↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
17/39

まるで宝箱




カイニスといったん離れてやってきたのは剣、弓、槍、斧、杖、盾、鎧、薬、戦いにおいて必要なものが様々と置いてるお店「オプロ」である。


外は木造で古びたようだったが中に入ると奥行きがあり、店内は広く、所せましにたくさんの武器が飾られている。

中には屈強な男の人たちがぞろぞろとおり、その中で自分にあう武器があるか手に取り試している。


「わぁぁ!とっても素敵ね!こんなにたくさんの武器があるなんて!」


その中でただ一人、数多くの武器を見て歓喜している場違いな女性がいる。

キレイな服装に身を包み近くを通るとふわっといい匂いがし、武器など一度も持ったことがないような、武器屋にいるよりお花が沢山咲いているところで優雅に紅茶を飲んでいるほうがはるかに似合うと、この中にいる男性たち全員が思っているだろう。

その女性はもちろんこの私、シンシーリア・レバートリーである。


「みて!あんな大きな剣もあるのね!」


「お嬢様!あまり一人でどこか行かないでください!」


私が子供のように駆け回っていると一緒についてきてくれたサンドリック聖騎士が離れないようについてくる。

私一人がここにくれば一発でここにいる男たちの餌食にされていたと思うが、この国を守る聖騎士の一つ、マルーンイーグル聖騎士団が護衛をしているため距離をおいて私たちを見るだけである。


「みて!サンドリック!この剣とても派手だわー、目がちかちかするわ。」


「これはただの見えを張るだけの剣ですね。」


「なにそれ?」


「貴族の方たちが身目をよくするために剣を持ち、着飾るのです。刃がなく、切れないもののほうが多いですが。」


「へぇ、そんなのもあるのね。あれ、私のレイピアも見え張るよう?」


私のレイピアは鍔の部分に赤い宝石が組み込まれており見た目はとても奇麗である。


「いえ、お嬢様のは正真正銘、魔剣ですよ。」


「魔剣?」


武器には大きく分けて二つあるという。

一つは前世の世界にもあったような武器の質、人の裁量で善し悪しがでる誰でも使える普通の武器。

そしてもう一つは魔石を組み込んで魔法を使うこともできる魔武器。

魔石と武器がしっかり融合しなければガラスのように壊れやすいが、融合した場合はとても頑丈で魔力が高ければ高いほど強い武器となるらしい。

しかし魔石の種類によって使える人が異なり、同じ魔力でないと使ってもただの武器と化す。

私の場合は火の魔法の持ち主だから火の魔法石が組み込まれている武器は使えるが水や風などの魔法石の武器は使っても意味がないということらしい。


「ただお嬢様は魔力が少ないのであのレイピアもただのレイピアとなっておりますが・・・」


最近仲良くなってきたからかサンドリックは失礼なことをサラッと言うようになってきた。

この前も私がデザートを食べていると「何個食べる気ですか?お嬢様の分だけではないのですよ?」と呆れた顔で言ってきた。

確かに屋敷の者が稽古をしている私と聖騎士団にむけて作ってくれたデザートの半分を私が食べてしまったが。あの時は食べれなかった聖騎士が悲しそうな顔をしていたのを覚えている。


「ここにも魔武器はあるの?見てみたいんだけど」


「魔武器はとても貴重なものです。数も少なくオークションにかけられるほどで市場になど出回っておりませんよ。」



お父様はシンシーリアになんて高価なものを渡したのだ。護身用として渡す物ではないだろう。

どこで見つけたのか、どうやって手に入ったのかいろいろと気になる。

ちなみに値段を聞いたところ魔武器ではないとても質のよい武器でさえも魔武器とは0の数が違うとのことだった。


「・・・サンドリック、私が魔剣を持っていることは言わないでね」


「いうはずがありません、家に忍び込む輩も増えて仕事が増えてしまいますし、他の聖騎士団たちもいうはずがありませんよ。」


警護がめんどくさいと言ってるようにも聞こえたがお父様も騎士団に迷惑をかけている以上、私まで迷惑をかけないようにしようと思った。


店内を一周見ているところであるコーナーに目が行く。

そこには何種類もの指輪が飾られてある。


「これは魔石が込められている指輪ですね。それぞれ効果が違いますの自分に見合った指輪を選ぶのです。」


「え?魔石って珍しいんじゃなかったの?」


「これは人口の魔石です。カラの石に魔術師が魔力を込めて作り出すものです。人口の魔石は道具に組み込みやすいんですよ。しかし魔武器は自然にできた魔石を使うのです。人口の魔石の武器もありますがあれば一定の魔力しか出ないですし魔力が尽きれば魔石が壊れただの武器となりますしね。魔武器レプリカと呼ばれています。というかお嬢様学校に通われてなにを学んできているのですか?」


サンドリックのことは無視して私は数多くの指輪を見る。それぞれにどのような効果があるか丁寧に書かれている。


「いろいろあるわね、あ、これとかどう?魔力を1あげる指輪」


「私は欠点を補うより優れている剣の技術をより高めるほうがいいと思います。この風魔法の軽くする指輪とかどうですか、今より剣を持つのが軽くなりますよ」


「私別に剣が重いなんて思ってないけど」


「今よりも素早く剣を振ることができます。特にレイピアは振るより突きがメインです。相手によけられた際、素早く次の攻撃態勢に戻るほうがいいです。」


「なるほど!」



「それが欲しいのか?」


このお店で声をかけらることはないと思っていたから後ろから声をかけらびっくりし声の主のほうに振り向く。


「か、カイニス様、なぜここに・・・?」


先ほど宝石店で別れ、後ほどどこかのカフェで会おうと別れを告げたカイニスがどうしてここにいるのだろうか。


「すぐに終わると言っていたからお店には入らず待っていたのだが戻ってくる気配がなかったので護衛のものにどこに向かったのか聞いたのだ。」


あまりに楽しかったのでカイニスを待たせていたことなんてわすれてサンドリックと武器の話で夢中になってしまってた。


「そんな外でお待ちしてないでどこかのお店で休憩していらっしゃいましたら向かいましたのに・・・」


「いや、特に入りたいお店もなかったので、それでその指輪が欲しいのか?」


「え?」


「私が払おう」


カイニスが手を挙げ店員に声をかけようとしたところを私は慌てて止める。


「いえいえ、結構です!自分で払いますし、カイニス様に払ってもらう理由がありません。」


「今日はあなたのプレゼントを買うために来たのだから問題ない。」


「それは先ほど宝石店でいただきました。これは私が買いたくて買うので自分で払います。」


先ほど購入した宝石ほどではないがこの指輪だって安いわけではない。

いくらカイニスが貴族でお金持ちだからと言ってホイホイと出されてしまうのは居心地が悪い。

それに自分が欲しいものは自分のお金で買うと大事さが変わり、長く愛着がわくものだ。

まぁシンシーリアが働いてるわけもないのでお父様のお金で払うことになるのだが。


「私はもう少し見ようと思ってますがカイニス様はいかがされますか?やっぱりどこかのお店で待っていただいたほうがよろしいのではないでしょうか?」


「いや、私もここにいていいか?」


特に用事もないカイニスがここでただ立つだけなのはつまらないのではないかと思ったがそういうのであれば私もそれ以上いうことなく再びサンドリックと話し合う。

その間カイニスはずっと私の横にくっついている。


「シンシアお嬢様、これどうですか?一定時間すごく魔力をあげることができる薬、しかし効果が切れた後ものすごい吐き気に襲われるそうです。」


「なにそれ?ちょっと面白そう、でもどのぐらいの吐き気なのかな、これ聖騎士団の誰かが一度試してくれない?」


「わかりました、じゃんけんで負けたものが試しましょう。」


その後も面白いものを見つけ、結局試してみたい薬数個とサンドリックが勧めてくれた指輪を買ってお店を出た。


とても充実した買い物だったと私は一人楽しかったが、その裏でカイニスとサンドリックがにらみ合っていたのは知る由もなかった。














いつも読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。