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デモンズ・リベレーション~俺は転生して魔人となり、くそったれな世界に叛逆する~  作者: 宇月ナギ


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32話 恩返し

 宿屋の一室。


 クロウが言った、レヴィアス海賊団船長がレイジア教に捕らえられているという

 情報はありがたい。


「…そうか。んで、そのオルガってのはどんな奴なんだ?」


 俺たちが魔人だとはいえ、ただの賊の脱獄に手を貸すのは気が引ける。


 まあ、今更か。


「オルガ…というかレヴィアス海賊団は、レイジア教の物資輸送船のみを襲って略奪行為を行う海賊だ。あいつらは大陸内の各国家から多額の寄付金をぶんどってるからな。たんまりため込んでるのさ」


 ほほう、なんか恨みでもあるのか?

 気が合いそうな奴らだ。


「そんで、レイジア教から奪った物資を困窮している村などに、懇意の商人を通して流しているらしい」


 …義賊ってやつか?


 そういえば…


 村にいたときの記憶が蘇る。


 時々、村に来た行商人が対価に見合わない量の食糧や剣、斧などの物資を渡してくれたことがあった。


 そういう時は決まって…

『これはとある人たちの代わりに渡しているだけです。お代はいつもの物で大丈夫です』


 そう言っていた。


 そうか…

 あれは、レヴィアス海賊団が…


 なら、打算抜きにして、恩を返すためにも助けないとな。


「なるほど、わかった。協力してくれるかもしれないし、オルガを救出しよう」


「そう言うと思ってた。それで、どんな作戦でいくんだ?」


 俺の発言に続いてクロウが問いかけてくる。


 この場合、単純な作戦でいいだろう。


「じゃあ、作戦を説明する」


 俺はそう切り出して、説明を始めた。


 夜。


 昼の喧騒とは打って変わり、静寂が町を支配している。


 しかし、その静寂は、レイジア教の教会から起こった衝撃音によって破られた。


「おらおらぁ!目覚まし代わりだ!礼はいらねえぞ!」


「早く起きないと教会壊しちゃうよ!」


 俺とスズカは魔人の姿で教会に向けて殴り込みをかけた。


 そう、作戦は至ってシンプル。

 子供でも思いつくような作戦だ。


 俺とスズカで教会に殴り込みをかけて警備の聖騎士をおびき出す。

 その間にクロウとアイズで教会内に侵入してオルガを救出して脱出する。


 そして…


「いいかスズカ、相手は可能な限り殺すなよ」


「めんどくさいけど、仕方ないよね」


 レイジア教の真実を知らない奴らが、俺らに巻き込まれて死んだら、さすがに寝覚めが悪い。


「ま、魔人だ!魔人の襲撃だ!」


「くそっ!もしかしてレヴィアス海賊団の奴らなのか?」


 聖騎士がぞろぞろと教会内から雪崩のように押し出されてきた。


 念のため陽動をかけて正解だった。

 これだけの人数がいるならクロウだけで忍び込んで救出するのは難しかっただろう。


「さて、暴れるぞスズカ!昼に寝てた分、働けよ?」


「ご、ごめんって…」


 スズカの謝罪とほぼ同時に、聖騎士による魔術での攻撃が仕掛けられる。


 無数の火球と水の刃がこちらに飛来する。


「それは無駄だぞ!」


 それを、俺の左腕で全て喰らう。


 その間にスズカが聖騎士の集団に突貫。


 刀を抜き、峰打ちで聖騎士たちの意識を刈り取っていく。


 俺もサボっているわけにはいかない。


 俺も聖騎士に向けて疾走する。


 右腕を複数の触手に変えて数人の聖騎士をまとめて薙ぎ払う。


 吹き飛ばされた聖騎士たちは意識を手放した。


 よし、陽動はうまくいっている。


 クロウの方はどうだろうか…

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