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偽  作者: ????
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13/13

自分勝手

エブガ「なんと…自分勝手じゃのう」


 ここは死後の世界。そこにはビケと、この時代の最強の偽が集結していた。


ビケ「自分勝手だぁ?そうかも知れない…でも、人が1人……いや、偽人災害を起こされたら、日本壊滅、全員死ぬぞ」


 その時、エブガの顔色が変わった。


エブガ「偽人災害…じゃと??」


ビケ「言ってなかったか?…紗奈の中の偽…最凶の偽の眷属、メアの目的は、最凶の偽の封印解除と、偽人災害だ」


エブガ「な!?」


 するとエブガは少し考え始める。そして、ぶつぶつ少し言った後、何かを決意した。


エブガ「…分かった。こうなると、話は別じゃな。」


ビケ「!!…つまり、生き返って…」


エブガ「メア本体を殺す。」


ビケ「……は?」


 ビケは、思わず声を出した。


ビケ「メア本体って…まさか、紗奈の事か?」


 エブガは頷いて言った。


エブガ「奴は、もう紗奈の一体化しておるんじゃろ?」


ビケ「つまり、紗奈を殺せって事か!!!?」


エブガ「そうじゃ。それがどうした?」


 すると、ビケはエブガに向けて力任せに殴りかかる。その瞬間…


ノシズ「《偽憶》」


 ビケは、急に倒れて動けなくなる。


ビケ(なっ!?)


ノシズ「俺の能力で、動けないようにしてやった。《自分が動けない》って言う偽の記憶を流し込んだからな。」


ビケ(クソ…こいつの能力の 《偽憶》…厄介だな…)


ビケ「てめぇら……おい、エブガ!!」


エブガ「わしの計画を、邪魔するな。」


 エブガはそう言って、歩き出した。


ビケ「っ!!……おいお前…俺に嘘ついてんだろ!!」


 その時、エブガは足を止める。


エブガ「……やはり、バレておったか。」


 エブガは杖をつきながら、ゆっくりとビケに近寄る。


ビケ「偽を消滅させたいのは、自分達が辛いだけか?…お前の…偽を消滅させたい、本当の目的は、なんだよ」


エブガ「……これは、わしの過去の話じゃよ…」


 9年前


 わしは、ある爺さんの偽として生まれた。


爺さん「はて…?お主は、誰かのう…」


 その爺さんは、認知症でのう。実際にしたことを忘れ、していないと言うことも、嘘に反映され、わしは生まれた。


 

エブガ「わしは、お主の嘘から生まれた存在じゃ。」


爺さん「うそ…?わしゃあ…嘘なんぞつかん。」


 その一言一言が、わしを強くしてしまった。偽は、嘘があればあるほどやれる事が増える。


 ただ、わしは強さに興味が無かった。目的も、野望も、何もない…


 ただ、本能が、爺さんの意識を取り込もうとするだけだった。


爺さん「それでのう…あのババアは言ったんじゃ…」


 何故か、わしは本能に逆らっていた。嘘が増えていくと、自我を持つことができた。その自我が、本能を殺していた。


エブガ(わしは何故…こんなにも本能から抗っていのじゃ…)


 わしは、この爺さんの話を聞くのが好きじゃった。知らない事を知るのが、好きじゃった。


 じゃからわしは、意識を取り込まず、ずっと話を聞いてやっていたんだと…


 じゃが、人は死ぬ。


爺さん「わしゃあ…もう限界じゃのう……」


 偽界の中心。エブガの嘘の塊に座って、腰を曲げた爺さんは、しんどそうに言った。


爺さん「さて……そろそろ、お主からも話を、聞かせてもらおうかの〜…お主は、本当は何者じゃ。」


エブガ「…わしゃ、偽物のお主じゃ。わしは、お前を取り込むために、ここにおる。」


爺さん「そうかい…。」


 爺さんはそう言うと、急に倒れた。


エブガ「っ!……」


 消えてゆく意識…死んだと悟った。


 その時、本能が蘇ってしまった。わしはその消えてゆく意識を、ゆっくりと取り込んだ…


看護師「あ…あ!!!意識が戻りました!!磯さんの意識が戻りました!!」


 その爺さんの名前は、「磯」だったらしい。わしは、磯爺さんの意識を取り込んだ。


 そして、退院した。その後は…



 何も、ない


 楽しみも


 目的も


エブガ(わしは…)


 何がしたかったんじゃ?


エブガ「磯爺さんは言っておった。この地球は、良いところじゃと。それなのに、わしらは…邪魔なんじゃよ。人を不幸にしかできない。」


ビケ「…地球にいる人間に害のある偽を消滅させて、爺さんの言っていた素晴らしき地球を守ろうってわけか。」


エブガ「そういう事じゃ。ここに居る最強の偽は、それに承諾してくれた」


 その言葉に、少しの嘘があった。「承諾してくれた」と言った瞬間に、嘘が漏れた。


 エイラのリースの腕が、震えている。


ビケ(最低でも、あの2人は脅しだな…)


ビケ「…自分勝手はお互い様だな。お前も私情を、偽に押し付けてんじゃん。」


 その時、倒れて動けないビケの目の前に、杖が力強く床に突き刺さる。


エブガ「わしの言ってる事の、何が間違いじゃ。地球を守ろうとして、何が悪い」


ビケ「……俺にも、俺の私情があんだよ」


 その時、ビケが立ち上がる。


ノシズ「は!?なんで動け…」


ビケ「お前の嘘を分解して、俺自信の嘘と融合させ無効化した。最凶の偽がお得意の技かな」


 ビケはゆっくりとリーダーに近づき、睨みながら言った。


ビケ「お前が紗奈を殺すって言うんなら、お前を黙らすしかない。」


エブガ「ほう…それなら、私情と私情のぶつけ合いじゃな。お主は紗奈を生かしたい。わしは手っ取り早くするため紗奈を殺したい。」


ビケ「お前は言っても、聞かないって事は分かった。だから、力技だ」


 すると、ビケはハッと気がつく。


スルビア「《偽形》」


 スルビアはビケの数十倍の大きさになり、ビケを蹴り飛ばした。


ビケ「っ!!」


エブガ「わしには、仲間がおるんじゃよ。同じ1人で、わしをねじ伏せる事はできるかのう?」


 ビケはすぐに手を地面につけ、勢いを殺す。そして、起き上がった。


ビケ「…そうか。なら、俺も1人じゃない」


 その時、エブガは反射的に動いて、エイラの蹴りを両手で止めた。


エイラ「チッ!!」


エブガ「なるほどな…もう完全に、あっち側か」


 その時、エブガは強くエイラの足を握りつぶそうとする。エイラはもがくも、エブガの手が離れない。


エイラ(クッソ…)


エイラ「このジジイ!!」


 その時、エイラの横を何かが通り過ぎる。その数コンマ後、エブガの力が緩んだ。


エブガ「ガハッ!」


ビケ「《嘘拳》」


 エブガはそのまま、少し遠くまで飛ばされた。エイラは立ち直し、フーっと一息。


ビケ「さて、反撃しようか。」


 すると、スルビアの大きな足が、ビケとエイラに向かって振り下ろされる。


エイラ(ヤバっ!避けられない!)


 しかし、ビケは余裕の笑みを浮かべていた。


ビケ「《コピー》」


 編集内容 通常の力、身長、体重30倍


スルビア「ガフっ!」


 ビケの巨大コピーが、スルビアを殴り飛ばした。


ゾキョウ「なっ!?」


 その時、リースがゾキョウの腕を掴み、そのままゾキョウを床に叩きつけた。


エイラ「リース!?」


リース「別に、あんたらの仲間になるわけじゃない。少しでも妹守ってくれそうな方の手伝いをするだけ。」


 すると、ノシズの視線にエイラとリースは気がついたら。ノシズに3秒見られると、能力を発動させられる。が…


エイラ&リース「こっち見んな変態が!!」


ノシズ「グヘッ!」


 エイラとリースのダブル顔面パンチによって、あっさりダウン。


 ビケは、起き上がろうとするエブガに、手のひらを向けながら近づいてゆく。


ビケ「で?どうする気だ。エブガ」


エブガ「っ………」


 エブガは、まだ争う準備をしていた。


エブガ(スローモーションにすれば、一撃は与えられる。今が1番、隙がある!)


エブガ「《偽時》」


ビケ「っ!!」


 しかし、エブガは青ざめた。そして、ビケはハッとする。


「騒がしいと思ったら…お主か。」


 上からゆっくりと降りてくる少年。それは…


ビケ「か、管理者!!」

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