第二百四話 影響(5/?)
「1回の裏、日本代表の攻撃。1番サード、月出里。背番号25」
「2連勝に向け、好調の滑り出しとなりました帝国代表。この流れを攻めにも生かせるか?今日も先頭打者は月出里。昨日の1戦目では4打数2安打2四球、昨年の功績に偽りなしを証明しました」
「「「「「ちょうちょ!ちょうちょ!ちょうちょ!ちょうちょ!」」」」」
確か月出里さんは前のオリンピックの時、韓国戦ですごい活躍してたはず。けど……
「ボール!」
「ストライーク!」
「これもスライダー!今度は外入ってワンボールワンストライク!」
韓国のピッチャーは左右問わずスライダーが良いピッチャーが多い印象。今日の相手の先発は左だけど、バックドアの良いとこ。
「ストライーク!」
「ここは空振り!外のチェンジアップ、抜いてきました!」
おれ自身がそうだからってのもあるけど、この手のスライダーとチェンジアップが得意な左投手は何となく身体があまり大きくないイメージがある。でも向こうの先発はかなりの長身で、真上から投げ下ろすかのようなオーバースロー。
(イメージとしてはむしろあの変態に近いかな……?でも、低めに集めてくれるのならむしろ好都合)
(……!やばいか!?)
「これは打ち上げた!センター後退!」
「「「「「おおおおお!!!」」」」」
いきなりの大飛球。もちろん大体の人は一発に期待するところだけど……
「アウト!」
「捕りました!まずはワンナウト!」
(ッ……!何でだよ、何でアイツにはあんなのができて、あたしには……)
「ああ、やっぱり……」
「何となく捕られる気がしたわ……」
月出里さんを普段から観てる人なら、多分無理だとわかったはず。低めを掬い上げてのフライ打ち。朱美や秋崎さんとかだとこういうのがよく長打になるけど、月出里さんだとね……
もちろん、月出里さんだってそういうのはわかってるはずだから、ああいう低めの甘い球は大抵、無理せずライナー性の強い打球にする。調子の良い時ほど。
……でも、昨日のバッティングからしても、別に調子が悪いようには思えないんだけど……
「ストライク!バッターアウト!」
「ストライク!バッターアウト!」
「スイングアウト!ここもインローへのスライダー!」
「今日はほんとスライダーがキレてますねぇ。左がズラッと並ぶ日本打線だとちょっと苦戦しそうな雰囲気です」
草薙さんも幾重さんもかなり粘ったけど、向こうの粘り勝ち。正直昨日の試合は選手の層からしてもまず負けないとは思ってたけど、今日の韓国は1・2番がメジャーリーガーのガチ戦力。それに加えてあの先発だと、ちょっと負けの目もある……
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