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868回敬遠された月出里逢  作者: 夜半野椿
第六章 可能性の代行者
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第二百三話 今この地球上で一番良い選手(2/?)

******視点:風刃鋭利(かざとえいり)******


「全員集合!」


 いよいよ帝国代表(チームエンパイア)の強化合宿が開始。メンバーがいくら豪華だからって、やることはいつもとそう変わらない。監督やコーチに従って、チームを勝たせるだけ。


「まずはみんな、今回は召集に応じてくれて本当にありがとうねェ。指揮は執らせてもらうけどォ、アナタ達はみんな現役の頃のワタシなんかよりもずっと良い選手。個々の調整に関してはみんなのペースを尊重するわァ。野手は対戦経験の少ない、もしくは全くない投手との対戦。投手は大会公式球への適応。それぞれやることは色々あると思うけど、世界一奪還のため、各々最大値を出せるようにしっかり頑張ってねェ」

「「「「「ハァイ!!!」」」」」


 監督を勤めるのは一昨年までエペタムズの監督を何年もやって、帝国一経験もある鈴鹿(すずか)さん。歳を重ねてもやたら色っぽい人。そして今回の帝国代表(チームエンパイア)の目玉である幾重(いくえ)さんをルーキーイヤーから二刀流として育て上げたことで有名な人。


「よう。帝シリでは世話になったな」

「もう、そういうのはナシでいきましょうよ」

「冗談だよ。よろしくな」


 バニーズの方のキャンプである程度調整は進めてたから、初日から早速ブルペンへ。と言っても本番でバッテリーを組むのはこの小池(こいけ)さんとか久保(くぼ)さんとか、よそのチームの人ばかり。ひとまずはピッチングそのものよりもキャッチャーとのリズムを整えるところからだな。


「ナイスボール!」


 うーん、やっぱいつものJPB球と微妙に感覚が違うなぁ。球の動きもどうも意図した感じじゃない。監督も言ってた通り、今回の合宿はこの辺の調整がメインになるかな?


「……ん?」

「「…………」」


 こういうところの練習じゃコーチだけじゃなくファンや他の選手の視線もつきものだけど、その中でもやたら食い入るように見てるのが2人。さっきのサラマンダーズの野上(のがみ)って子はどうもおれのことを相当慕ってくれてるみたいだし、同じ右投手だからガン見してるのはまぁわかるけど、もう1人は……


「え、えっと……妃房(きぼう)さん?」

「アタシのことは気にしなくて良いよ。続けて」


 去年実戦復帰した、シャークスの妃房さん。一匹狼な人で、他のピッチャーに全然関心がないって聞いたことがあるんだけど……


「そっか。このタイミングで前脚を踏み出して……」


 独り言を繰り返しながら、時々自分もその場で投球モーションを軽く実践しつつ、ずっとおれのピッチングを見てる。

 高卒1年目から4年連続でノーヒットノーランをやってるような凄い人、そんな人に注目してもらえるのは正直悪い気はしないけど、何が琴線に触れたんだ……?っていうかそもそも妃房さんって左投げだし、右投げのおれなんてそこまで参考にならないと思うけど……


「ハハハ!パツキン美女2人に注目されて、モテる男は得だなぁ!」

「あはは……そうっすね」


 まぁそこも悪い気はしないんだけど、2人ともおれと違って背が高いからなぁ……『両手に華』みたいに言われても、何か攫われた宇宙人みたいになりそうで……


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