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あるいは有ったかもしれない物語  作者: 聖ペテン商会
タマフジの細うで建国記
57/60

初めての…



翌朝、モソモソと起き出したタマフジが目を擦りつつ二人に声をかける


「おふぁよ〜…、本当に寝ずの番をしてくれたの…」


「おはようございます姫様、よくお休みになられましたか?」


「おひい様、おはようございます、朝ご飯獲って来ますね!」


そう言って木立ちの奥に消えて行くマヤを眠い目で見送ったタマフジはシズルの生み出した水で顔を洗う

手拭いで顔を拭いた後、小さくなった火種に小枝を足しつつ隣のシズルに昨夜の事を聞いてみた


「シズル姐様、何が有ったのか教えてくれる?」


その問いかけに軽く頷きながらアスタリスの方をチラと見つつ


「ええ、『全て』をお話することは出来ませんが、彼女が起きたら朝餉を取りながらにでもお話致します」


そう答え深皿を次元収納から取り出しそこに味噌、味醂、砂糖、酒を加え溶いてゆく

別途取り出した土鍋に洗った米を入れると焚火の上に乗せ蓋をすると


「タマフジ様、覚えていますか?」


と問いかけた


「え〜と、始めちょろちょろ中ぱっぱ、だっけ?」


ニッコリと頷きタマフジの頭に手を置くと


「そうです、炊き上がるまで絶対に蓋を取ってはいけませんよ?」


と目を細めて見下ろす

『えへへ』と相好を崩すタマフジ、薄っすらと朝霧の出ている辺りに焚火の爆ぜる音のみが響く

          ・

          ・

          ・

「マヤ姐様遅いね…」


ポツリと呟いた声を拾ったシズルが答える


「そろそろ帰って参りすよ、大物を持って」


その言葉が終わらぬうちに下生えをかき分ける音と共にマヤが現れる、満面の笑みと共に


「ただいま〜、大きいの採れたよ!」


そう言って取り出したのはタマフジの背丈程の猪であった、何処ぞで頭を落とし内臓の処理と血抜きを済ませて来たのであろうソレの皮を剥ぐ


「おひい様もやってみよう?血抜きは大体終わってるからそこまで汚れないよ」


そう言って小刀を渡されたタマフジは二人に手伝ってもらいながらなんとか剥ぎ終える、これほど大きな獲物の皮を剥ぐのは初めてのタマフジ、感慨深く広げられた毛皮を見つめていた


「おひい様、後で鞣して冬の外套にしようか?」


「え?良いの?!」


マヤの提案に以外だという顔で答えるタマフジ、目を細めながら見つめてくるマヤは


「こんなに大きな獲物の解体は初めてだもんね、売らないで記念の品を作ってもシズルは怒らないよ」


とシズルを見遣る


「そうですね、姫様が纏うには少々地味ではありますが…記念の品ならば問題有りませんよ」


そう言って賛同の意を示すシズル、そのやり取り中もスヨスヨと起きる気配を見せないアスタリスであった

ペ「あれ?お料理のシーンまで行かなかった」


マヤ「そりゃあねぇ?」


アスタリス「最近アタシがオチ要員になってないかい?」


ペ「アスタリスさんはお気に入りなので」


アスタリス「えっ?そうなのかい?嫌だねぇそんな事言ったってなんにも出ないよ?」( ⸝⸝•ᴗ•⸝⸝ )テレテレ


マヤ(チョロい…)

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― 新着の感想 ―
ア「「発見された」はあくまでも見つかったというだけで…無事だったというわけでは…」 リン「やめなさい」 ア「クマとかの場合だと発見されたとは言いますが、それは「その人」ではなく「その人だったもの」…
ア「ボタン肉美味しいですよね♪」 リン「あれ…アンタの干支って確か…」 ア「ボタン肉美味しいですよね♪」 リン「あっはい…」 ア「因みに私の小中学生の頃の通学路は、普通にイノシシとか出る地域で…
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