表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無能と呼ばれた私が、世界の魔法理論を書き換えます  作者: Atelier Lotus


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
60/161

第58話 全員、不正解

 講堂を見渡したマイヤーは、小さく頷いた。


「……そうか」


 一拍置き、静かに告げる。


「全員、不正解だ」


 講堂が騒然となる。


「えっ!?」


「そんな馬鹿な!」


「教科書の魔法式ですよ!?」


「毎日使われている魔道具じゃないですか!」


 誰もが耳を疑った。


 家庭で何十年と使われ続けている送風魔道具。


 その魔法式が間違っているなど、考えたこともなかった。


 マイヤーは何も答えず、黒板へ向き直る。


 そして、チョークを走らせた。


 一本。


 また一本。


 魔法式の一部を消していく。


「先生!」


「何をしているんですか!」


「そんなところを消したら、術式が崩れます!」


 構わず、さらに消す。


 一本。


 また一本。


 複雑だった魔法式は、みるみる簡素になっていく。


 講堂中の生徒が立ち上がりそうになる。


「ありえない……」


「もう半分くらい消えてるぞ」


「起動するわけないだろ」


 最後に一本だけ線を消すと、マイヤーはチョークを置いた。


 黒板に残っていたのは、元の半分ほどしかない魔法式だった。


 教室は静まり返る。


 一人の生徒が思わず叫ぶ。


「こんなの!」


「起動するわけがありません!」


 マイヤーは無言のまま、送風魔道具へ魔力を流した。


 次の瞬間。


 ――ブォォォッ。


 心地よい風が講堂を吹き抜けた。


 送風魔道具は、何事もなかったかのように正常に作動していた。


 誰一人、言葉を発することができなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ