リーダー襲撃 後編
真のボスの部屋
エブガ「では、始めるとしよう。」
室内には、ビケ、雷蔵、最強の偽のリーダー エブガの3人が居る。
エブガが手のひらを、ゆっくりとビケの方に向ける。
エブガ「《嘘玉》」
その時、エブガの手のひらから嘘が玉状に固まったものが物凄いスピードで放たれる。
ビケ(ゲッ!?速っ)
その時、雷蔵が前に出る。そして…
「バキッ」
雷蔵は自分の口にライトコインを投げ込み、噛み砕く。そして、雷蔵の周りから白い煙が立ち上る。そして、雷蔵は手を合わせて、エブガを見た。
雷蔵「真羅万象 《光》」
その時、エブガから放たれた嘘が弾け散った。その嘘は、白く光りながら消えていった。
エブガ(真実で作られた光を嘘に集中させ、高熱で爆散させた…やるのう)
その時、ビケはエブガに一気に接近する。そして、拳を丸めた。
ビケの拳が、黒く輝く。
ビケ「《嘘拳》!!」
エブガは片手を前に突き出す。そして、ビケの《嘘拳》を片手で止めた。
ビケ「!?」
エブガ「《偽時》」
その時、ビケは咄嗟に拳をエブガから離す。
エブガ「反射神経がええのう」
ビケ「偽に反射神経なんてもん、存在しねえよ。嘘でできてるからな」
ビケはエブガから距離を取る。雷蔵も少し後ろに下がった。
エブガ「どうやら、わしの能力を知ってるようじゃのう」
ビケ「リースから聞いた。いや、あれはリースなのか?まあ、いっか。能力 《偽時》、触れた奴の時間を、自由に操れるんだって?」
エブガ「そうじゃ。まあ、数秒時間が必要じゃがな」
エブガの手に持っている先端の折れた杖が、徐々に治って行く。そして数秒後、杖は元通りになり、エブガは杖をついた。
ビケ「で、なんでここに居る…紗奈は居ねぇぞ?」
エブガ「お主を殺しに来た。じゃが、お主は手強いからのう。直接来たわい」
その時、エブガの口から黒い霧が少し漏れる。そして、ビケが瞬きをした瞬間、エブガの杖がビケの目に刺さりかけていた。
ビケ「っ!?」
ビケは咄嗟に顔を逸らし、飛んできた杖を交わした。そして、その杖を掴み、握力で折った。
「バキッ」
エブガ「と言うのは嘘じゃ。お主の偽界が、単に見つからなかっただけじゃ。」
ビケ「《《そりゃそうだろうな》》…で、お前、偽を全滅させようとしてるんだってな」
エブガ「その通りじゃ。大変じゃったんじゃぞ〜?この世の偽全体の9割を、一体一体殺すのは」
その時、雷蔵が口を開ける。
雷蔵「お前の能力は、触れたものに通用するんだよな。それは、存在するものに限るのか?」
その時、エブガはちょっと微笑む。
エブガ「流石、少し鋭いようじゃ」
その時、雷蔵は両手を合わせる。
雷蔵「真羅万象《かb
しかし、エブガは成りかけの真羅万象を殴り壊す。そして、その拳は雷蔵の腹に強く打撃を与えた。
雷蔵「ガッ…」
ビケ「雷蔵!!」
雷蔵は後ろに転がり、倒れる。が、すぐに立ち上がった。
雷蔵(真羅万象が途中で壊された…一筋縄じゃ、いかないようだな)
エブガもゆっくり姿勢を直し、ビケの方を見る。
エブガ「さて、そろそろ本気を出すかの」
その時、また一瞬にしてエブガはビケの近くに接近していた。
ビケ(っ!?何でこんな速いんだよこのジジイ!)
ビケはエブガの拳を、両手で受け止める。
エブガ「ほう。」
ビケ「この程度で本気かっ!?」
ビケはエブガの拳を掴み、エブガを振り回す。そして、部屋の外まで投げ飛ばした。
「ドガッ」
ビケ「雷蔵、さっきエブガに聞いてた内容って、どういう…」
雷蔵「奴が速い理由は、奴の能力が関係している。おそらく、空間に触れているんだ」
ビケ「…は?」
その時、エブガがゆっくり立ち上がって、ビケと雷蔵の方に足を進める。
真の隊員「あらああああ!!」
すると、真の隊員達が一斉にエブガに向かってきた。全員、手が白く光ってる。
しかし…
エブガ「その通り」
1秒も経たずに、その場にいたビケと雷蔵以外の真の隊員は、痙攣を起こしながら倒れていた。
真の隊員達「あ…がっ……」
ビケ「!?」
エブガ「空間というものは、何処にでもあるものじゃ。それに触れ、その空間の時間を遅くする。わし自身に能力の効果は受けないようにすれば…わしが速くなるんではなく、お主らが遅くなるのじゃ」
ビケは青ざめる。雷蔵も、少し冷や汗をかいていた。
ビケ(それはチートじゃねえか。それができるんなら、何でも操れる。《《実際に触れられない物》》にも触れられるなら…もうムリゲーだ…)
その時、ビケは何かに気がつく。最初に現れた時より、気配…みたいなのが薄くなっている…
ビケ「…プッハハッ」
そして、ビケは笑い出した。
ビケ「お前、バカだろ」
雷蔵「!?」
突然の挑発に、雷蔵は戸惑う。
雷蔵(今は挑発するタイミングじゃないだろ!?なぜ…)
ビケ「いや〜…こんな事のために、嘘使うのかよ」
ビケはエブガの方に手を向ける。
ビケ「《コピー》」
その時、ビケのコピー五体がエブガに襲いかかる。エブガは、咄嗟にしゃがんで、ビケのコピーのパンチを避ける。そして、床に触れる。
エブガ「《偽時》」
すると床が抜けて、エブガは下の階へ落ちて、綺麗に着地する。しかし、すぐにビケのコピーとビケ、雷蔵も落ちてきてエブガの目の前に着地した。
ビケ「お前、もう嘘ほとんど使い切っただろ」
そして、真の隊員が一斉に集まってくる。エブガは、完全に囲まれた。
ビケ「空間ってもんは存在する。が、言葉と同じで触れる事はできない。《《特殊な力》》がなくちゃな」
エブガ「…」
ビケ「お前、《空間は触れない》って真実を嘘にしてんだろ?プラスで、能力を使う。お前、めっちゃ嘘消費してんじゃん。」
エブガ「…そうじゃよ。わしは、一旦この戦いで全てを賭けておるからな」
その時、真の隊員が一斉にエブガに攻撃を仕掛ける。
真の隊員「《真拳》!!」
真の隊員「《真玉》!!」
私の隊員「《真蹴り》!!」
エブガは、ため息を吐く。
ビケ(もうあいつの中に嘘はほとんど残っていない。能力を使えば、もう嘘が空っぽで自滅だ。)
その時、エブガは言った。
エブガ「愚かじゃのう」
ビケ「はっ!どっちがだ!!」
その時、エブガは能力を使った。
エブガ「《偽時》」
エブガは、能力を使った。自分自身に…
エブガ「わしの能力は、調整がしやすいんじゃ。自分以外を能力の対象にしたり、自分だけを能力の対象にしたり…言葉を上手く使えば、これくらいは容易い」
エブガの周りには、倒れた真の隊員。雷蔵も気絶し、ビケだけが頭から嘘を流しながら、何とか立っていた。
ビケ(クッッッソ!!!あいつ…一瞬で真の隊員、全員殺しやがった!!)
数秒前、エブガは自分に能力を使った。
エブガ「《偽時》」
それによって、エブガの中の嘘は、満杯に戻った。そして…
エブガ「《偽時》」
もう一度能力を使った。そして、エブガの見える世界は、全てがスローモーション
「ドコッ」
エブガの体感時間は一分。その間に、エブガはその場にいた真全員に大打撃を与えた。
エブガ「《嘘拳》」
ズシャッ
しかし、ビケだけは違った。
エブガがエブガ自身に能力を使う瞬間、ビケは悟った。
ビケ(こいつ…自分自身の時間を戻して、嘘を回復するつもりだな!そしたら…またこの空間の時間を遅くするハズ。なら…《コピー》)
ビケは、自分の目の前に透明なコピーを配置した。そして、触れた瞬間色が現れると言う編集を加える。
「ドガッ」
ビケ「!!」
次の瞬間、自分のコピーの色が現れた。
ビケ「っ!!」
エブガの拳は、ビケの頭を掠った。
エブガ(避けた…じゃと?頭を貫通させ、そのまま嘘切れで殺すつもりじゃったのに…)
ビケ「死んでたまるかよ。紗奈を助けなきゃいけないんだ」
そして、現在に至る。
ビケ(まずい…生きてるのは、雷蔵だけ。その雷蔵も、気を失っている。)
ビケ「お前…なんでこんな事してんだよ。人殺して…で、偽も殺す?お前は、何がしたいんだ!!!」
エブガ「…わしは、お主らのためにやっておるんじゃ」
その時、ビケの肩をエブガの拳が貫いた。
ビケ「っ!?」
エブガはそのままビケの腹に膝蹴り。そして…
エブガ「《嘘拳》」
エブガはビケの肩から拳を抜き、ビケの腹に大打撃を与えた。
ビケ「ガッ」
そして、ビケは倒れかけた。その時、ビケの穴の空いていない方の肩を、エブガが掴む。
エブガ「終わりじゃ」
エブガは、ビケの時間を進めた。ビケの死ぬ時まで…
ビケ「畜生…が…」
ビケの体は、徐々に消えて行く。
エブガはビケから手を離し、背中を向ける。
エブガ(さて、後は眷属どもか…どう倒そうk
「ズシャッ」
その時……エブガの腹を、ビケのコピーの拳が貫いた。
エブガ「…は???」
ビケ「残念だったなぁ…道連れにしてやるよ。どうせ眷属も殺すんだろ…俺にとっては…都合が良くて、悪いんだわ」
エブガは、ビケのコピーを殴り飛ばす。しかし、ビケは嘘を使い続ける。
ビケ「どーせ死ぬんなら、抗えって事だぁ!!!」
ビケはそう言って、消えていった。
エブガ(チッ。まあ、能力で…)
その時、エブガは青ざめる。自分の体内から、嘘が漏れすぎた。
エブガ(コピーの一撃がデカかったか…なら、この《死ぬ》という真実を嘘に…)
しかし、ビケのコピーが容赦なく襲いかかってくる。殴られっぱなしで、エブガは何もできずに消えて行く。
エブガ(クソ!計画が…)
エブガは、そのまま消えて行った…
雷蔵「……っ…」
数十分後、雷蔵は目を覚ます。そこは、真の治療室。
「あ!大丈夫ですかボス!」
雷蔵「…俺は……」
真の人間の治療担当の「渡辺 日見」は、とても忙しそうにあちらこちらを行き来していた。
雷蔵「何があった…」
日見「最強の偽のリーダー襲撃により、リーダーと接触したボス以外の真隊員が亡くなってしまったんです。今は、遺体の移送の手続きを…」
その時、雷蔵は飛び起きた。そして、暗い顔で俯く。
雷蔵「……すまない…」
日見「でも、後から来た真隊員によると、リーダーの嘘は消えて行ったそうです。それで、ビケさんのコピーが色々な説明をしてくれました。」
雷蔵「…ビケの……コピー??」
日見「…実は、ビケさんも消滅してしまったんです」
とある白い空間。とにかく白く、何もない
その空間に、ビケは居た。
ビケ「…ここは、何処だ??」
次回予告
ビケ「やっぱ俺、死んだっぽいな」
ビケの死
エイラ「やばいじゃん!?」
ここは、死後の世界
ビケ「この星の神!管理者だよ!!」
新キャラ登場!?
エブガ「そんな甘い決断、わしがするはずないじゃろ」




