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ミントは世界を楽園に!  作者: 溟yuu
爆発的パーティー
22/29

第22話 ものを売るときは、客を煽るべきではない

 「中型の扱いやすい武器かな、あまり力に自信がなくても取り扱えるのがほしいかも」


 「うーん....実に面白みがないねお客さん」


 そしてキョンシーの獄獄ゆーゆーは言う。


 「武器とは」


 ――「人生における」


    ――「爆発なのです!!!」


 カウンターから身を乗り出してわたしの顔を覗き込んだ。


 「え、はい」


 「そんなこともわからないなんて、売る武器なんてないですよ〜」


 「ええ..」


 「そもそもお客さんはなんであたしの店に来たのさ、()()の武器店に行けばよかったのでは」


 武器の話になると急に陰湿だ。


 「友だちの()()()って子に言われて....」


 「エク.....」


 獄獄ゆーゆーはわたしの顔を長く見つめた。そして何かに気づいた途端、顎がすとんと落ちた。


 「お客さんは....ミミミミミミント様っ??!!」


 そのまま獄獄ゆーゆーは岩のように硬直した、というかいったいわたしは何だと思われてるんだ。


 「おーい」


 目の前で手を振っても反応がない、死んだか。


 「ははははははい......ミント様、核兵器をお持ちいたします....」


 (まて、そんな物騒なものは頼んでない!)


 ギリギリ言葉は出ているが身体が硬直したままなので、わたしは立ち去ることにした。


 「帰るね」


 そういえば一般的なキョンシーって、死後硬直が進んでるからあんな動きになるんだってね。この子もたぶん死後硬直が再開したのだろうが、知ったことではないのだ。


 わたしは背を向けて歩き出した。


 ――「444....これはなんの数字かお分かりですか?」


 振り返り、答える。


 「444? 知らないよ」


 「わたしの....会員番号なのです」


 「ばいばい」


 ――がちゃりと扉が閉まった。


 ふう。厄介な店には踏み込むものじゃないね、まったく。さあ“普通”の武器屋を探しに行こう、キョンシー以外の。


 「待てえい!!!」


 背後の扉を突き破り、キョンシーが登場した。一か八かなのだろう、両手を腰において自信げな態度を見せた。


 「あたしはミント様の力が必要なのです!」


 冷たい風が吹いた。


 「444、それはあたしたちキョンシーが所属する“あれこれ(A)武器好き(B)キョンシー(K)”、略してAKBの会員番号っ!!」


 「AKB? その順番だったらABK....」


 ――「A()K()B()において444番は末席なのです! そう、あたしは武器の売り上げが最下位」


 「そりゃそうでしょ、客を煽るんだもん」


 「ああ、エクサ様たち教団に助け舟を出していただいたのに....ミント様に見限られてしまっては会員証を剥奪されてしまいます!」


 エクサ....大変なんだね。


 これ以上は付き合ってられないと思ったが、エクサの厚意を無視するわけにもいかない。


 「もうわかったよ、武器買うよ」


 「え! さっすがお客さん、まあ武器のセンスは認められないけどあたしについて来な!」


 やっぱりへんだよ、このキョンシー。

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