表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デモンズ・リベレーション~俺は転生して魔人となり、くそったれな世界に叛逆する~  作者: 宇月ナギ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/71

26話 商人の情報網と観察眼

 賊を制圧した後、その遺体をマジックバッグに収納した。


 もし放置してしまえばアンデッド系の魔物になってしまう。

 それに、こいつらが賞金首だった場合、ギルドに引き渡せば報奨金をもらえるかもしれない。


 そして、俺は馬車に戻った。


「へえ、やるじゃん!しかも私の足さばきを真似してたし!そう簡単にできるものじゃないのに!」


「…簡単じゃなかったけどな」


 実際、慣れてないからか身体への負荷が半端じゃない。

 …練習が必要だ。

 なんならスズカに教えてもらうか?


 …こいつに教えを乞うのは少し癪だが。


「そういえば商人さん、少し聞きたいんだが、"監獄島ガルガンド"って知ってるか?」


 この人が知っていれば楽なんだが、どうだろうか。


「うーん、一般的に出回ってる噂程度のことしか知りませんね。魔人が収監されているという程度のことしか」


 …まあ、そう簡単にいくわけないか。


「まあ、そうだよなあ。ありがとう」


「よろしければ、無事アリステアに到着できたら知り合いの商人にも聞いてみましょうか?」


「おお、助かる。よろしく頼む」


 これで有力な情報をつかめればいいが…


 そうして、馬車の旅を続けて数日後…


 あの後は賊にも魔獣にも襲われることなく

 無事に商業都市アリステアに到着した。


「えー、到着しちゃったの?賊とも戦えなかったしつまんない!」

 スズカはこう言ってぶーたれている。


 何言ってんだコイツは。襲われないに越したことはないだろ…


「ほら、バカなこと言ってないでさっさと依頼完遂の報告をしにギルドに行くぞ」


「はーい!」


 そう言って俺たちは、行商人と共にギルドへ向かう。


 ギルドはそう離れておらず、すぐ到着した。


 依頼完遂の報告と賊の遺体の引き渡しも完了し、報酬を受け取った。


 やはりあの賊は手配中の賊だったようで、懸賞金を得ることもできた。


 おかげで懐が温かくなった。


 しかし、失敗した。


 生け捕りだと懸賞金にボーナスが出たようだ。


 次からは余裕があれば捕縛する方向でいこう。


「護衛して頂きありがとうございました。よければうちの商会にいらしてください。格安で商品を提供させて頂きます。」


「依頼通りの仕事をしただけだ。商会の方は後で寄らせてもらう」


 思わぬコネが得られた。

 ありがたい。


 商人は、俺に商会の位置を記した紙を俺に手渡して

 今度こそ去っていった。


 …さて、町の散策をしながら監獄島の情報を集めるとするか。


「スズカ、町の散策に行こう。ついでに監獄島についての情報収集だ」


「うん。行こうかー!最初に腹ごしらえしない?」


 …そういえば今日はまだ何も食べてなかったな。


「そうだな、なら酒場に行こうか」


 酒場で腹を満たした俺たちは商人から渡された紙を頼りに

 商会に向かいながら監獄島の情報を集めていたが…


「うーん、噂以上のことは誰も知らないみたいだねー」


 正直、ここまで誰も知らないとは思わなかった。

 些細な情報くらいは出てくると思っていたのだが…


 レイジア教は徹底した情報管理をしているらしい。


 厄介な…


 そうして引き続き情報収集しながら歩いていると、ついに商会までたどり着いた。

 看板を見ると、どうやら雑貨屋らしい。


 これは助かる。


 俺もスズカも野営道具をろくに持ってなかったため、護衛中は商人にかなり迷惑をかけてしまっていた。

 その詫びも兼ねて、ここですべて揃えてしまおう。


 俺は商会の戸を潜った。


「いらっしゃいませ!おお!これはこれは、カルラさんにスズカさんではありませんか!」


 商人は両手を広げてにこやかに迎え入れてくれた。


「こんにちはー!来たよー!」


「ああ、護衛中は野営道具の件で迷惑をかけてしまったからな。ここで買わせてもらう」


「ありがとうございます!うちには質のいいものが揃っておりますよ」


 商人に案内されながら野営道具の一式を購入することができた。


 いい買い物ができた。


 会計を済ませると、商人が小声で話しかけてくる。


「そういえば、カルラさんは"監獄島"をお探しでしたよね?」


「っ!!まさか、情報を仕入れられたのか!?」


 俺は思わず大声をあげてしまった。


「まあ、わずかな情報だけでしたがね。どうやら、このアレンシオ王国の沖合のどこかにあるようです」


 おお、この国にあったとは。

 アレンシオの沖合ということは…東側か!


 それにしても、噂程度の情報しか出回っていない監獄島の情報を

 持っていたとはな。商人の情報網、おそるべし。


「そうか、ありがとう。…受け取ってくれ。情報料だ」


 そう言って俺は銀貨を10枚商人に渡す。


「…ありがたく頂きます」


 そう言った後、商人の表情がにこやかなものから

 真面目な表情に変わる。


「なんの為に監獄島の情報を探っておられたのかは、聞かないでおきます。あなた方が情報を探っていたことも、商人の誇りに賭けて、墓まで持っていくと誓いましょう。もちろん、あなた方の正体も」


「……そうしてくれると助かるよ」


 …商人の観察眼、恐るべし。


 そうして、俺とスズカは商会を出た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ