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偽  作者: ????
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6/13

希

ゾキョウ「君は眷属…紗奈を守ろうとする。死んでもらうよ?」


 学校の会議室、ゾキョウは椅子から立ち上がり、椅子に座ったまま動けないビケに近づき、目の前でノートをひらつかせる。


ビケ(動けよ体!!クソ…このままじゃ、殺される)


ゾキョウ「油断したら終わりだからね。さっさと済ませよう」


 ゾキョウは、胸ポケットから黒いペンを取り出す。そして、ノートの白紙のページを開く。


ゾキョウ「まあ遺言くらい残すよ。誰に、どう残したい?」


 その時、ビケの表情が変わる。何かを感じ取ったようで、ビケは微笑む。


ビケ「…教頭先生よぉ〜……ちょっと爪が甘かったんじゃないのか??」


 その瞬間、会議室に誰かが入って来た。そして、ゾキョウを蹴り飛ばし、ノートを奪い取る。ゾキョウは、会議室の床に倒れる。


ゾキョウ「は…ぁ??」


 ゾキョウの視界には…2年C教室学級委員長の希がゾキョウのノートと、一つの消しゴムを持って立っていた。


希「全く。私が奇襲に失敗したらどうしたつもりでしたか?ビケ」


ビケ「作戦通りにいったから良いだろ?」


 ビケはそう言って、ゾキョウを見る。


ビケ「希、早く」


希「はい。」


 希は、手に持っていた消しゴムで、ノートに書いてあった言葉を消す。


《ビケが動けなくなる》


 すると、ビケは椅子から立ち上がる。


ビケ「《コピー》」


 時は、六日前に遡る


 ビケは、雷蔵からの電話に出ていた。


雷蔵「最強の偽が、その学校に居る」


ビケ「は??」


雷蔵「数日前、死にかけの最強の偽と遭遇したんだ。そして、その最強の偽は、《この町の学校に、最強の偽が2体居る。》と言って死んだ。」


ビケ「あの話か…でも、なんでそうバラしたんかな?」


雷蔵「詳しい事は分からない。だが、そいつの言っている事に嘘は無かったらしい。だから、最強の偽が学校に居ることは事実だ」


ビケ「で、倒せと」


雷蔵「いや、紗奈の護衛だ。危害を加えてきたら倒して良いが、あいつ…瓶縫医の方針があるからな。なるべく殺すな」


ビケ「分かった。でも、一人でか?」


雷蔵「その学校には、紗奈を守る為の真が一人居る。小学校、中学校とずっと守ってもらっていた真だ。」


ビケ「あ〜、希か。…《《あいつ》》の幼馴染でしたっけ」


雷蔵「そうだ…希と協力して、紗奈を守れ。瓶縫医に託されているからな」


ビケ「分かってる。」


 そしてビケは、学校に転校してきた。


ビケ「東京から引っ越してきました。これからよろしくお願いします。日圭《ビケ》です」


 ビケはそう言って、クラスメイトに向かってお辞儀をする。


ビケ(同じクラスに一体か…咏羅だっけな。もう一体は、何処かな)


 休み時間、ビケは隣のC教室に入る。


ビケ「すみませ〜ん。希さん居ますか?」


 その時、椅子に座って読書していた学級委員長の希が立ち上がる。


希「私です」


ビケ「ちょっといい?」


 ビケは、廊下の端っこで希と話す。


ビケ「俺がビケだ。話は聞いてるな?」


希「はい。」


ビケ「偽が誰か気づいているな。」


希「一体だけです。もう一体は分かりません」


ビケ「俺もだ。その一体は、咏羅だよな」


希「はい…」


ビケ「じゃ、情報入ったら連絡する。」


希「分かりました。」


 そして、咏羅からもう一体の最強の偽について話してもらった日。ビケはエイラと紗奈を学校から見送った後、生徒会室に向かった。そして、ノックを3回して、入る。


ビケ「情報、手に入ったぜ」


 ビケは、ゾキョウについて話した。そして、希は考える。


希「厄介な能力ですね…」


ビケ「襲撃されたら終わり…と言いたいところだが、消しゴムを無くしてるらしい。だから、見つかったら俺に届けてくれ。」


希「分かりました…でも、私生徒会の仕事で、朝休みか放課後しか時間が空いてないんですよ。届けられなかった場合は…」


ビケ「まあ…ゾキョウが襲撃してきて、俺も紗奈もエイラも死んだ時、俺は死ぬ前に何かしらの隙をつくる。だから、その間にノートを奪ってくれ」


希「そんな無茶な…」


ビケ「無茶苦茶で悪いな。俺は《《野生人》》なんでね」


 そして、希はビケが帰った後、学校中を探し回る。


希(ビケの話だと、その消しゴムは嘘で作られている。嘘の気配を辿れば…)


 しかし、消しゴムは見つからない。


希「なんでぇ…」


 希は諦めて、下校する。その下校中、希はハッとした。


希「この溝から…」


 車道の、水の乾き切った溝を希は見る。そこには、嘘漂う消しゴムが落ちていた。


希(あった!)


 次の日、朝休みの時間帯に、希はビケの居るはずのB教室に入る。しかし、ビケの姿はない。


希(最悪だ。居ない)


 ビケは体育館裏で取り調べ中でした。※紗奈についての


 そして放課後後…


希「え…」


 希は、教室で倒れている紗奈を発見した。


希(死んでる…クソ!!実行されたか!!)


 希は、学校を走り回る。そして、会議室の前で足を止める。


希(ここだ)


 そして、希は会議室の扉を開ける。


希「っ!!」


 希はゾキョウの腹を蹴り、ノートを奪い取る。


希「全く。私が奇襲に失敗したらどうしたつもりでしたか?ビケ」


 時は、現在に戻る。


 ゾキョウは、会議室の床に正座の状態で、ビケを見上げる。ビケの透明コピーで、その体勢にさせられているのだ。ビケは、ゾキョウのノートのページを、ペラペラめくっている。そして、


ビケ「お!ここか」


 ビケは、希からゾキョウの消しゴムを貰う。そして、そのページの言葉を消した。


 《永瀬紗奈が、今日死ぬ》

 《エイラが気を失う》


ゾキョウ「チッ」


ビケ「どぉだ動けない気分は。俺の透明コピーの力、強いだろ」


 ビケは、ゾキョウのノートをビリビリに破って、投げ捨てる。


ゾキョウ「!?」


ビケ「悪いな。俺らはもう油断の怖さを知った。」


 ビケはゾキョウの前にしゃがみ込む。そして、鋭い目で言った。


ビケ「お前らの仲間も、紗奈を殺しに来るよな」


ゾキョウ「仲間?何を…」


ビケ「最強の偽の事だ。ボケんじゃねえぞ。」


 ビケは立ち上がって、ゾキョウに向かって言う。


ビケ「後何体いる。最強の偽は。紗奈を殺そうとしている最強の偽は!!」


ゾキョウ「…まず俺、そしてリーダー、リース、スルビア、ノシズの5人だ」


ビケ「…最近、最強の偽が1体死んでるよな。エイラは自分含め6体と言ってた。誰が死んでる」


ゾキョウ「あぁ…もう生き返ってると思うよ」


 その時、ビケの肩を誰かが叩く。


ビケ「!?」


 そこからは、偽の気配がした。


ゾキョウ「ほらな」


 ゾキョウはそう言って、ニヤけた…



ビケ「…ふぁぁ〜」


 ビケは、真が手配した宿で目を覚ます。


ビケ「……なんか、変だな」


 ビケはベットから降りて、学校へ行く支度をする。


ビケ「…気のせいか。」


 …ブブッ


2032年4月1日

次回予告


 日付は、4月1日


ビケ「お、紗奈おはよ〜」


紗奈「おはようビケ!」


 普通の日…ではなかったようだ


希「もしかしたら、私達は死んだのかも知れませんね。」


 ここは、現実ではない


紗奈?「…ハハハッ。私に挑むか?」


「偽」第7話は続く…


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