 

 今後も使うには、、、

  

 出力を安定させたいんですが。。。」

 

 

 

僕は昼食が終わったばかりのフレッド副長に問うた。

 

「アルコールを同じ量、一定時間、転移を継続することは可能ですか?」

 

 

 

フレッド副長は笑顔で答えた。

 

「可能ですよ。」

 

 

 

そこで、、、

 

もちろんドーラの了解のもと、、、

 

フレッド副長、ケント准尉、ローレンス曹長の合体魔法の実験を行うことになった。

 

 

 

ああ、、、

 

フレッド副長のアルコールの転移量の調整は当然なんだけど、、、

 

そもそもケント准尉の火炎の強さ、ローレンス曹長の風の強さで、何が最適なのかを調べる必要があったんだ。

 

 

 

なぜなら、金曜の午後にはルイス少尉が空を飛ぶ新しい道具が届く。

(第64話)

 

ルイス少尉が空を飛んでいる最中に、また高速に移動する巨大生物が襲ってくるかもしれない。

 

もちろん、ルイス少尉には自衛策を訓練してもらう。

(第64話)

 

 

 

でも、同時に地上からの支援策として、その巨大生物に対抗策も必要だ。

 

現状、ドーラの分隊にとって、フレッド副長、ケント准尉、ローレンス曹長の合体魔法が最も有効だ。

(第53話)

 

 

 

一方、巨大生物は高速に移動することを考慮すれば、フレッド副長、ケント准尉、ローレンス曹長の合体魔法は、巨大生物のスピードに対応して、向きや出力を早く切り替える必要がある。

 

 

 

僕はドーラを見つめた。

 

ドーラは黙ってうなずくと、フレッド副長・ケント准尉・ローレンス曹長に話しかけた。

 

「フレッド、ケント、ローレンス、

 3人の合体魔法の完成度を高めよ。」

 

 

 

フレッド副長・ケント准尉・ローレンス曹長の3人は直立し、一斉に

 

「「「は!」」」

 

 

と答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人の合体魔法を見て、ベリンダ上等兵が僕に話しかけてきた。

 

「修司殿、私の冷却魔法も、

 他人の魔法を組み合わせることで強力にできないでしょうか?」

 

 

 

そこで実際にベリンダ上等兵に彼女の冷却魔法を操作してもらった。

 

確かに本人が言うとおり、とても寒くはなるが、物を凍らせるまでの威力はなかった。

(第49話)

 

 

 

ベリンダ上等兵の冷却魔法の温度を単純に下げるにはどうしたら良いのだろう?

 

 

 

どうしたら良いのか考えると、ふと、ケイシー上等兵が目に止まった。

 

 

 

僕はケイシー上等兵に問うた。

 

「ケイシーさん、あなた、確か、、、

 

  『手のひらに乗るものを、

   どんな形にでも圧力を加えて変形させる、

   空気の魔法』

  

 を有していると言いましたよね?」

 (第49話)

 

 

 

ケイシー上等兵は戸惑いの表情を浮かべ、黙ってうなずいた。

 

 

 

僕は恐る恐る問うた。

 

「たとえば、液体に圧力を加えて固体にしたり、

 気体に圧力を加えて液体にすることってできますか?」

 

 

 

するとケイシー上等兵はうなずき答えた。

 

「ええ、たとえば、この水筒の水を氷にすることができます。」

 

 

 

そう言うと、水筒を傾け、右てのひらに水を注ぐと、その水を瞬く間に氷にした。

 

 

 

ははは。。。

 

ケイシー上等兵の魔法はスゲーや。。。

 

 

 

これ、ものすごい圧力をかけないとできないはず。。。

 

 

 

そこで、ワンボックスカーにあったウオーターサーバーを持ってきて、その中の水を、ケイシー上等兵の圧力魔法で、片っ端から氷にした。

 

それをベリンダ上等兵が冷却魔法で冷やしている場所に、全部投げ入れた。

 

すると、水を圧縮した氷が、液体の水に戻る際の融解熱で温度が下がった。

 

すなわち、ベリンダ上等兵の冷却魔法が強化された。

 

 

 

といっても、、、物が凍り付くまでの温度にはならなかったが。。。

 

ベリンダ上等兵は不満顔で、「もっと、冷やせないの?」と僕に問うた。

 

 

 

だが、ジャクソン少尉は笑顔でベリンダ上等兵に話しかけた。

 

「ベリンダ、ここまで温度が下がれば、この合体魔法、そこそこ使えるよ。」

 

 

 

ベリンダ上等兵は戸惑い、ジャクソン少尉に問うた。

 

「ジャクソン少尉、どうしてですか?」

 

 

 

ジャクソン少尉の代わりに、ケント准尉が笑顔で答えた。

 

「巨大生物の中には、寒さに弱い種類のものがいます。

 

 寒さに弱い巨大生物なら、ここまで温度が下がれば、

 動きを止めることができます。」

 

 

 

ルイス少尉も笑顔でベリンダ上等兵に話しかけた。

 

「その巨体生物が寒さで動けなくなった時に、

 歩兵や騎兵が仕留めればいいのよ。

  

 ここまで寒くできれば、それなりに使えるわよ。」

 

 

 

ドーラはベリンダ上等兵に優しく語り掛けた。

 

「ベリンダ。

 

 何かに使えるかもしれぬ。

  

 肩を落とすな。」

 

 

 

だがベリンダ上等兵は不服そうだ。

 

頬を膨らませて、僕に問うた。

 

「もっと、私の冷却魔法を強力にできませんか?」

 

 

 

僕はため息をついて答えた。

 

「水以外の物質を探す必要があります。

 

 入手できるまで、待ってもらえませんか?」

 

 

 

ベリンダ上等兵は仕方なく、黙ってうなずいた。

 

 

 

そう、水以外の物質がいる。

 

実際、ベリンダ上等兵の冷却魔法を強力にする物質はいくつかある。

 

でも、この世界で、それが『入手できるのだろうか』?

 

 

 

僕は内心頭を抱えていた。。。

 

 

 

 

 

実は同様に、ヒュー少尉の水の魔法と、エイミー少尉の身体強化魔法についても、「強化する方法はない?」と言われてね。。。

 

僕が思いついた方法って、やっぱり『物質を入手』しなくちゃいけなくってね。。。

 

 

 

余計頭を抱えたよ。。。

 

(ため息)はー。。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実は、ヒュー少尉、エイミー少尉、ブリンダ上等兵だけではなくってね。。。

 

ローレンス曹長も僕に話しかけてきたんだ。。。

 

「修司殿、ベリンダのように、

 私の風の魔法を強力することは可能かい?」

 

 

 

僕はあごに手を当て、少し考えた。

 

僕は恐る恐る、ローレンス曹長に問うた。

 

「ローレンスさん、、、

 

 竜巻を作ることは可能ですか?」

 

 

 

ローレンス曹長は困った表情で答えた。

 

「竜巻?

 

 弱い竜巻なら、、、

  

 というより、つむじ風レベルのものなら、、、」

 

 

 

僕は戸惑いながら、ローレンス曹長に、

 

「できるかどうかはわかりませんが、、、

 

 竜巻の仕組みを考えると、、、」

 

 

と前置きし、ローレンス曹長に語り掛けた。

 

「ローレンスさん、試しに竜巻魔法を放ってもらえますか?」

 

 

 

ローレンス曹長は恐る恐る右手をかざした。

 

確かに、弱い竜巻と言うか、強いつむじ風に近いものが生成された。

 

 

 

僕はケント准尉とベリンダ上等兵に顔を向け、話しかけた。

 

「ケントさん、ベリンダさん、

 

 ちょっと手伝ってもらえませんか?」

 

 

 

そして、ケント准尉とベリンダ上等兵は、戸惑いの表情を浮かべ、僕に近づいてきた。

 

ケント准尉は戸惑いの表情のまま、僕に問うた。

 

「修司殿、僕に一体何を手伝えと?」

 

 

 

ベリンダ上等兵も戸惑いの表情のまま、黙ってうなずいた。

 

 

 

僕は微笑み、二人に語り掛けた。

 

「ちょっと試しに、お二人の魔法を放ってほしいんです。

 

 これから指示する場所に、魔法を放ってもらえますか?」

 

 

 

ケント准尉とベリンダ上等兵は、戸惑いながら、僕が指示した場所に魔法を放ってもらった。

 

 

 

どこに魔法を放ったかは今話では詳細に話すことは避けようと思う。

 

まあ、どこかで話すから、それで勘弁してくれる?

 

 

 

すると、ローレンス曹長の魔法による弱い竜巻が、立派な竜巻に変わった。

 

 

 

その竜巻を見て、ジャクソン少尉は驚き叫んだ。

 

「この竜巻は魔法兵レベルだ!」

 

 

 

ケント准尉も自身の魔法を放ちながら、驚いた様子だった。

 

 

 

僕は竜巻を見ながら、思わず笑ってしまった。

 

「ははは。。。

 

 ここの魔法はスゲーや!」

 

 

 

ドーラは僕に近づき、驚いた様子で僕に問うた。

 

「修司殿、、、

 

 どうして、ローレンスの魔法が、

 ケントとベリンダの魔法で強くなるんだ!?」

 

 

 

僕は笑いながら、答えた。

 

「ははは。。。

 

 僕は竜巻の仕組みを知っているだけです。

 

 その仕組みを魔法で組み合わせただけです。」

 

 

 

僕はなおも笑いながら、ドーラに話しかけた。

 

「ははは。。。

 

 でも、すごいのは、、、

 

 ローレンスさん、ケントさん、ベリンダさんですよ。。。」

 

 

 

僕の言葉にドーラは戸惑い、「え?」とつぶやいた。

 

 

 

僕は半ば笑いながら、半ばあきれながら、頭を抱え、ドーラに話しかけた。

  

「ははは。。。

 

 竜巻の仕組みを知っていても、

 それを再現するのは容易じゃありません。。。

  

 僕の母国では簡単に竜巻を生成できません。。。」

 

 

 

そして、ローレンス曹長・ケント准尉・ベリンダ上等兵の合体魔法でできた竜巻に視線を戻し、ドーラに話しかけた。

 

「でも、ローレンスさん、ケントさん、ベリンダさんは、

 簡単に竜巻を生成させてしまった。

  

 もう、信じられませんよ。。。」

  

  

  

そう、すごいのはローレンス曹長・ケント准尉・ベリンダ上等兵なのだ。

 

本当、この世界の魔法はスゲーわ。。。

 

 

 

ドーラは僕の言葉になおも戸惑いながら、ローレンス曹長、ケント准尉、ベリンダ上等兵に話しかけた。

 

「ローレンス、ケント、ベリンダ、、、

 

 この合体魔法は使えそうだ。

  

 この合体魔法を習練し、完成度を高めよ。」

 

 

 

ローレンス曹長、ケント准尉、ベリンダ上等兵は魔法を止め、ドーラに向けて直立すると、一斉に「「「は!」」」と叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

火炎魔法はケント准尉とローレンス曹長とフレッド副長の合体魔法、竜巻魔法はローレンス曹長とケント准尉とベリンダ上等兵。

 

つまり、このあと、ケント准尉とローレンス曹長は一緒に訓練を行うことが増えた。

 

 

 

よくケント准尉はローレンス曹長に話していた。

 

「この分隊に来てよかった」

 

 

と。。。

 

 

 

そして、ローレンス曹長もケント准尉に話していた。

 

「ケント准尉がこの分隊に来てよかった」

 

 

と。。。

 

 

 

ま、こんな風に合体魔法が上手くいったケースもあったんだけどね。。。

 

 

 

(次話に続く)


次話は2026/4/13 0時に更新予定です。

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