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デモンズ・リベレーション~俺は転生して魔人となり、くそったれな世界に叛逆する~  作者: 宇月ナギ


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35話 一騎討ち

 町から少し離れた森林。


 俺たちはオルガとの決闘のため、あまり人の寄り付かない場所を目指して歩いていた。


「おお!やっぱりおめぇ蓬莱帝国出身なのかぁ!その独特な服装からそうだと思ってたがなぁ」


「うん!そうだよー!色々やらかして指名手配されちゃったから船盗んで抜け出してきちゃった!」


 皆はオルガと気が合ったのか話が弾んでいる。


「グハハハハ!カルラもそうだが、仲間のほうも頭のネジがぶっ飛んでて面白れぇな!」


 オルガはまた大口を開けて笑った。

 どうやら、オルガは 大胆なものと派手なものが好きなようだ。


「…そういえば、牢屋から出るだけならいつでもできたって言ってたが、ならなんで大人しく捕まってたんだ?」


 ずっと気になってたことだ。


 こいつが目的もなく牢屋でじっとしていたとは思えない。


 そもそも、なぜ捕まっていたのかがわからない。


 オルガほどの力があれば、敗北して捕らえられたとも思えない。


「ああ、それね。やられたんだよ、神威の隊長にな。あいつは強かったぞぉ。仲間たちは船で逃げられたんだが、俺だけ陸に残ってしんがりをしてたんだ」


 ほう、こいつがやられるとは…


 神威の戦力を甘く見ていたな。


 もしかしたら、俺たちと戦ったときは何らかの理由で本気を出していなかったのかもしれない。


「それで気を失っていたんだが、起きたらあの牢屋に捕まってたんだ。それで、どうせなら監獄島に移送されてから暴れてやろうと思ってたんだよ!グハハハハハ!」


 おいおいコイツの方が俺よりよっぽど頭のネジぶっ飛んでるだろ!


 仲間にも頼れない状況で暴れるのはもはや自殺行為だ。


 そして、森の中で少し開けたスペースにたどり着く。


「よし、ここならだれからも見られない。思いっきりやれ!」


 クロウがそう言って俺に目線を向けて言った。

 

 よし、それじゃあ、お手並み拝見といくか。


「俺はいつでもいけるが、オルガはどうだ?」


「俺もいけるぜぇ、こいよ」


 オルガはそう言って、サーベルを引き抜き、魔人の姿に変異している。


 さて、俺も…


 身体を魔人の姿に変異させる。


 禍々しく肥大化した左腕。


 変幻自在の右腕は剣の形に。


 左目は黒く染まり、瞳だけが黄金に輝く。


「ほう、思ったよりヤバそうだなぁ」


 そう言ってオルガは、言葉とは裏腹に好戦的な笑みを浮かべている。


「じゃあ、いくぜぇ!」


 そう言ってオルガは、俺に向けて一気に距離を詰める。


 速い。


 だが、見えている。


 俺はすぐさま身を逸らして躱す。


 しかし…


「ふん、甘ぇよ!」


 オルガは即座に進路を変えてサーベルで斬りかかる。


 これは、躱せない。


 即座に左腕を差し込んで鉤爪で受け止める。


 サーベルと鉤爪が激突する。


 その瞬間、激しい衝撃が俺の身体を襲った。


 とんでもない力だ。


 先日戦った神威の大剣使いよりよっぽど重い!


「ぐあっ!」


 俺は衝撃を受け止めきれず、後ろに吹き飛ばされる。


 まともに食らえば一発で致命傷だ。


 左目でオルガを注視する。


 すると、オルガの身体を魔力が高速で循環している。


 なるほど、身体強化を使ってるのか。


 なら、このままだとまず勝ち目はない。


 ほぼぶっつけ本番になるが、やむを得ない。


 俺も体内の魔力を高速循環させる。


 クロウからやり方だけは教わっていた身体強化。


 身体に熱がこもり、熱くなる。


 よし、いける!


「今度はこっちからいくぞ!」


 そう言って今度は俺からオルガに距離を詰め、即座に右腕を複数の触手に変形させて拘束を試みる。


 今までとは速度と力が桁違いだ。


 しかし、その分制御が難しい。


 暴れそうになる身体を無理やり制御する。


「うおっ!急に速くなりやがった!」


 触手がオルガの左足を捕らえる。


 動きが鈍くなった隙に左腕の鉤爪を叩き込む。


 しかし、鉤爪はオルガを傷つけるには至らなかった。


 オルガは触手を即座にサーベルで切断して拘束を逃れ、紙一重で鉤爪を躱し、俺の腹めがけて左の拳を叩き込む。


 躱せない。


 腹部に衝撃が走り、口に鉄の味が広がる。


 肺の空気が押し出され、動きが止まる。


 追撃の蹴りが飛んでくる。


 これも躱せない。


 頭部に重い衝撃。


 身体が吹き飛ぶ。


 意識が飛びそうになるが、無理やりつなぎとめる。


 空中で体勢を整え、着地する。


 やはりとんでもない強敵だ。


 身体強化しても、勝つのは難しい。


 しかし、ここで負けを認めるわけにはいかない。


 ……やっぱり、使おう。


 アイズから魔術と物理現象の関係についての話を聞いてからなんとなく考えていた…


 物体の温度が上がるのは、粒子が高速で振動しているからだ。


 要するに、粒子が加速することで、物体の温度が上がる。


 それを応用する。


 俺の身体を加速させる魔術…


 イメージを固める。


 ……できる。


 俺のオリジナル魔術…"炎熱加速(ブレイズアクセル)"!


 発動すると、黒かった両腕が途端に暗赤色に変わる。


 そして、身体が燃えるように熱くなる。


 まるで血が沸騰しているようだ。


 人間であればまず耐えられないだろう。


 だが、魔人である今なら、耐えられる!


「やってくれたな、オルガ。ここから反撃だ!」


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