↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「よわよわショボいポーター実は最強のスキル待ち〜追放されたので、なぜか女子パーティーに拾われ溺愛されています〜」  作者: 虹の箸
新しい旅立ち

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
53/55

おかあ……さん?

氷の空洞に駆け戻った僕は、息を切らしながら巨大な白い狼を見上げた。


「フェンリルさん! 見つけましたよ、娘さん!」


僕の報告に、フェンリルはピンと耳を立て、立ち上がった。

「おお、本当か! よくやってくれた。さあ、詳しく話を聞かせて……ん?」


フェンリルはふいと言葉を区切り、巨大な鼻先を僕の首筋へと近づけてきた。スンスン、と冷たい息が僕の衣服や頬をかすめる。


「……フェンリル、さん?」

「おや。お前……ずいぶんと濃く、うちの娘の『匂い』が染み付いているな」


フェンリルの青い瞳が、面白がるように細められた。威厳ある大妖の顔に、なんとも言えないニヤニヤとした笑みが浮かぶ。


「ほうほう。匂いどころか、ずいぶんと親密な印までつけてもらったようじゃないか。やるねぇ、小僧。ただのお使いかと思えば、まさかうちの気難しい娘をあっさりと落とすとは」


「い、いや! 違いますって! やめてくださいよ!」

僕は顔を真っ赤にして、ぶんぶんと両手を振った。


落としたどころか、完全に主導権を握られて朝まで、されていたなんて、娘を持つ親の前で言えるわけがない。


「これはその、なりゆきというか、罠にかかって不可抗力で……!」

「くくっ、言い訳する姿も初々しいねぇ。まあいい、あの頑固な娘がお前を気に入ったというなら、親としては安心だ。後でじっくり『義理の息子』として酒でも飲みながら話を聞かせてもらおうか」

「だから誤解ですってば……!」


からかってくる大妖の言葉に、僕は居たたまれなくなって足踏みをした。


これ以上この話題を引っ張られると、精神的に持たない。

「と、とにかく! 娘さんは、森を守る役目があるからここには来られないそうです。だから、僕がフェンリルさんをあっちの森へ案内します!」

「なるほど、あの子らしい。よし、ならば私の魔法で直接向かおう。お前の記憶を頼りに座標を合わせるぞ」


フェンリルの足元に、巨大な青白い魔法陣が展開された。

冷たい魔力の風が渦を巻き、僕たちの体を包み込んでいく。


「しっかり掴まっていな。義理の息子よ」

「アレンです!」

僕の抗議は転移のまばゆい光にかき消され、僕とフェンリルは娘さんの待つ山神の森へとワープしていった。

お読みいただきありがとうございました。

もし「面白かった!」「続きが読みたい!」と思っていただけましたら、ページ下部にある【ブックマークに追加】や、【☆☆☆☆☆】の評価を押して応援していただけると、今後の執筆の何よりの励みになります!

次回もどうぞよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。