表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「よわよわショボいポーター実は最強のスキル待ち〜追放されたので、なぜか女子パーティーに拾われ溺愛されています〜」  作者: 虹の箸


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
3/27

その頃勇者達は…

その頃、アレンを理不尽に追放した勇者パーティーは、常にギスギスしていた。

「チィッ!! なんで剣がこんなに刃こぼれしてんだよ! あと!予備のポーションはどうした!」


新しく雇ったポーターを怒鳴りつける。ギルドから優秀と推薦されただけあり、アレンとは比べ物にならないほどのアイテム収納能力(よじげんポケット)

を持ち、ほぼ無尽蔵にアイテムを持ち歩けるようになったが、その能力の高さゆえに取られる報酬も破格であり、その上街道での野営、武器のメンテナンス、食事の準備など全てオプション扱いで別途料金を請求される。

それは合わせると相当な額になり、下手をすると1日の稼ぎの半分近くになることもあった。抗議をしても契約だからの一点張りで、解雇するなら違約金も払ってもらうと一蹴される。

今まで通りの稼ぎを得るために、無理をして高難易度のダンジョンや魔の森に挑まざるを得ず、いかに勇者パーティーといえど徐々に

疲弊していった。


これまでアレンに雑用をすべてアレンに押し付けていたツケガここに来て顕在化してきたのだ。


経費節約のためテントも張れず、(新しいポーターはマジックテント[形は小さいが中は快適で広い]で悠々と休んでいる)日々の食事すら、オプションで頼んで用意してもらってもアレンの足元にも及ばない味で、勇者ゼロと魔法使いシャルは常にイライラしていた。

そんな彼らから少し離れた焚き火の影で、僧侶のミランは一人、大事そうに一本の『杖』を抱きしめていた。それはかつて、アレンが毎晩夜なべをして、彼女のためにピカピカに磨き上げてくれていた杖だった。

「……アレン……ああ、私のアレン……」

ミランの瞳は、聖職者らしからぬ暗く濁った執着に満ちていた。

彼女は、アレンを嫌ってなどいなかった。むしろ、その逆だ。優しくお人好しなアレンに誰よりも執着し、深く愛していた。ただし、その愛はひどく歪んでおり、彼を無能と罵り、徹底的に自尊心をへし折ることで、「私がいなければ生きていけない」ように依存させ、完全に自分のモノ(ペット)にするつもりだったのだ。

しかし、勇者ゼロがアレンを追放し、ギルドまで追放してしまったせいで、その計画は狂ってしまった。

「……ゼロのバカが勝手に追い出すから。でも、いいわ。今頃あの無能で愛しいアレンは、泣きながら泥水をすすっているはず。……絶対に探し出して、今度こそ私の足元に鎖で繋いで、一生可愛がってあげる……ふふっ、ふふふふっ……」

かつてのパーティーがゆっくりと破滅への道を歩み始めていることなど、辺境の迷宮で少女たちに囲まれるアレンは知る由もなかった。

お読みいただきありがとうございました。

もし「面白かった!」「続きが読みたい!」と思っていただけましたら、ページ下部にある【ブックマークに追加】や、【☆☆☆☆☆】の評価を押して応援していただけると、今後の執筆の何よりの励みになります!

次回もどうぞよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ