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ヤマト転生~古代に転生したら祟り神にされた俺の不幸話を聞いてくれ~  作者: nishide-ya


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11 布津の神移し#1

時は過ぎて秋。

ニイナメの祭りも終わり。

お祭り気分も過ぎ去り、纏向と美和の勝負の時が来た。


前日、イズシのおっちゃんに呼び出された。


イズシ 「どや?」


俺 「どや?って‥‥何事も備えが大事。備えはしっかりしたつもりやで。」


イズシ 「そうか。」


俺 「それだけ?まだ備えたい事があって忙しいんやけど。」


イズシ 「ヌシは昔の事を覚えてないやろ?」


俺 「・・・・」


やはりバレてたか。

転生してからバレないようにしてはいたが近親者には見透かさせていたようだ。


イズシ 「真の事を言え。どうなんや?」


俺 「・・・・覚えてない。」



イズシ 「そうか。」




イズシ 「前のヤエはな‥‥美和の主たるために自らに厳しい奴やった。」


やはり人格が変わったこともバレバレのようだ。


イズシ 「が、チカラを出すのが不得手やった。【ヌのチカラ】を出すだけで精一杯やったくらいにな。今は平らな世やから、ワシとしてはそれで充分やと思ってたんや。」


前のヤエは勤勉で責任感のあるだったのかと思うと俺はかけ離れている。


イズシ 「でもなヤエからすると腹に落ちなかったみたいでな。ある日、サソの儀を行えと言うてきた。」


サソの儀?


イズシ 「美和の主の子はな。生まれてすぐ力を抑える儀を行う。美和の力はあまりに強すぎるからな。自らで扱えるようになるまで力を抑える。」


俺 「・・・・・」


イズシ 「ヤエがあまりに頼むので、その心を酌んでワシはサソの儀を行った。」


俺 「それで?」


イズシ 「眠ってしもうた。それは長い間眠ったおったな。稲を植え、穂が育ち、それを刈っても寝ておった。もう目は覚めないと思った。ワシは今までの美和の者たち顔向けができひんと思った。何よりあのヤエを寝たままにしてもうた事に心が痛くて痛くてな・・・・」


いつも無口なおっちゃんがひどく多弁だ。

それほど自責の念に苛まれていたのだろう。


イズシ 「で、ある日すくっと起きてきた。ワシは胸を撫でおろした。救われた。が、当のヤエはワシの顔を見てもぼーっとしている。全て忘れているみたいやった。それがおヌシや。」


俺は無言でうなづいた。


イズシ 「おヌシは軽々と【ヌのチカラ】を使った。【ケのチカラ】にしても軽々と使っておる。前のヤエの望み通りチカラは解き放たれたのかもしれん。」


俺 「それでワシにどうしろって?」


前のヤエを返せと言われたらどうしようもできない。

しかし、この会話の目的を聞かないとどうしようもない。


イズシ 「もうちゃんとしている。この頃のおヌシは頼りになる。美和の者はもちろん、あのミワキ様までおヌシを頼っている。美和の主として足らぬものはない。」


俺 「そこまでちゃんとしてへん。」


イズシ 「照れるな。前のヤエもきっと喜んでおる。ヤエよ、明日、石上にて待ってるぞ。」


俺 「分かった。必ずな。」



イズシのおっちゃんは全てわかった上、相手してくれていたのか。

その上で前のヤエと俺の折り合いをつけてくれていたのであろう。




翌日、纏向へ向かう準備をしているとミナがやってきた。

読者の皆様、すいません。

この物語、ヒロインの出現率が以上に低いです。

でも今後もこれぐらいのペースです。

うそです。未定です。

本編へ>>



俺 「どうした?」


ミナ 「これ、あげるわ。」


う~ん。たぶん、現代風で言えばお守りか?

何かしらを袋に包んである。


俺 「何これ?お守り?」


ミナ 「お守り?何やそれ!ちゃうわ!中に玉が入ってるねん。」


俺 「あーそー」


ミナ 「何それ!喜ばなあかんとこやろ!」


俺 「あーそー」


ミナ 「あームカムカするわ。中に玉が入ってるから、首か腕に掛けるだけ。」


俺 「あーそー。それで何になるの?」


ミナ 「トミヒメさまに願っといたから、守ってくれるわ。」


俺 「そうなん。ありがとう。」



「ワシにはないんか?」


ミナの兄のオオミナが知らぬ間に現れた。


ミナ 「兄ちゃんは長ちゃうやろ。欲しかったら長に早くなりぃや。」


俺 「そうりゃそうや。」


オオミナ 「おい!言い過ぎやろ!」


俺 「オオヒコさんの前やと何もでけへん時点であかんな。」


ミナ 「そうなん?」


俺 「シッコちびりそうな顔してんねん。しかも、よう話しかけられへんねん。」


ミナ 「そうなんwww」


オオミナ 「めちゃめちゃ怖いねんぞ。知らんやろ!」


ミナ 「知ってるよ。めっちゃ優しいし。」


オオミナ 「嘘つけ!」


ミナ 「ほんまやで。オオヒコさんヤエ様に会いにくるもん。いつも、お土産くれるし。」


オオミナ 「ほんまかヤエ。」


俺 「ほんまや。たまに三人で茶も飲む。」


オオミナ 「ほんまか!」


ミナ 「あんなに優しいのに話しかけもでけへんねや。」


俺 「聞いた事がある。おヌシのように肝が弱いやつをビビりというらしい。」


ビビりは現代語だがまあ良い。


ミナ 「ビビり!ビビり!ビビり!」


オオミナ 「やめやめーい! では言ってやる!その玉に願いを込めた神さんはトミヒメさんやろ?」


ミナ 「そうや!」


オオミナ 「トミヒメ様は和や平の神さんや。争いの神さんちゃうぞ。」


俺 「兄弟そろってやな。ははははははは」



ミナ 「・・・・・・兄ちゃんのあほーーーー!」


ミナは泣きながら立ち去って行った。

あ~後でお礼ともう一度言ってご機嫌を取っとくか。



俺 「あーおもろかった。」


オオミナ 「おもんないわ!」


俺 「まあええわ。オオミナいけんのか?」


オオミナ 「何がや?」


俺 「おヌシらがかなり厳しくなるかもな。」


オオミナ 「美和の主が何を言うてんねん。やるべき時にやれと言ったら良いねん。美和の者はそれを必ずやり遂げる。それだけや。」


俺 「おー、ほん~まに、たま~にええこと言うなwww」


オオミナ 「うるさいわ!」




その後、諸々の準備を終えた後、纏向に着いた。


出発は夜。深夜には石上に到着する予定だ。

出陣を出陣式を行うみたいだ。


皆が広場に集められた。

しばらくすると酒と盃が配られた。

今から宴会?

それは違うなと思いつつ、周りの様子を伺った。


しばらくするとミワキ様が現れた。

ミワキ様にも酒が配られた後、ミワキ様が話始めた。


ミワキ 「いよいよ。御魂移しじゃ。皆の者用意はできてるか?」


皆 「おー!」


ミワキ 「御宮から布津様が離れる。これはサノ様以来のことじゃ。全ては初の事ばかりで何が起こるか分からん。皆気を付けよ。」


皆 「おー!」


ミワキ 「だが、これを成せば必ず語り継がれる誉となる。子や孫、その孫までの誉となる!ウチの家は布津の御魂移しを成した家じゃと!」


皆のテンションが上がってるのが分かる。


ミワキ 「新しき事じゃが臆するな!お前らはこの御宮を守り抜いた来た守り人じゃろう!何を臆する事がある!」


皆 「おーーー!」


ミワキ 「美和の者よ!ワシはおヌシらの事は案じておらぬ!そうじゃろう?おヌシらの主は誰じゃ!ワシが頼りにしているヤエじゃぞ!おヌシらはヤエを侮っているのか?ならば、言ってやる!ヤエは強い!ならば美和の者が臆する事などない!」


皆 「おーーーーー!!」


ミワキ 「必ず成せる!それしか思うな!疑うな!このミワキが誓う!必ず成る!!」


皆 「おぉーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」


ミワキ 「新しきを成すぞ。」


そう言ったミワキ様は酒を一気に呑み干し、盃を地面に叩きつけた。


続けて、皆も酒を一気に呑み干し、盃を地面に叩きつけた。


皆 「おっしゃーーー!」


鳥肌が立った。

これはすごい。

さすがに俺もテンションが上がってしまった。


キングダムのリアル嬴政を見た気分。

これなら城が落ちなかった理由も分かるね。


皆もテンションが爆上げだ。それぞれ大声を上げている。

全身の毛が逆立つような感じだった。



ミワキ 「ヤエ~おヌシは吞まんのか?」


やばい!テンションが上がり過ぎて吞むことを忘れてた。

俺がテンション上がり過ぎて昇天してるみたいで恥ずかしい!



ミワキ 「まあよい。ヤエよ、任せたぞ。」


俺 「はい、必ず!」


俺も酒を一気に呑み干し、盃を地面に叩きつけた。




つづく



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