↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
91/100

第91話:アリサさんが寝坊しますわ!

 朝早く、麗奈の端末へアリサから連絡が届きました。


『起きていますの?』


 麗奈は驚きました。


『もちろんですわ』


 実際には、たったいま通知音で目を覚ましたところでした。


 少しして、アリサから通話がかかってきます。


「麗奈さん、どうしましょう」


「何ですの、その声は」


「寝坊しましたわ」


 普段の完璧なアリサからは想像できない言葉でした。


「アリサさんが?」


「笑わないでくださいまし!」


 麗奈は布団の中で必死に笑いをこらえます。


「すぐ支度なさいな」


「髪がまとまりませんの!」


「わたくしへ相談してどうしますの!」


 麗奈は橘へ端末を渡しました。


 橘は落ち着いて、短時間で整える方法を説明します。


 通話の向こうでアリサが慌ただしく動き、最後に小さく礼を言いました。


 その日の夕方、アリサから連絡が届きます。


『間に合いましたわ。今日のことは忘れてくださいまし』


 麗奈はすぐに返しました。


『難しいお願いですわね』


 数秒後、大量の怒った記号が返ってきました。


 麗奈は声を上げて笑いました。


「人の失敗を笑うものではありません」


 橘が言いました。


「わたくしも笑われていますもの。お互いさまですわ!」


 翌日、アリサは何事もなかったような顔で屋敷へ来ました。


「昨日は大変でしたわね」


「何のことですの?」


「寝坊の――」


「何のことですの?」


 声だけが少し低くなりました。


 麗奈はそれ以上言わず、代わりに目覚まし時計を一つ差し出しました。


「贈り物ですわ」


「いりませんわ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。