第114話 ダグ騎兵連隊長とエイミー少尉との会話(その2) ー娘、父を問い詰めるー
(前話からの続き)
エイミー巡査(本当は少尉)は、急に真剣な表情になり、父親であるダグ騎兵連隊長に問うた。
「父さん、今朝から無理やりついてきたけど、、、
父さんのことよ。。。
何か意図があって、無理やりついてきた?
(第109話)
違う?」
やはり、エイミー巡査(本当は少尉)は、ダグ騎兵連隊長の娘だ。
ダグ騎兵連隊長は、天文台に行く日にわざわざ公休をとったのだ。
そして、無理やりついてきた。
(第109話)
ダグ騎兵連隊長の娘である、エイミー巡査(本当は少尉)は、父親であるダグ騎兵連隊長に何か意図があると感じていたのだ。
ダグ騎兵連隊長は、ワンボックスカーの天井を見上げ、ため息をついた。
そして、彼は向かい側のベットに横たわった娘のエイミー巡査(本当は少尉)に顔を向けると、答えた。
「理由は二つある。。。」
ダグ騎兵連隊長は話を続けた。
「一つは、万が一、ここ天文台で何かあった時、、、
ドーラ殿下と修司殿を守るため、、、
第一陣として、王城から一個分隊が、自動車とバイクに分乗して、
駆けつけることになっているんだ。」
(第112話)
エイミー巡査(本当は少尉)は驚き、「え?」とつぶやいた。
ダグ騎兵連隊長は娘のエイミー巡査(本当は少尉)の驚きをスルーして、話を続けた。
「その第一陣には、俺がバイクに乗って、ここ天文台までやってくる。。。
その道のりを覚えておきたかったのが一つ目の理由だ。。。」
エイミー巡査(本当は少尉)は驚き、「そういうこと。。。」とつぶやいた。
確かに万が一の時を考えれば、道のりを覚えておいた方が良い。
そして、駆けつける一個分隊は、エイミー巡査(本当は少尉)の父、ダグ騎兵連隊長が選りすぐった精鋭なのだろう。
そもそも、エイミー巡査(本当は少尉)の父、ダグ騎兵連隊長は、オウゴウヌ王国軍で最強の戦士なのだから。
(第69話)
もしかしたら、先週、ゲイリー少尉とトビー軍曹にオフロードバイクの教習を行ったのは、駆けつける一個分隊の護衛を増やす意味もあったのかもしれない。
(第95話~第102話)
ダグ騎兵連隊長は一つ息を吐くと、話を続けた。
「もう一つの理由は、、、
エイミー、お前に伝えたいことがあった。。。」
エイミー巡査(本当は少尉)は戸惑い、「え?」とつぶやいた。
ダグ騎兵連隊長は、エイミー巡査(本当は少尉)の戸惑いをスルーして、話を続けた。
「エイミー、、、
今、オフロードバイクの大量生産の補正予算が、元老院にて協議中だ。」
エイミー巡査(本当は少尉)は戸惑いながら、答えた。
「ええ、、、
一度、そのために元老院議長閣下を含め、
20名が練兵場まで一緒に来たわ。。。
(第95話、第96話)
元老院議長閣下一行がそんなことを言ってた。。。」
ダグ騎兵連隊長はうなずき、話を続けた。
「ああ、、、
フランクリン軍事相閣下によれば、
補正予算は通る目途が立ったそうだ。
(第99話、第103話~第105話)
そして、エイミー、お前に伝えたいことは、、、
オフロードバイクの生産が開始されたら、
お前にはオフロードバイク部隊の分隊長になってもらう。。。」
エイミー巡査(本当は少尉)は驚き、「え?」とつぶやいた。
ダグ騎兵連隊長は、エイミー巡査(本当は少尉)の驚きをスルーして、話を進めた。
「分隊長だけじゃない、オフロードバイクの生産が更に進めば、
お前にはオフロードバイク部隊の小隊長になってもらう。。。」
エイミー巡査(本当は少尉)は慌てて、話を遮った。
「ちょ、ちょっと待って、父さん。。。
私、ドーラ殿下の分隊に来て、まだ数か月よ。
(第30話)
そんな私が、分隊長になり、小隊長になるって、どういうこと?
ドーラ殿下はどうなるの?」
ダグ騎兵連隊長は苦笑いを浮かべて答えた。
「ドーラ殿下には、小隊長なってもらい、
最終的には大隊長になってもらう予定だ。」
エイミー巡査(本当は少尉)はあきれて、天井を見上げた。
数秒後、エイミー巡査(本当は少尉)は気を取り直すと、ベッドから起き上がり、ベットに座ると、父であるダグ騎兵連隊長に問うた。
「父さん、、、
あまりに急すぎない?
何があるの?」
そう、エイミー巡査(本当は少尉)は階級から言って、オウゴウヌ王国軍では分隊長になるのは不思議ではなかった。
しかし、小隊長になると、、、オウゴウヌ王国軍では、エイミーの階級、すなわち少尉ではなれなかった。
そう、もっと上の階級になる必要があった。
それには、通常、オウゴウヌ王国軍では、少なくとも数年後にならないと、そこまで昇格はできない。
たとえエイミーがダグ騎兵連隊長の娘であるとしても、あまりに早すぎる出世であった。
ダグ騎兵連隊長も起き上がり、ベットに座ると答えた。
「実は、ワスイ帝国の脅威が我が国に迫っている。」
そう言うと、ワスイ帝国を巡る国際情勢について説明を行った。
エイミー巡査(本当は少尉)は「そういうこと。。。」とつぶやいた。
ダグ騎兵連隊長は、更に娘であるエイミー巡査(本当は少尉)に語り掛けた。
「実は、エイミー、お前だけでなく、
ルイスも分隊長になり、ゆくゆくは小隊長になってもらう。。。」
エイミー巡査(本当は少尉)は再び戸惑い、「え?」とつぶやいた。
だが、ダグ騎兵連隊長は、娘の戸惑いをスルーして話を続けた。
「今、オフロードバイクだけでなく、
バラグライダーも大量生産の準備に入っている。。。
ルイスには、いずれ、母親であるクラリスが話すだろう。。。」
ダグ騎兵連隊長は真剣な表情で話を続けた。
「ワスイ帝国の脅威については、
先日、レオがドーラ殿下に話したそうだ。
(第97話)
ドーラ殿下に何か変化はなかったか?」
エイミー巡査(本当は少尉)は、ハッとした表情でつぶやいた。
「そう言えば、ジャクソンとケントとケイシーに、
木剣を使った訓練を始めた。。。
(第97話)
そんなこと、いままでしなかったのに。。。」
ダグ騎兵連隊長はうなずくと、話を続けた。
「そうか、、、
たぶん、ドーラ殿下は、お前の魔剣を使った戦闘隊形が、
実際にワスイ帝国との戦争で使われる状況を想定したんだろう。。。
敵のど真ん中に飛び込んでいくんだからな。。。
武芸が苦手なジャクソン、ケント、ケイシーも、
自らの身を守るため、必要だと思ったんだろう。。。」
(第97話)
エイミー巡査(本当は少尉)は唖然としてつぶやいた。
「そういうこと。。。」
ダグ騎兵連隊長は、娘であるエイミー巡査(本当は少尉)に語り掛けた。
「いいか。。。
新しく創設されるオフロードバイク部隊の部隊長になることを
肝に銘じておけ。
そして、お前の魔剣の練習を欠かすな。
あれはフレッドとジャクソンと息があわなきゃならねー。(第89話)」
エイミー巡査(本当は少尉)は黙ってうなずいた。
そして、身震いを抑えることができなかった。
後にエイミー巡査(本当は少尉)は苦笑いを浮かべて話した。
「その夜は興奮して一睡もできなかった。」
次の日の朝、ダグ騎兵連隊長は首都レワヅワに戻ることになった。
ダグ騎兵連隊長曰く、「俺の非番は今日までだ」ってことらしい。
ドーラは苦笑いを浮かべると、エイミー巡査(本当は少尉)に語り掛けた。
「エイミー。
ダグ・ハミルトン殿を途中まで送って行け。
夕方までには戻ってくるようにな。」
つまり、ドーラは、ダグ騎兵連隊長とエイミー巡査(本当は少尉)の親子に配慮し、エイミー巡査(本当は少尉)に休暇を与えたのだ。
でもね。
本当はエイミー巡査(本当は少尉)の処分は終わっておらず、まだ休暇をとることができなかったんだ。
(第92話)
そこでドーラはエイミー巡査(本当は少尉)に、ダグ騎兵連隊長を送るように命じ、実質的に休暇を与えたんだ。
エイミー巡査(本当は少尉)は戸惑いの表情を浮かべたが、数秒後、笑顔で「は!」と答えた。
そして、ダグ騎兵連隊長とエイミー巡査(本当は少尉)の親子は、オフロードバイクに乗って、天文台を離れた。
ヒュー巡査(本当は少尉)は長距離無線通信機を通じて、王城の騎兵連隊の事務所にダグ騎兵連隊長が帰ったことを伝えた。
すると応答したトビー軍曹が、ふざけて、こう答えたそうだ。
「えー!?
もっと、天文台にいて良いのに。。。」
後にエイミー巡査(本当は少尉)は苦笑いを浮かべて話した。
「父さんとは、帰り道、いろいろ道草をして、楽しんだわよ。
父さん、麓の町ギレエ町で土産を買って、土産物を一緒に選んだわ。。。
ギレエ町だけでなく、途中の町でカフェに寄ったりしてね。。。」
そして、更にエイミー巡査(本当は少尉)は苦笑いを浮かべて話した。
「父さんとは昼食後に分かれたわ。
昼食は途中の町のレストランで食した。
当然、父さんの奢り。」
そしてエイミー巡査(本当は少尉)は、夕方に天文台に戻ってきた。
次話は2026/5/31 0時に更新予定です。




