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不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー  作者: U.X.
第8章 天文台にて、そして新たな出会い
116/137

第116話 警察消防本部長と署長の話

(前話からの続き)

 

 

 

さて、午前7時に天文台を発し、午前8時過ぎには、麓の町のギレエ町の警察消防署に到着した。

 

警察消防署に到着した時、交代要員の10名は一応に驚き、あきれていた。

 

「まあ、事前に1時間くらいで着くとは聞いていたけど。。。」

 

「でも、いつもなら馬車で半日だぜ。。。」

 

「自動車を使うとこんなに違うんだ。。。」

 

「自動車が配備されてる首都レワヅワの連中が羨ましいぜ。。。」

 

 

 

でも同時に喜んでいた。

 

「だが、これでコアブルッズ市に遊びに行けるぜ!」

 

「急いで着替えて、家に帰って、家族を連れ出すぞ!」

 

 

 

交代要員10名を降ろすと、ドーラとフレッド巡査長(本当は副長)と僕は、警察消防署の受付に行った。

 

ドーラは警察署の受付の男性警官にこう話しかけた。

 

「首都レワヅワの警察消防本部所属のドーラ巡査部長だ。

 

 天文台の警備隊長、イーサン・ポーレット警部から、

 署長宛に手紙を預かっているのだが、、、

 

 取りついでもらえないだろうか?」

 

 

 

ああ、イーサン警備隊長の階級は警部だ。

 

受付の男性警官はあらかじめ聞かされていたのだろう。

 

彼は慌てて立ち上がると、ドーラに頭を下げた。

 

「ドーラ巡査部長、話は聞いております。

 

 ヒューバート・スタイルズ署長と、

 マシュー・ヒリヤー本部長が署長室でお待ちです。」

 

 

 

そう言うと、彼はドーラとフレッド巡査長(本当は副長)と僕を署長室のドアまで連れて行った。

 

彼は署長室のドアをノックすると、ドアを開け、語り掛けた。

 

「本部長、署長、、、

 

 ドーラ巡査部長をお連れしました。」

 

 

 

そう言うと、彼はドーラとフレッド巡査長(本当は副長)と僕に入室を促した。

 

ドーラとフレッド巡査長(本当は副長)と僕が戸惑いながら入室すると、彼はドアを閉め、受付に戻っていった。

 

 

 

署長室には警察の制服を着た二人の中年男性が立って待っていた。

 

受付をしていた男性警官がドアを閉めるのを確認すると、二人の中年男性はドーラに近づき、頭を下げた。

 

「ようこそ! ドーラ・オウゴウヌ第一王女殿下!」

 

 

 

一人の中年男性は年齢は50歳前後だろうか。

 

白髪が少し混じった銀髪横分けで、瞳も黒く、肌は白く、痩せ身の男性だった。

 

彼は笑顔でドーラに語り掛けた。

 

「初めまして、ドーラ殿下。

 

 私はこのギレエ町で署長をしております、

 ヒューバート・スタイルズと申します。」

 

 

 

もう一人の中年男性は年齢は55歳前後だろう。

 

白髪が半分くらいのブロンドの横分けで、瞳は青く、銀縁眼鏡をかけ、肌は白く、ポッチャリした男性だった。

 

彼も笑顔でドーラに語り掛けた。

 

「私もはじめまして、ドーラ殿下。

 

 私はこの南西州の警察消防本部長、

 マシュー・ヒリヤーと申します。」

 

 

 

ドーラとフレッド巡査長(本当は副長)は、慌てて、マシュー本部長とヒューバート署長に頭を下げた。

 

「こちらこそはじめまして、ドーラ・オウゴウヌと申します。

 

 今は『巡査部長』を名乗っておりますが、

 本当は近衛師団・騎兵連隊隷下の分隊の分隊長です。」

 

 

 

「私もはじめまして、フレッド・ビーモントと申します。

 

 私も今は『巡査長』を名乗っておりますが、

 本当は近衛師団・騎兵連隊隷下の分隊の副長であります。」

 

 

 

ヒューバート署長は微笑み、ドアの近くのソファーに右手を向けた。

 

「まあまあ、まずは座ってください。」

 

 

 

ドーラとフレッド巡査長(本当は副長)と僕は戸惑いながら、ソファーに座った。

 

ソファーには中机を挟んだ反対側にもう一つのソファーがあり、そこにヒューバート署長とマシュー本部長が座った。

 

 

 

ドーラはヒューバート署長とマシュー本部長がソファーに座ったのを確認すると、二人に話しかけた。

 

「昨日、イーサン・ポーレット警備隊長から聞きました。

 (第112話)

 

 署長であられるヒューバート・スタイルズ警視は、

 天文台の警備員を増員されたとか、、、

 

 加えて本部長であられるマシュー・ヒリヤー警視監は、

 ギレエ町の警察消防署の署員を増員されたとか、、、

 

 我らのために、特別のお計らい、感謝いたします。」

 

 

 

そう言うと、ドーラは二人に頭を下げた。

 

初めて聞いたフレッド巡査長(本当は副長)は、驚き頭を下げた。

 

当然、僕も頭を下げた。

 

 

 

 

 

ああ、ヒューバート署長の階級は警視で、マシュー本部長の階級は警視監だ。

 

つまり、警察消防省ではかなり上の階級にいる。

 

 

 

 

 

すると、マシュー本部長は苦笑いを浮かべ、片手を振って答えた。

 

「いやいや。。。

 

 実は、私も署長も、

 ドーラ殿下と修司殿が来られるのは私は反対だったんですよ。」

 

 

 

ヒューバート署長は苦笑いを浮かべうなずいた。

 

 

マシュー本部長は苦笑いを浮かべながら、話を続けた。

 

「どうもリネット大臣も反対で、女王陛下に相談したら、

 叱られたそうですな。。。

 (第106話)

 

 リネット大臣からの手紙にありました。」

 

 

 

ドーラは戸惑いながら、マシュー本部長に問うた。

 

「母上はリネット・ホーリス警察消防相閣下に、

 

 『この国は異世界の考え方や技術を取り入れて発展してきた。

  修司殿は何かをもたらすはずだ。

 

  修司殿の好きにさせよ。』

  

 と言ったそうですが。。。」

 (第106話)

 

 

 

マシュー本部長はうなずき、答えた。

 

「ええ、、、

 

 ですが、女王陛下は、その言葉の前に、こう言って、

 リネット大臣を叱ったそうです。

 

  『異世界の知識や技術に対する妨害活動に対する警護は、

   本来、軍事省ではなく、警察消防省の範疇である。

 

   それを放棄するとは何事か!』

 

 と。。。」

 

 

 

初めて聞く話で、ドーラとフレッド巡査長(本当は副長)と僕は驚き、「え!?」とつぶやいた。

 

 

 

マシュー本部長は苦笑いを浮かべ、話を続けた。

 

「確かに、女王陛下の言う通りなのですよ。。。

 

 異世界から来られる修司殿を警護するのは、

 本来、警察消防省の範疇なのです。。。

 

 ま、修司殿が王族の一員なので、

 近衛師団、つまり軍事省が、現在護衛を行っておりますが。。。」

 

 

 

ヒューバート署長は微笑み、ドーラに語り掛けた。

 

「となれば、、、

 

 地元の警察消防ができる限りの措置を講ずるのは、

 本来、当たり前なのです。。。

 

 気になさらないでください。。。」

 

 

 

 

 

ドーラは気を取り直し、手紙をヒューバート署長に渡した。

 

「これは天文台の警備隊長、

 イーサン・ポーレット警部から手紙です。

 

 ギレエ町警察消防署長、

 ヒューバート・スタイルズ警視に渡せと頼まれました。」

 

 

 

ヒューバート署長は手紙を受け取ると、手紙の内容を読んだ。

 

すると、ヒューバート署長は微笑み、その手紙をマシュー本部長に見せた。

 

マシュー本部長も手紙を読むと、微笑み、語り掛けた。

 

「イーサン警備隊長の手紙によると、

 

  『いざとなったら、

   首都レワヅワから近衛師団が駆けつける』

 

 と近衛師団・騎兵連隊長が仰ったとか、、、

 (第112話)

 

 ありがたい話です。。。」

 

 

 

そう言うと、マシュー本部長はドーラに頭を下げた。

 

 

 

 

 

さて、こうして、マシュー本部長とヒューバート署長への挨拶が終わった。

 

ヒューバート署長はドーラとフレッド巡査長(本当は副長)と僕を連れて、ギレエ町警察消防署のオフィスに来ると、署員に集まるよう告げた。

 

オフィスには署員が集まった。

 

ドーラはフレッド巡査長(本当は副長)に、ダグ騎兵連隊長を送っているエイミー巡査(本当は少尉)を除く、分隊メンバ全員にオフィスに来るよう告げた。

 

数分後、エイミー巡査(本当は少尉)を除く、分隊メンバ全員がオフィスに集まった。

 

 

 

ヒューバート署長の隣に、ドーラと分隊メンバが並んだ。

 

ヒューバート署長は、オフィスに集まった署員に告げた。

 

 

 

まあ、内容はこの日の午前6時の朝礼における、天文台警備隊長、イーサン・ポーレット警部の話と同じだ。

 

また、ドーラは午前6時の朝礼と同様に、分隊メンバの紹介を行った。

 

エイミー巡査(本当は少尉)は、父親であるダグ騎兵連隊長を送っており、不在だったが。

 

 

 

最後に、ヒューバート署長はこう告げた。

 

「ドーラ巡査部長の部隊は、所属は首都レワヅワの警察消防本部である。

 

 それどころか、修司殿を護衛しているときは、

 リネット・ホーリス警察消防相閣下の直下の部隊である。」

 (第107話)

 

 

 

署員がざわついた。

 

だが、ヒューバート署長はそれを無視して話を続けた。

 

「よって、ドーラ巡査部長の部隊に直接指示はできない。

 

 例外は私と、本部長と、天文台警備隊長だけだ。

 

 この3人のみ、特別に指示ができると、

 リネット・ホーリス警察消防相閣下から許可を得た。

 

 無用の混乱を避けるため、これだけは忘れないでほしい。」

 

 

 

こうして紹介が終わると、ドーラはヒューバート署長に小声で問うた。

 

「ヒューバート・スタイルズ署長、幾つか質問があります。

 

 まず、一つ目、イーサン・ポーレット天文台警備隊長から、

 荷物の運搬を頼まれており、それをどこに運び込めばよいでしょうか?

 

 また、交代要員の10名を連れてきましたが、

 入れ替わりに誰を帰りに乗せていけばよいでしょうか?

 

 それと、、、分隊メンバに順次休暇を与えたく、、、

 署内で着替える場所を貸してもらえませんか?」

 

 

 

すると、ヒューバート署長は天井に向けて、「ははは!」と笑い、一人の男性警官に話しかけた。

 

 

 

(次話に続く)

次話は2026/6/2 0時に更新予定です。

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