PART3
更新遅くなりました!
すみません…
前回のおさらいをしますか!
無事に馬人族の森に着いたリュシア
しかし、人間を警戒する馬人族に囲まれて、危険な状況になる
ピンチのリュシアを助けてくれたのは、ウェンという白い馬人だった
ウェンは鬱蒼とした森をゆっくりと進む。その横にライアがついて、たまにちらちらとリュシアをうかがっている。
馬の脚ならもっと早く進めそうなものだが、ウェンの長い角が邪魔をしてなかなか進めないようだ。
しばらくすると森はどんどん明るくなり、無駄な草木が生えない、手入れされたような森になった。
「ここは神の森。手入れしなくてもこのようになるのですよ」
ウェンが静かに言う。
『思ったことを読まれた!?』
竜と同じく馬人族も読心術のような能力があるのだろうか、とリュシアが思った瞬間、ライアが口を開いた。
「ここは静寂の森。そなたの『声』は大きすぎるのだ。木々もざわめいて落ち着かない」
その言葉通り、木々は風もないのに揺れて、まるで話し合っているようだった。
「まあ、このお陰で我々が来たと神獣様にわざわざ伝える手間が省けました」
ウェンがそう呟くと、地鳴りのように地の底から響く音が聞こえた。近づくにつれ、目に入ってきたのは、不思議な生き物の群れだった。
その体はまるで馬のような形だったが、竜のような鱗で覆われていた。奇妙に曲がった関節から伸びる脚の先には蹄はなく、厚みのある鋭い剣のようになっていた。瞳には生き物らしい温かみが感じられないし、身体中が鎧のようなので、荒い呼吸音でやっと生き物なのだと確認できた。
「この生き物が…神獣様…」
リュシアは納得できるような気がした。どことなく、竜に近いその姿が神聖さを表していたからだろう。
ウェンがゆっくりと神獣達の群れの中に入り、何か話しかけていた。
「我ら馬人族でも、神獣様に近づくのは恐れ多いことだ。しかしウェン様は違う。真に神獣様のお心を読むことができる…」
そう言ったライアの眼差しは憧れや羨望の意味以上の感情がこめられているようにリュシアは思った。
「神獣様にお許しをいただきました。晴れて貴女も我ら馬人族の客人です」
神獣達の群れから離れながらウェンが言った。そして神獣達は、一気にこちらに対する興味を失ったらしく、足早に去っていった…。
ウェンはまた来た道を戻り、しばらく歩いた。
すると、なかなか大きな広場があった。暗い中で何人かの馬人達が食事をとっている。
馬人は雑食らしく、森の木の実やキノコが肉と一緒に焼かれている。燻された川魚の切り身等も吊されている。この森の豊さが目に見えるようだった。
リュシアが感心していると、1人の年老いた男の馬人がやってきた。身体の装飾品などが多く、顔に施された刺青が特徴的だ。恐らく、位の高い馬人なのだろう。
「人間。私はこの森の馬人族の長じゃ。ウェンから事情は聞いておる。そなたはもう我らの客人じゃ。」
リュシアは長に勧められ、肉や木の実を食べた。素朴だが、なかなか美味だった。
馬人達のリュシアに対する態度はよそよそしかったが、常にウェンとウェンを護るライアがそばにいたので、安心できた。
食事をすませた馬人達は酒を飲んだり、楽器を演奏し始めた。
ウェンも木製の横笛を取り出し、優しい音を奏でる。
『素敵な音楽…』
リュシアは心が温まる気がした。きっとこのような音楽を奏でることができる馬人族は、素晴らしい一族なのだろうと思った。
リュシアのところにも酒の壺が回ってきた。勧められたものを断るつもりはなかったので、リュシアはいただくことにした。
酒は果実や虫達が集めた花の蜜でできたもので作られていて、飲んだ瞬間、甘い香りと味が口の中に広がった。
宴も終わりが近づき、リュシアもかなり眠くなってきた。疲労と酒のせいだろう。
「リュシアさん、もう夜も遅いですし、お話は明日にしましょう。寝床は用意してありますから」
「…すみません…かなり眠くなってきてしまって…」
リュシアの言葉にウェンは微笑むと、リュシアをハンモックまで連れて行ってくれた。
「私達馬人族はハンモックを使いません。これは玉守様がよく使っていらっしゃった物です」
リュシアは眠すぎて意識朦朧としていたので、ウェンの言葉を夢現に聞いていたが、心に温かみを感じながら眠りについたのだった…。
そして朝になった…
リュシアはパッと目を覚ました。もう辺りはすっかり明るくなっていた。
ハンモックから降りて、夜の間に持ち物を盗まれたりしていないか確認するために、リュシアは寝返りをうって、降りようとした。
「きゃっ!!」
寝返りをうったら目の前に、『鳥』が立っていた。
相変わらず、何かを企んでいる顔をしている。
「きゃーはないでしょう?私、夜中ここの警護をしていたんですからね」
鳥に弱みを見せてしまった気がして、リュシアは恥ずかしいのと怒っているのとで真っ赤になった。
「そんなことは頼んでないわ!」
鳥はわざとらしく驚いて、恭しく頭を下げた。
「誠に申し訳ありません…安全に竜玉を届けたいのです。竜玉に何かあってはいけないのです。鳥目にしては頑張っているのです」
鳥はわざとかはわからないが、リュシアのためとは言わず、竜玉を護るためだと言った。何となく癪に障る言い方だ。
「そんなに竜玉を早く届けたいなら、自分が持って行けばいいじゃない」
リュシアは投げやりに言った。そんなリュシアを見て、鳥はまたニヤニヤと笑う。
「それは無理ですよ。竜玉はリュシア様と玉守様にしか触れられないのですから。それに、竜は長生きですから、特に細かいことは気にしません。長くても、リュシア様が死んでしまう前に届けていただきたいのですよ」
鳥はリュシアを怒らせに来たのだろうか。それくらい失礼だ。
「…もういいよ…どこかにいって」
いくら怒ってもキリがないとリュシアは悟った。
「…あっ!忘れてました。風の噂に聴いたことをご報告しようと思っていたのです」
鳥はリュシアがどれだけ不機嫌か全く理解してないような明るい口振りで言った。
「風の噂によりますと…ダイラン帝国は東へ向かったようです。こちらには向かってきていません」
「じゃあ、前に師匠に伝えた情報は嘘だったの…?」
鳥は横に首を振る。
「東に予想外の動きがあったのです。ダイラン帝国より東の小国群が連合軍を作り、ダイラン帝国を攻めようとしているのです」
リュシアは、不謹慎なのだけれど、安心してしまった。師匠が気になっていたからだ。
「では…」
「知りません。リュシア様が玉守様と別れた日以降、玉守様は私含め、竜族関係者の来訪を禁じているのです…お役に立てなくてすみません」
リュシアがまだ言わないうちに鳥は返事をした。しかし、今度ばかりは、本当にすまないと思っているようだった。
「師匠…」
リュシアは逃げるように師匠のもとを離れてしまったことを激しく後悔した。もっと長く一緒に居られたはずなのに。
「リュシア様…出会いがあれば、別れは必然…それに…玉守様の願いを叶えることが一番玉守様のためになると私は思うのです」
リュシアはため息をついた。本当に鳥の言ったとおりだと思ったし、過去ばかり見ていて、今は目の前のことに集中できていないのだ。
「…悔しいけど…鳥の言うとおりね…」
鳥はいじらしく笑う。
「悔しいけど…ですか?ふふふ…まぁ、悩んでいる暇はないですよ」
「また急かすつもり?急ぐ必要はないとか言っときながら…」
まともな事を言ったとはいえ、リュシアは鳥が苦手だった。苦い表情のリュシアを楽しそうに見つめながら鳥は言った。
「違いますよ?もう太陽はだいぶ上っているのです。馬人族の朝は早い。私も一旦ここを離れましょう。…では」
次の瞬間、強く白い光が世界を覆い、リュシアは目を閉じた。
目を開けた時には鳥はいなかった。
急いで空を見上げると、確かに太陽は真上に近いところまで上っていた。
そして、小さな白い鳥の影が見えた気がした。
今回から読みやすいように、間を開けて書いています(8/28)
これから気が向いたら、過去の小説も読みやすく編集したいと思います
お気づきでしょうか
また鎧馬が…登場ですww
使い回s…
ではないです多分
好きなんです鎧馬
ではまた次回でお会いしましょう…
閲覧ありがとうございました←とっても真面目




