備忘録てきななにか
暑い……。
暑いというよりもすでに熱い。
7月後半の私は暑さに悶えていた。
金はなかった。借金はあった。暇はありあまるほどあった。
クーラーがあるがつけずに扇風機だけで毎日過ごしていた。
限界がきて会社を退職した私は毎日が夏休みを過ごしていた。
しかし、金がなければどこにも行けれない。
ということでネトゲなどやったり、なろう小説を読みまくっていた。
ちなみになろう小説は読み始めてから2年ほどで、私は読み専だった。
有名作品はだいたい読んで、大作なども読んでいたが、ランキング作品は新鮮なので読むようになっていた。
しかし、6月ぐらいからだんだんと気になることが増えてきた。
前はやたらおっさんとスローライフが目立つなーとか思っていたんだ。
しかしやたらと追放と名の付くものが増えてきた。
ちなみに私は人外ものが好きだったりする。
進化とかロマンあるよね。
まぁ、これも流行りかとそれらも読んだりしていたり、他のジャンルの作品も読んでみたりしていた。
……だんだんと他のジャンルも追放と名前がついてきたものが増えてきた。
SSSランクとかSSSスキルとかそれかっこいいの?って思うようなタイトルもまた増えていた。
……ちょっと目についてきたんですが。
そして内容もだが、連載が途中でエタっているものが多くなってきた。
おいおい。流行りはいいけどちゃんと完結まで頑張れよな。
まぁ、そんなことも思っていた。
しかし…………。
ある日ランキング上位がほぼ追放もので独占されていた。
中身を読んでみたがどれもこれもほぼ同じような内容!
ちょっとこれはひどすぎるだろう。そう思わざるえない事態になっていた。
追放がテンプレになるのは別にいいんだ。面白ければ。
それに寝取られもいっぱい増えてきた。
NTRはノクターンだけで十分なんだよ!ウガガガガ!
温厚な私だったが、だんだんと切れていった。
ある暑い日。暑さで私の頭がいかれていたのか、普段考えないようなことを考えてしまった。
こうなったら自分が読みたい小説ぐらい自分で書いてやるわい!
魔が差してしまった。
そして思いついたら寝れず一晩寝るまで構想を練っていた。
書くなら短編だな。連載とかエタるのが目に見えてるし。
「悪いな召喚勇者、この聖剣はオレ専用なんだ」という面白い短編があった。
この短編で予想外な使い方をされ、そして〆のセリフに使われていました。
その印象がのこっており、よしタイトルは最後に出してバシッと決めようか!
ここから実際執筆に入ってからの思考になります。
出だしは普通の追放ものだな。
後はそこから美少女に会って覚醒ってのが追放もののテンプレだがすでにヒロインはいる。
というか勇者がどれもこれも全部屑すぎなんだよ!
もうちょっと理由ってやつをつけないと説得力なさすぎだろ?
ってわけで理由つけるか。
勇者か。。。聖剣を持たせて、よしこんなときこそスキルというなんでも使える便利能力を使おう!
名前かぁ……名前つけるの苦手だし設定とかなるべくなしでいいんだよなぁ。
わかりやすく犠牲って意味の「サクリファイス」にするか。
で、有能な俺君は秘密兵器にしてそれを理由に残したってことにしよう。
ヒロインは恋愛分野でほぼ定番の幼馴染ちゃんにしよう。
幼馴染は女の子だから魔法使いにするか。
結婚の約束までしていて、寝取られを連想させる口ぶりにするか。
あなたってのを打ち間違えてあんたになった。まぁ、こっちのほうが特徴あるしこっちにしよう。
あとは回復役がいないな、俺君万能だから斥候役もできることにしよう。
ここは聖女が定番か。
さてこれで四人パーティになったな。
んー。幼馴染ちゃんが俺君を追放させる理由がないな。
よし死ぬ呪いにかかっていたことにしよう。
でも、好きな人に黙ってひそかに死ぬってのもなんだから娘を産ませるか。
性格はっと。
俺君はエロゲ主人公のように顔がなくて地味にしておくか。
勇者は爽やか系のモテモテ野郎にするか。ただ常識人にもしておこう。俺君の親友にしておくか。
幼馴染ちゃんは口数少ないクール系美少女としよう。
聖女は…まぁ、聖女っぽく普通にするか。
んー。勇者たちの本当の思惑を知る手段がないな。
手紙を書いておいたってことにしようか。
いいじゃんいいじゃん。遺書でほんとの友情・愛を知るって定番だよね。
って、そうすると本当は裏サイドとして追放した側の話を入れるつもりだったけど二重の意味になるし、こっちは削るか。
さて、普通に書いていくか。
シリアスだと自分がつまらないな。
コメディのジャンルでネタを入れていくとしよう。
出だしは普通の追放ものをそのままにしよう。
でも後でわかるように優しく追放してるようにしないとな。
路銀とか生活費とかも一緒に投げさせるか。
幼馴染ちゃんは俺君を好きすぎる設定にするか。ヤンデレも最近流行りだし。
ちょっとシリアス要素を薄めるためにダチョウ倶楽部のネタとか入れておくか。
さて、追放後は……ショックで何もできない引きこもり生活させるか。
そして風のたよりで勇者たちも戻ってこないことを知るっと。
感情は普通の心理で成り行きに順番につけておこう。
んー。手紙の配達役がいないな。
どこでも便利な異世界冒険ギルドを使うか。担当をしていたやつとかにしておこう。
まずは勇者っと。真面目に内容を書くだろうな。
次に幼馴染ちゃんっと。
クール系だし、手紙だとおしゃべりとかにするかなー。
娘を産んだから愛してあげてね。
ん? 娘?
ここでなぜかハートマン軍曹のセリフが連想された!
「うちに来て娘をファックしていいぞ!」
ふむ。キャラに色をつけるためにちょっとこのセリフ言わせてみるか。
暑さで頭が湧いていたためそのままセリフを言わせ、現在の幼馴染ちゃんになった瞬間だった。
ふむ。ファックしていいぞ。か。
キャラを濃くするためにカタカナを喋らせるか!
ヤレバデキル! ブイ!
そういえばキン肉マンでマッスルドッキングって技があったな。
どんどん入れよう。
娘をファックしていいなら妹だってファックしていいよね。なんなら母親だって。ってさすがにそれはないか。
さて最後は聖女か。
聖女っていったら腹黒だよなぁ。
勇者モテモテ、俺君と幼馴染イチャイチャ。
このパーティ崩壊してね?
リア充爆発しろ!ってキャラにするか。
聖女は処女じゃないと魔法使えないって設定にしとこう。
さて、聖女も手紙を書き終えたっと。
遺書を見たら泣くよね?
でももう最初から俺君が勇者パーティに入ることはもう決定済みなんだよね。
さて、どうやってメガンテ使ったのに生きていたことにしようか……。
そういうアイテムもってたってことにする?
流石にそれはないだろう。
聖剣だし、魔族特攻だよなぁ。
よし、魔王の生命力も吸わせて無事にするか!
生命力を吸わせて、今まで生きてきた経験を吸わせたってことにして若くするか!
ってことでみんなちっさくなりました。
よし、これでみんな無事帰ってきて合流できる。
驚くなら忍者スレイヤーのアレだな。ドーモ。
ご都合主義ってちゃんとタグに入れるから幼馴染ちゃんも復活させないとな。
魔王を倒したら手に入れたことにしよう。
もちろん肉食系な幼馴染ちゃんなら俺君襲うよね?
俺君にツッコミを入れさせようかと思ったが、巴投げで飛ばすか。
アッハッハ。こいつらタブンこんな毎日なんだろうな。
ちっさくなったからロリコンネタいれるか。
ってあんまりダラダラかいても仕方ない。
最後にタイトル言わせて終わらせよう。
当初のタイトルは「追放されたんだろ?パーティ組まないか?」
でしたね。
ちょっとしっくりこないな?
ってことで数回試行錯誤して現在のタイトルに。
ほんとはもっと違和感ないセリフにしたかったなぁ。
追放されたんだろ?またパーティ組まないか?とかでしたが。
またって書くとネタバレなので外しました。
執筆時間大体1時間半から2時間ぐらい。勢いでズガガガってな感じで途中で考えてズガガガガってキーボード打ち込みまくってました。
で、投稿しちゃえ!
ってやって誤字脱字をチェック。投稿したのは昼ぐらいでした。
あ、もちろん初心者だから作者名に名前をいれたよ?www
そして、内容がどうかなーっとか、ちょっと表現かえるかー。とか幼馴染ちゃんのセリフにカタカナふやすかーっとかやって、5,6回は改稿しました。
自分で全部読んでニヤニヤ。ふむふむ。我ながら面白いなーとかいってニヤニヤ。
アクセス数とか見えるんだー。ほうほう一時間に30、40ぐらいなんだー。
まぁ、埋もれるだろうが、書き上げて投稿できて満足満足っと。
実家へ帰る用事があったので、その日は実家に帰って泊まりました。
スマホしかないのでたまーに見てニヤニヤー。
その日寝たときはまさか次の日、あんなことになるとは知る由もなかった。
次の朝起きたら、感想がつきましたとメッセージが!!!
うほほーい! 初感想だ! やったぜ! これは超うれしい!
だが、スマホなので文章が打ちにくい。
仕方ない、家に帰ってから返答しよう。
そこでふと、そういえばランキングとかあったなー。300位とかまで見れたような気がするし、ちょっと見てみるか。
そこで見て驚き、恐怖したのは今でも覚えています。
コメディ部門で日間3位でした。
マジ……ですか?
今だとコメディ部門も評価ポイントが少なくてもある程度までランキングに入ることが可能なことを知っていますが、当時まったく知らなかったので冷や汗かきました。
まぁ、一時的なものだろうと思い、昼まで寝て放置。
んで昼に更新後に見たとき、変な声が出そうになりました。
コメディ部門1位になってました。
そして感想が3つぐらいに増えていました。
まさしくポルポル状態。
イッタイナニガオコッテイルンダ?
結局その日のアクセス数はPV7000ぐらいいってました。
初心者の私はただ茫然とするばかりでした。
その後一週間ほど1位だったと思います。
そして毎日夜になると感想が書き込まれる現象が。
ネトゲーが全然できん!
感想に返答が書き終わったらもう次の感想が!ってときもありました。
自慢かって? 私は当初埋もれるつもりの予定だったんですぜ。
それで一作書き上げて満足だったんですぜ。
それなのに感想ではみんな好評のものばかり。
続きがみたいと書かれたりしましたが、当初一作で終わる予定だったので、続きなんてまったく考えてなかった。
そういえば裏面を書いてなかったなってことで裏面だけ書く予定にしました。
続き書いて欲しいっていわれてもまったくそんなこと思ってないのに書けませぬ。
設定自体まともにつくってないのに!
そしてどんどんプレッシャーが強くなっているような感覚でしたね。
でもまぁ、時間もあるし、期待してくれるし、それなら初心者だし、試験的なことをやってやるか!
そうやってできたのが、ネタ満載の前編、メタ満載の後編です。
とても楽しく執筆しました。
とはいえこの一位とった作品の続きとなる話を書くのはプレッシャーが強すぎるんですよね。
なまじ受けが良いものを書いてしまったばかりに次もよいものをかける自信はありません。
今はみんなにほとんど読まれず平和ですw
書きたいものをたまに書いてる生活です。
とはいえ、確実に読んでいただける読者様がいらっしゃるのは幸せではありますが。
ふむ。2か月ちょい前のことなのになんだか懐かしいですね。
初心のときの気持ちをちょっと思い出そうかと思って書いただけの話です。
俺君たちの後日談などの話は書けるでしょうが、連載のちゃんとしたものはまず難しいと思いますね。
書いてーって言われても無理無理無理無理カタツムリって返答します。
完結済みしていておいたらなろうトップにずっと晒しもの状態になってました。
エターってわけではないですが、読まれるために書いてるものでもないので連載に戻しておきます。
だから続くわけではないですよ?