第3話 助けます
敵兵士はイーグルに斬りかかるが、イーグルは剣で受け止める。
「てい!」
その間にフウマは石に油を染み込ませた布を包ませ、自身の火の息で着火させ、敵兵士に当てた。
敵兵士は突然の攻撃に片手で払いのける
「クソ、鬱陶しい。2対1なんて卑怯じゃねえか」
「こっちは魔族なんでね」
イーグルはニヤつき、敵兵士に斬りかかる
「ちっ、仕方ねえ…技:インパクト!」
「ぐっ!?」
敵兵士は手から小さな光を放ち、イーグルに押し当て、イーグルは後ろに吹っ飛んだ。
「イーグルさん!」
「よそ見なんざ、良いご身分だな」
敵兵士はフウマに一気に近づき、フウマの腹部に斬りかかるが
キン!
フウマの腹部は剣を弾いた
「硬てぇ!?」
敵兵士は後ろに下がり、距離をとる
(なんつう硬さだ、並大抵の攻撃じゃ傷つかねえな…)
「大丈夫か!?」
イーグルはフウマに近づく。
フウマは腹部をさすりながら、指で傷を探すが、傷は確認出来なかった。
「は、はい何とか」
「よし」
イーグルは安心し、敵兵士に剣を構え、フウマに問いかける
「ちなみに、何ができる?」
「自分は、口から火を出す事しか」
「十分だ。先程の攻撃をしつつ、地面に火をつけてくれないか?」
「地面に火を?」
「ああ、油を撒いて火をつけてくれ」
敵兵士は考えていた
(あの硬さじゃ、重撃を当てれば、ちったぁ通るか?いや、剣技しかねえか…)
両者達は睨み合い、先に敵兵士が動き出した。
「技:連撃!」
敵兵士は目にも留まらぬ速さで、剣をイーグルに当てるが、全てイーグルに受け止められる。
敵兵士は足に力を込め、イーグルに斬りかかる
「技:重撃!」
「ぐっ!?」
イーグルは受け止めきれず剣を地面に刺した。
その様子を確認した敵兵士は、石に火をつけているフウマに視線を向け、足に力を込め、斬りつける
「剣技:斬撃!」
剣は光を纏い、フウマの首元に斬りかかるが、傷はつかず、バチバチと火花を散らした
「まじかよ!?」
フウマはその隙に敵兵士に目掛けて、小さな火の球を投げた。
小さな火の球は、敵兵士の目に当たり、悶えながら、敵兵士は後ろに下がった
「ぐぁぁあ!熱い熱い!」
「良くやった!」
悶えてる敵兵士の姿に、フウマは固まる。
その様子に気づいたイーグルは、視線を敵兵士に向け直ぐ様、敵兵士に斬りかかる。
剣は敵兵士の喉に刺さり、敵兵士は小さな声を上げ意識を手放した。
「よし」
敵兵士が死んだことを確認すると、フウマに振り返る。
視線の先には、顔を強張らせ、立ちながらガタガタと体を震わせるフウマがいた。
イーグルは、フウマに斬りかかる、他の敵兵士を斬り、フウマの肩を掴んで、後方へと下がった。
「イーグルさん!?」
フウマは突然の出来事に驚き、声を上げるが返事は無く、戦場から離れた所に降ろされた。
イーグルはフウマに振り返る
「貴方はこの世界の人では無いのですから、無理なら無理と言ってください!」
イーグルに声に心配と怒気が交じる
「本来であれば、貴方は物資を持ってくれるだけで良かったんです…でも、貴方の優しさで、準備や、着火の速度を上げてくれたお陰で、此処まで生き残れました。感謝してもしきれません。」
イーグルはわざと、先程の光景がフウマにフラッシュバックさせないように、敵兵士との戦いについては話さなかった。
「だからこそ、逃げてください。…逃げるという単語が嫌なら、帰ってください。竜人帝国は、この世界の中でも列強国ですので、この共和国よりも安全です。」
フウマは首を振る
「違うんです、優しいわけじゃないです…ただ…頑張っている方達がいるのに、自分は…自分は何にもできずに…」
フウマは息が詰まる。
だが、自分の意思を言うために深呼吸をし話を続ける
「…自分は、頑張っている方の前で逃げる程、気持ちが強く無いので…何でも良いんです。何か、何かありませんか?自分にできることがあれば、やらせてください」
イーグルは何とも言えない顔でフウマを見る
「…これ以上、やる事はありません。お帰りください…」
イーグルの言葉に、フウマは衝撃を受けるも、覚悟を決めた顔で、飛び立ち、村の上空を通過した。
イーグルはその背中を見ながら、飛び立ったのを確認すると、戦場に戻った。
イーグルは戻りつつ戦場の全体を見た。
(…あの兵士強いな)
自軍の兵士達、5人に対して1人で対応している敵魔術師を確認した。
その魔術師は、魔法を使うことなく、体術で対応していた
「よいしょ~」
張り手を正面の翼人兵士に対して当て
「そ〜い」
右フックを側面にいる翼人兵士を殴っていた
「弱いね〜こんなん、魔法使うまでもないわ〜」
手をフリフリさせる
「ん?」
視界に飛んでいるイーグルが入る
「おやおや」
イーグルは敵の魔術師に突っ込み、剣で斬り掛かったが、敵の魔術師は剣の腹を掴み、攻撃を防いだ
「ぐっ」
「怖い怖い、そんな怖いことをする奴は…?」
突然、空気がしびれる様な感覚に陥る。
「なにかな?」
「まさか!」
イーグルは、村の方へ振り返った
「よそ見ですか?」
魔術師は剣を一気に自分の脇に持っていき、イーグルとの距離を詰め
「ほい」
剣とは逆の手でストレートをかます。
そのストレートはイーグルの腹部に当たり、吹き飛ばされる。
「…他の魔族とは違い、魔力が強いと思いますが、威張っちゃいけません、我々にとっては貴方もザコ、何ですから」
倒れているイーグルに魔術師は話す
「もう少し自分の立場というものをですね」
グオーン!
突然、上空にドラゴンの声が響き渡る。
魔術師は空を見る
「な!?」
そこには、突撃してくる4つ羽のある大きな竜にのるフウマの姿があった。
大きな竜は、魔術師をパクリと食うと、尻尾で、敵の兵士達に対して振り回し、吹き飛ばした。
イーグルは大きな竜にガッシリと掴んでいるフウマに近づく
「帰ってくださいとあれほ
「私は!」
イーグルの言葉を遮る
「私はあそこで逃げば、いずれ標的は竜人帝国になります。だからこそ戦います…戦わせてください!」
ギリッとイーグルは歯を噛みしめる。
「…分かりました…後は
ドン!ドン!
火の球が敵の兵士達に当たる。
イーグルが振り返ると、そこには竜人帝国の竜騎兵達が、空を埋め尽くしていた。
「ちゃんと言わせてください…私は貴方達を助けに来ました!」




