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868回敬遠された月出里逢  作者: 夜半野椿
第六章 可能性の代行者
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第二百四話 影響(6/?)

「3回の表、韓国代表の攻撃。7番指名打者、J.D.パク。背番号50」

「0-0。ゲームにまだ動きはありません、日本対韓国。帝国代表(チームエンパイア)最年長、流王(りゅうおう)はここまでパーフェクトピッチング」

「ボール!」

「外から入ってくるスライダー、高めに浮いてボール!」

(ここまでほとんどまっすぐスライダー……全体的に高めに浮いてて、変化球の入りがあまり良くないニダ……)


「「「「「ファイティーンコリア!!!」」」」」


 一応ここまでは完璧に抑えられてる。流王さんは元々細かい制球よりもスピードとキレで制圧するタイプだから、想定通りのピッチングができてると言えばできてる。けど……


「!!センター大きい当たり!」


「「「「「おおおおお!!!」」」」」


「セーフ!」

「スタンディングダブル!韓国代表、先制のチャンスを掴みました!」


 高めのまっすぐ。特別甘かったわけじゃないけど……


(打高の韓国(ウリナラ)を甘く見るなニダ……!)

「ファール!」

「ストライーク!」

「これは低め決まりました!」

(珍しく低めいっぱい……このくらいは割り切れば良いニダ)

「ファール!」

「これはカットしました!154km/hまっすぐ、合わせていきます!」

「ボール!」

「スイング止まりました!アウトハイへのスライダー!」

(一巡目はなるべくまっすぐスライダー、他に使ってもせいぜいカットボールだけでいきたかったんやけど……)

「ファール!」

「引っ張ってこれはレフト方向、スタンドへ入りました!」

(浮いてもうたか、ツーシーム……カウント稼ぐんなら悪ないけど、追い込んだ後やとほとんど無駄球……まぁあんまり調整できてへんからこんなもんか)


 向こうは高めがしっかり見えてる。でも2球目のアウトローのスライダーみたいなのが決まりさえすれば……


(……!アカン!!)

(もらったニダ!)

「!!レフト大きい当たり!」


「「「「「うおおおおお!!!」」」」」


 まずい……!


「入りましたホームラン!韓国代表、先制!2-0!」


「何やっとんねんフィオナ!?」

「また旗立てられるやないか!」


 追い込んだ後、相手としては振らなきゃいけないカウントで、ベルトの高さから真ん中低めへの甘いスライダー……打たれるべくして打たれた球。


(……ごめんやでほんま)

「これも打ち上げた!しかしこれは高く上がって飛距離がありません!」

「アウト!」

「センターラディッシュ捕りました!ようやくワンナウト!」

(今のもちょっと危なかったな……向こうがミスショットしてくれただけ)


 低めの良いとこにあんまり来ないから、真ん中から高いところを狙われてるね……


「ボール!」

「ファール!」

「ここもスライダー、続けていきました!」

(向こうは低めをある程度捨ててるのは見えてる。なら……!?)

「高め打って強い当たり!しかしこれは……」

「アウト!」

「ライト草薙(くさなぎ)、前進して捕りました!ライトライナー!」

(ちょっと落ちた分、角度が付かんかった……と思いたいな)


 多分今のはスプリッター。でもこれも高めに浮いてしまった。


「2番ショート、ペク。背番号7」

「ツーアウトランナーなし。打席には韓国代表が誇るもう1人の現役メジャーリーガー、ペク・ペカプ。流王とはチームメイト。メジャー2年目となる昨シーズンはレギュラーセカンドの座を守り抜き、初のメジャー二桁本塁打。走攻守とユーティリティ性を兼ね備えたオールラウンダーです」

「ボール!」

「ストライーク!」

「ボール!」

「ボール!」

(本調子じゃないわね、フィオナ。カッターが1球入ったけど、この高さなら……)

(甘く見んなや、ペカプ……!)

「ストライーク!」

「アウトハイ空振り!」

「カットボールですかね?やっぱりちょっと浮き気味ですけど、この威力は流石ですね……」

(ほんとスライダー系エグいわ……)


 よし、立て直せた。


「スライダー打って!ファースト正面強い当たり……」


 いける……!?


「ああっと!ファースト後逸!!」


「「「「「ファッ!!?」」」」」


「セーフ!」

「二塁セーフ!記録はファースト猪戸(ししど)のエラー!!」

(しもうた……!)


「おいィ!?いくら本職やないからってお前!?」

「ツーアウトなんやし身体で止めるとこやろ……」

「リコのメンツもかかってるんやからほんま頼むで……」


 確かに猪戸さんは守備はあんまり良いとは言えないし、本職はサード。でも今のは……

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