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56.依頼はやりますお金の為に~地球政府嫌い!~

パラシートゥスの迎撃(防衛)戦後、碧の元に地球政府の会議場がテロリストのネブラに占拠されたと報告が。

碧は内心嫌だったが──



 減圧室で無重力に体を適応させ、そのまま戦闘機に乗り込む。

「相手の規模が分からない。危険ならすぐ離脱する」

「うん、それでいこう」


 そう言って私たちは出撃した。


「あれ群体じゃないの⁈ 何あれー!」


 100体ほどパラシートゥスを消滅させた時に気付いた。

 群れのさらに後方に、巨大なパラシートゥスが一体いた。

 月面に突き刺さっていた奴よりも遙かに大きい。


「さすがに此奴は無理だ! 全艦隊目標に向かって主砲発射要請!」


 ノウェムさんが指示を出す。


『了解しました!』

『了解!』

『かしこまりました!』

『ああ、分かった!』


 色んな人達が声を上げて応じてくれた。


 ノウェムさんはその領域を離れ戦艦の後方に待機させた。

 各方面から主砲が発射される。

 光の奔流が宇宙を埋め尽くした。

 巨大なパラシートゥスは光の奔流に飲み込まれるように、跡形もなく消滅した。


「後は残党狩りだ」

「了解!」


 まだまばらにいるパラシートゥスをノウェムさんは私のサポートの下、片っ端から打ち落としていった。


「パラシートゥスの反応はないようだ」

「じゃあ戻ろう?」

「ああ」


 ノウェムさんの操縦で戦艦へと帰投し、加圧室で体をならしてから、操舵室に向かう。

「みんな無事!」

 まず確認することはそれだ。

「大丈夫だ、無事だ」

「僕も大丈夫だよ~~」

「儂もじゃ」

「私は言うまでもないですが……」

「よかったぁ……」


 四人の無事を確認したので私はうんうんと頷く。


「さて、帰ろう……」

 通信機が鳴る。

 嫌な予感がする。

「はい、何でしょう!」

『碧様、御心苦しいとは思いますが、地球政府の会議場がネブラに占拠されました。高官たちが人質に』

「だー!」


 パラシートゥスの件の後にこれか!

 確かに心苦しいと言われるわ!

 やりたくねーわ!

 でも、そんなことを言ってはいられない。

 今の私の借金は500億だ!


「了解しました!」

『申し訳ございません』


 通信を切ると、気まずそうな顔のノウェムさんが。


「いいのか、碧。地球政府だぞ? こちらの手伝いを全くしてくれない連中だぞ?」

「今はそんなこと言ってる場合じゃないんです! 何せ500億の借金があるんですよ!」


 本当にその通りだ!

 本心はやりたくないが、私の借金500億!

 少しでも早く返さなければ安心して仕事ができない!

 母が言っていた危険な仕事だけでなく慈善事業にもほとんど手を出せない!


「と言う訳でワープ! 潜入するのは私とノウェムさんの二人‼ 他は緊急事態に備えて待機!」

「わ、分かりました!」


 ノウェムさんが指定した座標にワープする。

 ワープ先は会議場近くの海上だった。


「無音ブースターで行くから、私に捕まっててくれ」

「うん」


 そう言って音が本当にしないブースターで海を抜け、会議場へと到着。


「監視カメラ妨害」

『了解しました』


 会場付近に着くとノウェムさんはそう言った。

 するとノウェムさんのパワードスーツのAIが返答した。


「碧もほら」

「か、監視カメラ妨害?」

『了解しました』


 パワードスーツのAIが返答した。


「これで、会場の監視カメラに私たちは映らなくなった」

「な、なるほど」


 そうして、ノウェムさんの真似をして隠れながら移動していく。


「いたぞ」

「本当だ」


 パワードスーツに身を包んだ連中と、怯えている人質たち。


「碧は右側を、私は左側をやる」

「了解」


 私とノウェムさんは飛び出して、一気に鎮圧を図る。

 銃口を向ける輩の腕を蹴り上げる。

 その勢いのままサマーソルトキック。

 残った敵にはラリアット。


「ノウェムさん⁈」


 倒れている連中の中で一人だけ、ノウェムさんと一対一の勝負をしているのがいた。


「ナンバーズとはかくも弱いのか! 総帥が気をつけろと言っていたが、あの御方は警戒しすぎなのだ!」


 格闘技でも習っているのか、ノウェムさんに拳を当てている。

 蹴りを腹部に当て、拳で頭部を殴り、回し蹴りを当てていた。

 ノウェムさんはそれを受け流すだけだった。


 それを見て、敵の男が嘲笑した。

 あーあ、手加減して貰ってるの分かって無いなぁ。


「そうか、なら手加減は不要だな」


 ノウェムさんの声が聞こえた。

 相手の両腕を弾いてパワードスーツ越しの腹に拳をたたき込み、呻いたところをかかと落としで相手を床に叩きつけた。


「な、なんでもっと早く来なかった!」

「そうよ! 私たちがどうなってもいいの⁈」


 いや、助けてもらって最初に出る言葉がそれ⁈

 本当こいつら文句しか言わないな!

 無視して帰ろうとすると、ノウェムさんが議長らしい人の襟元を掴んだ。


「私たちはパラシートゥス迎撃を終えてから、ようやくここへ来たのだ。貴様らは何も手伝わなかった。助けてもらえただけありがたいと思え。それと、今回の件はきっちりと請求するからな」


 バイザーを外して鋭い目つきで睨むノウェムさんは怖いほど頼もしかった。

 ノウェムさんはバイザーを付け直し歩き出したので後を追った。


「ノウェムさん、やっぱり強いね!」

「強くなければならなかったからな、だが時間がかかった。他のナンバーズと違う故に」


 ナンバーズ、やっぱりなんとも言えない気分になるな、話を聞くと。


「そうか……でも、それでもノウェムさんはノウェムさんだもん」

「そうか。では──」

『緊急連絡、緊急連絡』


 パワードスーツに緊急連絡の音声が流れる。


『碧様、お忙しいなか恐縮です。某国でパラシートゥスが──』

「はいはい! やりますよ! やればいいんでしょう!」


 ロゼッタさんの言葉にヤケになって叫んだ。

 この日、その後二件依頼が続いたので、ノウェムさんにされるがまま、お風呂に入り、ゼリー飲料NOVAを飲み、髪を乾かしてもらう。

 最後に優しくキスを交わし、抱きしめ合ったまま眠りについた。


 これでおぜぜが少なかったら文句を言おう、そう思いながら──






はい、パラシートゥスでは手伝ってくれると大金もくれ褒章も出そうとする火星政府、月面政府、宇宙開発政府とは違い、文句ばかり言ってなにもしないのに助けだけは求める地球政府の議長にノウェムが脅しをかけ、他の連中もノウェムに声色に恐怖を感じています。

碧は怖いけどたのもしいよねー的な感じで慣れてます。

その後も仕事があり、散々でしたが、ノウェムに抱きしめられて満足して眠る事ができる碧でした。


ここまで読んでくださりありがとうございました!

誤字脱字報告等ありがとうございます!

次回も読んでくださるとうれしいです!

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― 新着の感想 ―
地球政府はクズですね。作者様のおっしゃっていたとおり、なにもしないくせに文句だけは一丁前にいうとは…。対価としてお金を請求するのはいいけど、ケチったり踏み倒しそう…。もしそうなったらノウェムさんや姐さ…
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