幕間1 それぞれの勧誘会・姫
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頑張って物語を進めていきます!!
部活動の勧誘会の説明を受け終わった後、私は隣に座る規束君の方を見る。
「なんかスゴイ人だったね、副会長さん」
「そうですね、奇抜というか奇天烈というか何とも形容しがたいですね」
名前を高らかに呼ぶと来てくれるらしいけど、どんな風に表れるのだろうか?
興味本位で呼んでみたくなる。
「では、我々も移動しましょう」
「そうだね、規束君は剣道部だよね。途中まで一緒に行こう」
「もちろんです。輝夜様の向かわれる弓道場の近くなので、何かあればいつでもお声がけください!」
規束君はササっと準備を済ますと、ドアを開けて待機する。
昔からこんな感じで何だか気が引けちゃうけど、規束君的にはこうしないと落ち着かないらしい。
「流石主席様は扱いが違うな。まるでお姫様だぜ」
「あの男従者なのかな?様付けで呼んでるし」
ほら、勘違いする人が出てくる。
従者じゃなく友達なんです。
「いつもありがとうね」
精一杯の笑顔で規束君にお礼を言う。
真白にもあんまり突っかかるなって言われてるし押さえなきゃね。
規束君は満足そうに頷くと鼻息荒く前を先導してくれる。
なんか張り切りすぎてる気がするんだけど。
真白、本当にこの対応であってるの?
「あんな素敵な笑顔向けてくれるなら俺もドア開けるかも・・・」
「女神はここにいたのか・・・」
「今度話しかけてみようかな」
笑顔で教室がざわめいていたことなど気づかず、私たちはグラウンドを目指して廊下を歩く。
「規束君二段まで上がったんだっけ?」
「ええ、ですがあまり段位は当てにならなかったりしますけどね。段を上げるためには実力だけでなく時間を要するので、同じ二段でも実力は疎らですよ」
「でも中体連じゃ負けなしじゃない。同年代に敵なしって時点ですごいと思うけどな」
「それを言われたら輝夜様も弓道参段ではないですか」
「うーん弓道は所作や身だしなみが主だから何ともね。それにこれ以上段位を上げる予定もないしね」
弓道の称号である錬士とかを目指してやってるわけじゃないし、私が行くと他の子の迷惑になるからなあ。
参段の昇段審査を受けに行った時、私の後の子が自信なくしたとかで泣いて大変だったもんね。
「そうなのですか。まあ不躾な野次馬も多いですし仕方ありませんか」
「・・・そうだね」
大会とかの応援を思い出してしまった。
度が過ぎるたびに規束君とかが走って行ってたな。
校舎の玄関からグラウンドに出ると陸上部やラグビー部などが大きな体でアピールしながら勧誘をしていた。
さながらボディビルの大会の様だ。
明らかに上級生の野次馬みたいなのが沢山いるけど、毎年こんな感じなのかな。
「すごい筋肉だね」
「輝夜様はあれぐらいのサイズがお好みですか!あのサイズとなるとプロテインの量を増やすか、だが見た目のバランスも考えると実用的でないトレーニングも増やさなくては――――」
「いやいやいや、流石に普通のサイズでいいかな。あんなにムキムキだと服とか探すの大変そうじゃない」
あそこまで盛り上がった筋肉の規束君は・・・うん、あんまり見たくはないかな。
「そうですね!ありすぎてもよくないですね!お揃いの服とか探すの大変ですよね!今時ペアルックと言うのも気恥ずかしいものがありますが――――」
規束君が凄い早口でまくし立てている。
何言ってるかよくわかんないけど、ペアルックはちょっと惹かれるかも。
お揃いのモノってなんかテンション上がるのわかるなぁ。
そうこうしているうちに剣道場についた。
「規束君ついたよ、戻っておいで」
「ハッ!私としたことが注意力散漫になってしまって。申し訳ございません!」
「大げさだなぁ。じゃあとりあえずまたあとでかな?」
「そうですね!私の方が先に終わりましたら弓道場の方に向かいます!」
「それじゃあね」
私は手を振り奥に見える弓道場を目指す。
弓道部の顧問はお父さんだから、申請手続きしてもらわないと。
お父さんはもうついてるかな?
弓道場の戸を開けると、腕を組んで仁王立ちしている人物がいた。
私の父こと『上代鷲司』が見る人が見たら気絶しそうな形相で立っている。
開けたのが私だったからいいものを、何をそんなに緊張しているのだろうか?
「何してるのおと・・・上代先生」
「来るのが見えたからな」
戸は完全に閉まっていたはずなんだけど。
また空に監視がついていたらしい。
「こんなことで能力使うのはどうかと思いますが」
「何のことだ?とりあえず中に入れ」
とぼけても意味ないでしょ、私お父さんの能力知ってるんだから。
それに周りの先輩たちも生暖かい目で見て来るし、恥ずかしいな。
「申請手続きをするんですか」
「それもそうだが、先にすることがあるだろう」
入部の申請手続きの他にすること?
何かあったかな、思い当たらないけど。
私が真剣に悩んでいるのを見て焦れたのか、咳ばらいをしながら目配せをしてくる。
何を見て――――私の手を見てる?
虫でもついてる?制服ひっかけたとか?
「何か困った事とかがあった時とかにな」
「困った・・・あっ!」
え、本当にこれであってる?
確かに昨日断ったけど、本当にこれならちょっと可愛すぎでしょ。
「連絡先交換しとく?」
「んんッ、そうだなその方が便利だからな」
素直に言えばいいのに、そう思ったけど昨日断ったの私の方だもんな。
ごめんね、お父さん。
「真白と登録したから大丈夫だよ」
「そうか・・・、御影真白とは後でゆっくり話をするか」
私はウインドウの操作に集中しすぎて、お父さんが暗く微笑んでいたことに気づくことは無かった。
もうすぐ父の日ということでそれっぽいのを書いてみました。
時事ネタに沿うのは初めてで難しかったです。




