第二百四話 影響(7/?)
「一二塁間……抜けましたライト前!」
「「「「「ぎゃあああああ!!!」」」」」
「セーフ!」
「二塁ランナー一気にホームへ!3-0!韓国代表、さらに1点追加!」
初球狙い打ち……向こうが完全に勢い付いてる……
(ここは厳しく……!?)
「ヒットバイピッチ!」
「ああっと!ぶつけてしまいました!」
(しもうた……!)
「あーもうメチャクチャだよ」
「猪戸がトンネルせんかったらなぁ……」
「タイム!」
「ここで内野陣がマウンドに集まります!」
鈴鹿監督は腕を組んで微動だにしない。マウンドの流王さんが一瞬チラリとベンチの方を見ても。
(やらせてくれるんすか?)
(もちろんよォ。決して上への忖度で貴女を今日の先発に選んだわけじゃないんだからねェ)
「プレイ!」
いや、こういう時はむしろその方がむしろ良いよね。黙って最後まで託す。おれだって伊達さんにはそうしてほしい。
「!!強い当たり!」
「アウト!」
「しかしこれはレフト真っ正面!これでスリーアウトチェンジ!」
「アイゴー!」
「クッソォ、運が良いニダ……!」
「ナイピーっす!」
「まだまだいけんぞ!」
「巻き返してくぞ!」
だから、今のを『ただのラッキー』で終わらせずに、胸を張ってベンチに戻って来れる。
「流王さん」
「士道くん……」
「本当こつ申し訳なか……」
「何言うてんねん。おばちゃんかて申し訳ないわ」
そしてこうやって、許せる力を示せる。
「3回の裏、日本代表の攻撃。8番ショート、六車。背番号6」
「刀磨くーん、でかいの頼むでー!
もう降板は確定してるけど、それでもベンチから声をしっかり出せる。
「ボール!フォアボール!」
「選びました!8球粘ってノーアウト一塁!」
「無駄な足掻きニダ」
「幾重のいる日帝に勝って、今年こそ文句なしの世界一ニダ!」
「ボール!フォアボール!」
「「「「「……え?」」」」」
「レフトの右!痛烈なライナー!」
「セーフ!」
「二塁ランナー一気にホームへ!3-1!月出里、今日も打ちました!帝国代表、まずは1点を返しました!」
「「「「「アイゴオオオオオ!!!」」」」」
さすが……ではあるけど、今のもインハイ、月出里さんの一番得意で、一番長打が出やすいとこ……
(……それでも、あたしもあの一発を打つまでは……!)
もしかして月出里さん、ずっと低めに張ってる……?




