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不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー  作者: U.X.
第5章 本格化、そして暴走の始まり
63/91

第63話 修司とドーラの食事事情

『第5章 本格化、そして暴走の始まり』を始めます。


主人公、修司の留学生活が本格化し、そして彼を中心とした、暴走が始まっていきます。

第58話で述べたとおり、基本的には週の前半はオウゴウヌ大学で研究を行い、週の後半は練兵場で研究を行うことになった。

 

 

 

さて、先週後半の練兵場の昼食は兵糧食で、あまりおいしいものではなかった。(第49話)

 

 

 

 

 

じゃあ、先週前半の大学での昼食は?っていうと、、、

 

ま、かなりマシではあるのだが、、、

 

しかし、、、全く問題がないという訳ではない。

 

 

 

もちろん、王立オウゴウヌ大学には学食があるし、大学近辺の店は安くてボリュームいっぱいらしい。。。

 

本当はね。。。

 

僕はオウゴウヌ大学の学食とか、大学近辺の店に行きたいんだ!

 

 

 

だって、せっかくの留学生活を楽しみたいじゃないか!

 

オウゴウヌ王国の首都レワヅワってどういうところなのか、実際に歩き回って、楽しみたいじゃないか!

 

 

 

 

 

でも、、、

 

僕とドーラは、そう言う訳にはいかないんだ。。。

 

 

 

だって、ほら?

 

僕とドーラは、誘拐・拉致されたり、暗殺される可能性があるからなんだ。。。

(第27話)

 

 

 

そう、、、僕とドーラは、安全が確認されない場所での食事は禁じられているんだ。。。

 

もちろん、、、安全が確認された物しか食べてはいけないんだ。。。

 

 

 

(ため息)はー。。。

 

 

 

 

 

どうしているかって言うと、、、

 

まあ、大学に行く前に、王城内の売店で昼食を買っておくんだ。。。

 

実は大学の好意で、研究室の近くに、ドーラを始め、近衛兵の控室を設置してもらってね。。。

 

昼食時は、僕は近衛兵の控室に行ってね、そこでドーラと分隊メンバの一部と昼食をとっているんだ。。。

 

 

 

え?

 

『分隊メンバの一部』って何って?

 

 

 

(ごまかし笑い)ははは。。。

 

まあ、近衛兵の控室で昼食をとるのは当番制でね。。。

 

 

 

当番じゃないメンバは、学食とか、大学近辺の店に行って、昼食をとることは認められているんだ。

 

当然、当番を外れたメンバは大喜び!

 

(あきれた笑い)ははは。。。

 

 

 

 

 

まあ、昼食を買う、王城の売店は結構レベルが高い。

 

と言うのも、政府の上層部も使うので、それなりに味は良い。

 

 

 

しかも、安全も確認している。

 

そりゃ、政府上層部への毒殺だってあり得ない訳じゃない。

 

だって、この国は大陸諸国と国際政治上は戦争状態であるわけだし。。。

(第27話)

 

 

だから、王城の売店で売る食品や食材は、安全を確認したものだけなんだそうだ。。。

 

 

 

加えて、王城には夜間の警備を行う人もいて、その人達にも販売するため、24時間開いている。

 

つまり、とても便利なんだ。。。

 

 

 

そしてなんと、、、120年に及ぶ和泉家との繋がりで、、、

 

パンやサンドイッチのような洋風の昼食だけでなく、おにぎりとか弁当も売られているんだ!

 

 

 

なのでね。。。

 

まあ、大学での昼食は、練兵場の昼食より、ましだ。。。

 

 

 

不満があるとすれば、たまには温かい昼食が食べたいくらい。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、週の後半の練兵場には、そんな売店はなく、昼食も提供していないので、兵糧食となる。

 

が、、、第49話でも言ったように、、、はっきり言って、あまりおいしいものではない。。。

 

 

 

兵糧食に慣れている分隊メンバはともかく、僕とクラレンス君は、先週の兵糧食で、もう遠慮したいのが本音だ。。。

 

そう、、、練兵場の食事を、最優先で改善する必要があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところで、どの世界でも同じかもしれないが、ドーラは分隊長として、日誌を毎日提出しなくてはならない。

 

提出先は直属の上司の小隊長だ。

 

 

 

オウゴウヌ王国軍は一番下の組織が分隊で10名前後、その分隊が10個前後で小隊となる。

 

つまり1個小隊は100名前後、その小隊が5個前後で大隊となる。

 

つまり、1個大隊は500名前後、その大隊が騎兵の場合は4個前後で連隊となる。

 

 

 

すなわち、ダグ騎兵連隊長は、ドーラが属する騎兵連隊の長であり、騎兵連隊約2000名を指揮する。

 

ドーラは分隊長であり、すぐ上の上司は小隊長となり、その小隊長の上司は大隊長であり、その大隊長の上司が連隊長である。

 

 

 

ドーラは分隊長として、毎日、日誌を小隊長に提出する。

 

小隊長は各分隊の日誌を整理し、要点をまとめ、大隊長に提出する。

 

大隊長も各小隊の日誌を整理し、要点をまとめ、連隊長に提出するのだ。

 

 

 

 

 

先週前半は大学に通ったので、大学から帰ると、ドーラは毎日、日誌を上司の小隊長に提出した。

 

 

 

一方、先週後半は練兵場にいたので、練兵場から帰った金曜日の午後、まとめて日誌を上司の小隊長に提出した。

 

 

 

だって、ほら?

 

第44話で、練兵場と王城との距離は約50kmで、馬は駆歩(かけあし)の20~30km/hを維持できなくて、常歩(なみあし)の5~6km/hとなり、約10時間かかるでしょ?

 

第45話で、装備を抱えて徒歩で移動すると2日間かかる場合もあるでしょ?

 

 

 

つまり、それまでの彼らの感覚で言うと、王城と練兵場までの距離は、とても遠い距離だったんだ。

 

それを考慮して、ドーラの上司の小隊長は、金曜日の午後に、まとめて日誌を提出することを認めていたんだ。

 

 

 

でも、第58話で、先週金曜日の午前中に、自動車を活用できれば、練兵場と王城は2時間弱で移動できると示しちゃったんでね。。。

 

その場にいたダグ騎兵連隊長は、それを大隊長へ、大隊長は小隊長に教えちゃってね。。。

 

ドーラ分隊だけは、練兵場に行っても、翌日の午前中に日誌の提出を命じたんだ。

 

 

 

ただし、提出はドーラ本人じゃなくても良いと指示があってね。。。

 

オフロードバイクやスクーターを運転できる、エイミー少尉、ローレンス曹長、ベリンダ上等兵、ケイシー上等兵が、翌日の朝、日誌を持っていくことになったんだ。。。

 

 

 

もっとも、日誌を持って行ったのは、大半は尉官であるエイミー少尉だった。

 

たまに、ローレンス曹長がもっていき、ベリンダ上等兵やケイシー上等兵が持って行ったことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、、、ここからが、練兵場での食事に関することなんだけど、、、

 

朝、王城に向かうエイミー少尉にね。。。

 

僕は周りを見渡して、誰もいないことを確認して、エイミー少尉に近づいて、、、

 

僕は小声で、こう、お願いしたんだ。。。

 

「エイミーさん、、、

 

 すみませんが、、、

  

 王城に日誌を届けたら、、、

  

 ついでに王城の売店から、米粉パンを2個買ってきてもらえませんか?

  

 僕とクラレンス君のために。。。」

 

 

 

だけど、、、

 

その場にルイス少尉が通りかかってね。。。

 

それを見ると、ルイス少尉はエイミー少尉に、大声で依頼したんだ。

 

「あ! エイミー!

 

 私にはコーンパンをお願い!」

 

 

 

ルイス少尉の大声に他のメンバも気がついて、他のメンバも、エイミー少尉に、我も我もと、リクエストを出したんた。

 

ジャクソン少尉は「僕はカツサンド!」と言ったし、ケント准尉は「ホットドック!」と言ったし、ローレンス曹長は「おにぎりを!」と言ったし、ベリンダ上等兵は「ハンバーガー!」と言ったし、ケイシー上等兵は「ミックスサンドをお願いします!」と言った。

 

 

 

ドーラとフレッド副長は慌てて止めようとした。

 

ドーラはこう言って、止めた。

 

「皆待て!


 練兵場では兵糧食だ!」

 

 

 

フレッド副長はこう言って宥めようとした。

 

「修司殿とクラレンス殿は軍人ではないから仕方がないが、

 軍人には忍耐も必要だ。

  

 気持ちはわかるが、我慢してくれ!」

 

 

 

 

 

だが、ルイス少尉はしたり顔で反論した。

 

「分隊長(=ドーラ)、副長(=フレッド)、

 

 そうおっしゃいますが、

  

 そもそも練兵場では兵糧食を食わねばならぬとの規則はありません!」

 

 

 

ドーラとフレッド副長はグッと詰まった。

 

後にドーラの話だと、確かに練兵場の食事は兵糧食に限るとの規則はないらしい。

 

だから、ルイス少尉の反論には根拠があったそうだ。

 

 

 

しかし、それでも、ドーラは説得を試みた。

 

「確かにそうだが、、、

 

 それでも、王城の売店で昼食を大量に買い込んで、

 練兵場で食するなど、前例がないぞ。。。」

 

 

 

ルイス少尉はあきれて反論した。

 

「そもそも、王城と練兵場を2時間弱で移動する部隊など、

 私達しかいないから、前例がないのは当然です!

  

 前例がないからというのは、理由にはなりません!」

 

 

 

フレッド副長は最後のあがきをした。

 

「とりあえず、是非を上層部に確認するから、

 今回はあきらめてくれないか?」

 

 

 

ルイス少尉は、こう、とどめを出した。

 

「じゃあ、分隊長(=ドーラ)と副長(=フレッド)は、

 兵糧食で良いんですね?」

 

 

 

ドーラは渋々、エイミー少尉に語り掛けた。

 

「エイミー、、、クラブサンドを頼む。。。」

 

 

 

フレッド副長は、困った顔で、エイミー少尉に語り掛けた。

 

「エイミー少尉、、、ベーグルサンドを。。。」

 

 

 

 

 

どうやら、兵糧食に慣れた軍人も、兵糧食は嫌だったらしい。。。

 

(あきれた笑い)ははは。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日から、練兵場にいるときは、毎朝の日報提出にかこつけて、王城内の売店で昼食を大量に買い付けるのが定例となった。

 

 

 

でも、まあ、すぐに小隊長にばれてね。。。

 

昼食を大量に買い付けていたエイミー少尉は、小隊長に呼び出されて注意されたんだって。。。

 

でも、エイミー少尉はルイス少尉と同様にね、こう反論したんだって。。。

 

「練兵場では兵糧食を食せねばならぬとの規則はありません!」

 

 

 

で、、、

 

困った小隊長は大隊長に相談し、、、


そりゃ、エイミー少尉はダグ騎兵連隊長の娘だしね。。。


エイミー少尉にこう、反論されると困るわな。。。



 

やっぱり大隊長も困って、ダグ騎兵連隊長に相談したらしい。。。

 

 

 

それを聞いた、ダグ騎兵連隊長はあきれた表情で、「仕方がない。黙認しろ。」って指示したんだって。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実は後日、ダグ騎兵連隊長は僕の部屋を訪ねてきてね。。。

 

もちろん、宮殿の僕の部屋ではなく(第23話)、官舎の僕の部屋だ(第29話)。。。

 

練兵場の夜のように(第56話)、僕が出したコーヒーを飲み、ビスケットを頬張りながら、あきれて話していたよ。。。

 

「30年前、分隊長(=母・エリーゼ)も、普一殿も、

 食事では困っていた。

  

 それを思い出せば、仕方がない。」

 

 

 

どうやら、食事に困ったのは、僕とドーラだけじゃなくって、30年前の父と母も同じだったらしい。。。

 

 

 

 

 

でもね。。。

 

 

 

ダグ騎兵連隊長は苦笑いを浮かべて、続けてこう言ったんだ。。。

 

「ま、

 30年前、食事では、分隊長(=母・エリーゼ)と普一殿だけじゃなく、

 分隊メンバ全員が一緒にヤラカシタから、

 そもそも責めることはできないしな。。。」

 

 

 

エ~! 一体、30年前、父と母は何をヤラカシタの!?

 

 

 

ま、これは別の機会に。。。


次話は2026/4/10 午前0時に更新予定です。

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