第二百四話 影響(6/?)
「3回の表、韓国代表の攻撃。7番指名打者、J.D.パク。背番号50」
「0-0。ゲームにまだ動きはありません、日本対韓国。帝国代表最年長、流王はここまでパーフェクトピッチング」
「ボール!」
「外から入ってくるスライダー、高めに浮いてボール!」
(ここまでほとんどまっすぐスライダー……全体的に高めに浮いてて、変化球の入りがあまり良くないニダ……)
「「「「「ファイティーンコリア!!!」」」」」
一応ここまでは完璧に抑えられてる。流王さんは元々細かい制球よりもスピードとキレで制圧するタイプだから、想定通りのピッチングができてると言えばできてる。けど……
「!!センター大きい当たり!」
「「「「「おおおおお!!!」」」」」
「セーフ!」
「スタンディングダブル!韓国代表、先制のチャンスを掴みました!」
高めのまっすぐ。特別甘かったわけじゃないけど……
(打高の韓国を甘く見るなニダ……!)
「ファール!」
「ストライーク!」
「これは低め決まりました!」
(珍しく低めいっぱい……このくらいは割り切れば良いニダ)
「ファール!」
「これはカットしました!154km/hまっすぐ、合わせていきます!」
「ボール!」
「スイング止まりました!アウトハイへのスライダー!」
(一巡目はなるべくまっすぐスライダー、他に使ってもせいぜいカットボールだけでいきたかったんやけど……)
「ファール!」
「引っ張ってこれはレフト方向、スタンドへ入りました!」
(浮いてもうたか、ツーシーム……カウント稼ぐんなら悪ないけど、追い込んだ後やとほとんど無駄球……まぁあんまり調整できてへんからこんなもんか)
向こうは高めがしっかり見えてる。でも2球目のアウトローのスライダーみたいなのが決まりさえすれば……
(……!アカン!!)
(もらったニダ!)
「!!レフト大きい当たり!」
「「「「「うおおおおお!!!」」」」」
まずい……!
「入りましたホームラン!韓国代表、先制!2-0!」
「何やっとんねんフィオナ!?」
「また旗立てられるやないか!」
追い込んだ後、相手としては振らなきゃいけないカウントで、ベルトの高さから真ん中低めへの甘いスライダー……打たれるべくして打たれた球。
(……ごめんやでほんま)
「これも打ち上げた!しかしこれは高く上がって飛距離がありません!」
「アウト!」
「センターラディッシュ捕りました!ようやくワンナウト!」
(今のもちょっと危なかったな……向こうがミスショットしてくれただけ)
低めの良いとこにあんまり来ないから、真ん中から高いところを狙われてるね……
「ボール!」
「ファール!」
「ここもスライダー、続けていきました!」
(向こうは低めをある程度捨ててるのは見えてる。なら……!?)
「高め打って強い当たり!しかしこれは……」
「アウト!」
「ライト草薙、前進して捕りました!ライトライナー!」
(ちょっと落ちた分、角度が付かんかった……と思いたいな)
多分今のはスプリッター。でもこれも高めに浮いてしまった。
「2番ショート、ペク。背番号7」
「ツーアウトランナーなし。打席には韓国代表が誇るもう1人の現役メジャーリーガー、ペク・ペカプ。流王とはチームメイト。メジャー2年目となる昨シーズンはレギュラーセカンドの座を守り抜き、初のメジャー二桁本塁打。走攻守とユーティリティ性を兼ね備えたオールラウンダーです」
「ボール!」
「ストライーク!」
「ボール!」
「ボール!」
(本調子じゃないわね、フィオナ。カッターが1球入ったけど、この高さなら……)
(甘く見んなや、ペカプ……!)
「ストライーク!」
「アウトハイ空振り!」
「カットボールですかね?やっぱりちょっと浮き気味ですけど、この威力は流石ですね……」
(ほんとスライダー系エグいわ……)
よし、立て直せた。
「スライダー打って!ファースト正面強い当たり……」
いける……!?
「ああっと!ファースト後逸!!」
「「「「「ファッ!!?」」」」」
「セーフ!」
「二塁セーフ!記録はファースト猪戸のエラー!!」
(しもうた……!)
「おいィ!?いくら本職やないからってお前!?」
「ツーアウトなんやし身体で止めるとこやろ……」
「リコのメンツもかかってるんやからほんま頼むで……」
確かに猪戸さんは守備はあんまり良いとは言えないし、本職はサード。でも今のは……




