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全世界(全てが存在する世界)  作者: スプリンクラー
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13/17

湖から始まる世界②

圧倒的に遅くなり大変申し訳ございませんでした。

携帯の故障により更新する事が出来ませんでした。

長く延期してしまったことをここに謝罪いたします。


水が減り水底の水を含んだ泥が陽を浴びて乾き始める。湖の側で木が生い茂り高い草が目立つ中で生涯一度とて味わうことの無い現象を命を代価として経験すること。


(痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛すぎる!!!!)


蜘蛛の鋭く尖った脚が二本、男の両肩に食い込む。

突き刺さった瞬間、反射的に殴り返してしまったが蜘蛛は蚊に刺されたかの様に全く意に介していなかった。

脚が突き刺さってからはっきり見えてしまう凶器に恐怖が上塗りされる。

体勢が変わってからハッキリと見え始める蜘蛛の頭に生えている4本の牙、男を攻撃する為、仕留める為、食する為、殺す為に舌舐めずりする様に“カチン”“カチン”と高い音を上げている。

タイミングを見計らっているのか直ぐには、飛びついては来なかった。だが、直ぐに来ないからこそ視覚による恐怖が跳ね上がる。逃げる方法を考えても、脚が突き刺さる肩の痛みが思考の邪魔をして考えをまとめる事が出来ない。

痛覚に思考を邪魔をされている中、巨大な蜘蛛は更なる1手に行動を移す。

顎の鋭い牙で攻撃ではなく、8本ある脚のうちの肩に突き刺している2本以外の脚で、更に2本を使用して男を抱くように背中に脚を回す。

これにより、逃避がより困難になる。

男は、蜘蛛に肩を突き刺され、抱き込まれ絶体絶命と言う言葉に相応しい状況に急速展開を迎える。


(やっぱ食われるよな〜。できれば、おいしく食べてほしいな〜)


男は、そんなお門違いなことに思考を寄せていると、少し離れたところで聞き覚えのある音が響いた。


「うぉぉぉぉおおおおおおおおおお!!!!!」


遠くから届くような雄叫びが響く。

もちろん男にもその雄叫びが耳に入る。


(っへ?誰??っえ?何で???でも!!!)


男は、蜘蛛に捕まり絶体絶命の状況で始めての好機を感じる。雄叫びであれど、確実に人の声だった。向こうの声がこちらに届くと言うことは、こちらが叫んで届かない筈がない。しかし、叫んだ事によって蜘蛛が次の動作に移るキッカケになるかもしれない。次の行動とは、①弱らせ→②捕まえて→③見計らい(今ここ)→(死)たべる。工程的にはこんな感じで間違っていない筈。

だが、黙って食べられるつもりは無くなった。なぜなら、助かる可能性が、今この状況を変える糸口がそこにあるのだから。


「。」


男は口を開け、直ぐに閉じてしまう。

助けを求めるのは簡単だ。声を上げればいい。出せばいい。叫べばいい。誰にでもできる。

しかし疑問が1つ思い浮かぶ。


『助けに来る人が襲われないか?』


例えの話ではあるが、助けを求める声を聞き入れ颯爽と救出に来てくれても自分の代わりに襲われないか?助けに来てくれても被害が拡大するだけで、むしろ助けを呼ばない方が被害が少なくて済む可能性がある。

男は、自分が置かれている立場をよそにそんな事を考えている。

思考に思考を重ね出した答えは結局助けを求める事にした。


(取り敢えず状況だけでも確認してもらおう。最悪、食われるのは自分だけでいい。最前は、助けて欲しいけど、助けに来てくれた人まで食べられて欲しくはないし。。。)


そんな事を考え、行動に移す。


「ぁ。。k。t。」


男は、心臓が爆発するほど跳ねた。なぜなら声が出なかったからだ。掠れた音が漏れるだけだった。下がった手で口を当てがおうとすると力が入らなかった。

原因として考えられるのは、両肩に突き刺さった脚の可能性高い。かなり刺さっているのに、血が溢れ出してこないからだ。わずかに出てはいるが、コンビニ製のユニフォームが吸いきってしまえる程度で、垂れたりしていなかった。

それに突き刺さる脚先に冷たいものを流し込まれる感覚がある。もしかしたら、弱らせる毒みたいなものを流し込まれているのかもしれない。


(まじか〜。痛いだけならまだしも、助けも呼べなくされるとは思っても見なかった。。。マジで殺しにかかってんなぁ。これがシャイ蔵の言ってた神罰ってやつか)


毒を送り込まれているにこ関わらず、思考は加速する。そう、加速するのだ。加速すると言うことは、この毒は意識に介入するタイプでは無いといこと。体的には弱らせる事は出来ても思考を続けることはできる。

なら、今できる最善を、最大で、最高に発揮できる方法を考える。

事は簡単だ。消去法で出来ない事を削除していけば今出来ることが嫌でも結びつく。


「ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」


助けてとは叫べなくても、言葉を発する事は出来た。なら、言葉にならなくてもいい、全力で叫ぶことが今できる最前手である。

ただ、やはり問題がある。叫んだだけであり、助けてといったわけでは無い。故に森でただ叫んだだけと受け取られ、助けに来ない可能性がある。むしろ、その可能性の方が圧倒的に高い。

後は天にすがるしか無い。

そこで、男が叫んだのをキッカケに今まで動きのなかった蜘蛛が次の動作に移り始めた。

男の背中に回していた脚を寄せ始めたのだ。そしてまもなく首筋に蜘蛛の牙が勢いよく突き刺さる。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーーー!!!!!!」


突き刺さる牙による痛みでまた、叫び声が上がる。今度は、血が飛び、蜘蛛に返り血として掛かる。やはり牙から冷たいものを流し込まれる感覚があった。


(ヤバイ!首はヤバイ!!毒が頭に!!!)


首には、脳へを送る為の血管がたくさんある。そんなところに毒を送られたら、助かる見込みがなくなってしまう。


(あ、あ、あー!)


さっきとは違い、毒による影響か思考がまとまらなくなってきた。

男の見えているものが白くぼやけ始める。

そして意識が薄れ始めなかった。痛みも痛みとして強く感じる。まさに拷問のような状況であった。意識があるままで、視界を潰され、痛みを与え続ける。まさに拷問と言ってた相応しい。

そんな状況になってから、蜘蛛はゆっくりと後ずさりし始めた。餌を咥え、落ち着ける場所でゆっくり食べる為に場所を移動する為だ。2步3歩と後ずさりを繰り返す。もう少しで茂みに入るところで、声をかけられる。


「大丈夫か?」


蜘蛛は、声を聞き一瞬動きを止める。これから入ろうとしていた茂みから声がした為方向転換する。


「おっかしいな〜。確かにこっちの方から聞こえたのだが?」


茂みの向こうから声が続く。男は最後の力を振り絞りだす。


「ぁ゛。。」


もう叫べなかった。言葉にならない音が小さく鳴ったそんなレベルのか細い叫びをあげることしかできなかった。大きさ的には、自分にしか聞こえないレベルの大きさで、こんなに近いのに蜘蛛にすら届いてないのではそんな囁き。聞こえる筈がない。そう思っていた。


「なんだ。やっぱり居るではないか」


目は白く濁り、視界がぼやけすぎてはっきりは見えないが、なんとなく人がそこに居るのがわかった。人の声を聞き男は、目頭が熱くなるのを感じた。


「大丈夫か!今助けてやるぞ!」


その声を聞き蜘蛛が動きを早くする。身体中を刺激する感覚で茂みに隠れたのがわかった。状況としては、隠れるために男を咥えたまま茂みに入ったと思われる。そして茂みも深いらしく、いつまでも蜘蛛は動きつずける。たまに、枝などが引っ掛かるが物ともしない力で強引に引っ張られる。

そして、茂みを潜る感覚がなくなる。どうやら茂みを抜けたようだった。

男は、体に力が入らずされるがままの状態であった。流石に牙で噛まれていないが、4本の脚で抱きかかえられるように蜘蛛の荷物になっている。

牙が抜け、男に突き立てられていたものが全て抜けたことにより、少しずつ状態が回復していく。

僅かに視界が戻り始める。やはり、身体中の力は入らないが、先ほどよりは多少動かせるようになってきていた。


「今!」


そんな声を聞き蜘蛛を一飛びで飛び越える声の主を回復し始めた目で捉える。完全に回復したわけではないので、はっきりとはわからないがどんな構えをしているかはわかる程度には回復した。見覚えのある構えを見て視力とともに戻った声帯から声が漏れる。


「お侍?」

携帯がさわれなくなって色々困りましたが、無いと無いでかなり不便を感じました。

今後は、1週間に一回のペースで更新していきたいと思います。いつぐらいに更新できるとかは、自前のツイッターで報告していきます。@supurinnkuraaaで検索してもらえれば出てきます。

今後ともよろしくお願いいたします。

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