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31.パラシートゥスから研究所を奪還~メインコンピューター壊しちゃうけどね~

パラシートゥスに汚染された研究施設。

その研究施設の奪還を碧たちは試みる──




「碧、感想は?」

「光景だけなら綺麗と言いたいんだけど、最悪の状況だって分かるのがね」


 紫に輝く巨大な結晶が美しい風景、に見えるけど最悪の状況を示しているのがよく分かる。


「わ゛ー! お嬢! ノウェム、小さいの飛ばして攻撃してくるよー!」

「お前達は小型迎撃艇に乗り込め、ロボットが操縦可能だし、専用の素材でパラシートゥスに寄生されないようになっている。クラレンス、お前はこの戦艦ででかい塊にレーザーを当て続けろ」

「了解! で、お嬢と、ノウェムは?」


 ノウェムさんはクラレンスたちに指示を出す。


「時間が惜しい、ここから飛び降りる、碧掴まれ」


 そう言ってハッチを開けて私を抱えて飛び降りた。


「ノウェムさーん! 命がけの行為しないでっていったのにー!」

「パワードスーツで降下するから問題ない」

「なら最初からそう言ってください!」


 割と冷静になると、今度はバリアを張った。

 周囲にはパラシートゥスが浮遊している。

 バリアに接触したパラシートゥスは消滅して、私は抱えられたまま無事着地。


「向かうぞ」

「はい!」


 パワードスーツを装着し研究所の入り口に向かう。

 当然のようにパラシートゥスが塞いでいたので、レーザーで破壊。

 内部に侵入するとロボット達が襲いかかってきた。

 レーザーとミサイルで破壊する。

 ロボットを助けられないのは良心がやっぱり痛む。


 非常灯だけが灯る通路を走り抜ける。


「碧、感傷に浸ってる場合ではない、行くぞ」

「分かってる」


 獣のような生き物。

 黒い毛並みと異様な牙。

 ネブラで遭遇したキメラとよく似ていた。


「ネブラと繋がっていたか、予想はしていたがな」

「……」


 怖いという感情が先にでてしまう。


「私がやる、碧は後ろに下がっていてくれ」

「う、うん」


 カシュっという音と共に腕の部分からナイフと銃口が現れた。

 獣を切り裂く音と、銃弾が炸裂する音が響く。


 目をそらしていた私が見ると、あっという間にそこは血の海になっていた。

 思わず腰を抜かす。

 ノウェムさんが悪いわけじゃない、だけど、この惨状は恐ろしい。


「怖いか?」

「……大丈夫です」


 なんとか自分を奮い立たせて立ち上がる。

 そして奥へと進んでいくと、パラシートゥスに寄生されて我を失っている人達が襲いかかってきた。


 ノウェムさんはその人達の攻撃を器用に避けて、薬を注入し、その場に転がした。

 注入されたその人達は苦しみもがいていたが、寄生していたパラシートゥスが消滅すると、ぐったり動かなくなった。

 ちゃんと生きているのを全員確認する。


「先に行くぞ、メインシステムがのっとられているから破壊する」

「は、はい!」


 ノウェムさんの後を追うと、メインコンピューターに巨大なパラシートゥスが生えていた。

「やはり破壊だな」


 ビー! ビー!


 と音と共に、まだ結晶体に汚染されていない、自我を持たないロボットたちが襲いかかってきた。


「ロボットを任せていいか?」

「はい!」


 私はロボットたちをの攻撃を避け相打ちさせながら無力化していく。

 最期の一体は電磁ビームでしびれさせ倒れさせる。


「ふぅ」


 と息を吐き、視線をノウェムさんの方に向ける。

 ノウェムさんが巨大な結晶ごとコンピューターへ腕を突き立てる。

 凄まじい破砕音。

 火花と警報音が研究所中に響いた。


「任務完了、破壊した」

「破壊って、パラシートゥスもろとも⁈」

「そうだ」

「……まぁ、こんな施設破壊してもいいよね!」

「そうだな国も公にできないから依頼料はたっぷり手に入るぞ」


 ノウェムさん、そんな悪い顔でお金を示すサイン何処で覚えた。


「ノウェムさん、今のサインとか表情だれから」

「涼から」

「うん分かった、涼兄さんは後で締める」


 一度ならず、二度までも、ならばやってやろう。

 私は決意した。


『お嬢! ノウェム! 周囲と生えてたパラシートゥス全部消滅させたぞ!』

「よくやった」

「わぁ、すごーい!」


 レイジングの言葉に拍手する。


『ガンツとメフィストの野郎は「もうこれやりたくない」って言ってたが』

『借金返すまではお願いねーって伝えておいて』

『了解した』


 通信を切ると、ノウェムサンは何かを見ていた。


「……ああ、間違いなくこの一帯のパラシートゥスは消滅した、帰るぞ」

「はーい」


 着地して待っていた戦艦に乗り込み、息をついてパワードスーツを脱ぐ。


「もう、やってらんねー」

「どうした、碧」

「パラシートゥスが国でこう言うの起きるってことは実験してるって事だよね?」

「そうだな」

「ヤダー! 馬鹿の後始末するのー!」

「そういうな、何も知らん国民に被害がでるよりはいいだろう」

「分かったー」


 ノウェムさんの言葉に納得する。


『おう、パトリのやっこさんがた、仕事ご苦労!』

「えっとドゥオさん?」


 突如通信が入り、私は困惑する。


『パラシートゥスの反応がなくなったからシェルターにこもってた連中引っ張り出したし、薬で治った奴も一応搬送しておいたぜ』

「えっと、後始末? ご苦労様です……で合ってるのかな?」

『そうなるな、でノウェム話したいことが──』

「私はないからクラレンス今すぐ切れ」


 ドゥオさんの言葉にノウェムさんは嫌そうな顔をして通信を切るように指示した。


「いやその、強制的に通信回路開かされてるので……」

「クソが」


 ノウェムさんは吐き捨てるように言った。

 どれだけドゥオさんが嫌いなんですか。


『レティシア様が今回の件で、今回の報酬総額は100億。そのうち俺達に20億、お前らに80億だ』

「やったぁ!」


 私はガッツポーズを取る。


『まぁ、それでも色々とさっ引かれるからレティシア様曰く、あんま無理すんなだとよ! んじゃな!』


 通信が切られた。


「……じゃ、帰ろっか」

「そうだな」


 皆で頷いて帰還することに。


 会社に帰り、家に帰った私がまずやった事は涼兄さん、もとい次兄のエロ本とエロゲー全部机に整理して置くのをやった。


 それを見た涼兄さんに「マジでやりやがったなお前!」と言われたが「悪いのは兄さん」と言い切った。


 その後ノウェムさんが入金を確認し、必要経費や修繕費を差し引いた結果、実際に残ったのは79億だった。

 一億、結構痛いが、八十億の一部と考えればまぁいいや。

 しかし、税金混みで八十億って元値は幾らだったんだろう?


 と悩むが考えても分からないので、考えるのを止めた。

 ノウェムさんも「無理に考えるのは止めておくべきだ」との事なので。


 でも、八十億全部を返す為のお金にできないんだよなぁ、色々とまためんどい決算とかがあるから。

 ノウェムさんに相談しよう……








相変わらず、色んな国でパラシートゥス案件が起きてます。

それ位強力な軍事力としてみているのでしょう。

碧に取ってはそのお陰でお金は入るがはた迷惑極まりない、といった感じです。

そしてまだまだ社長として未熟な面も。

今後の成長に期待しましょう。


ここまで読んでくださりありがとうございました。

次回も読んでくださるとうれしいです。

誤字報告等ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
おう…、シリアスさんかと思ったら違ったわ…。1話で終わると思わず、シリアス警察を出動させるところだった…。撤収━━○(#゜∀゜) 強力な兵器にはなるかもだけど、とばっちりを受ける側としては勘弁してくれ…
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