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結果よりも過程を望みます。  作者: 量産三型
第ニ章

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第2話 道中

 リヴァイアサンの背中に揺られながら、2時間をかけて海を渡っていた。


「この調子なら、後、1時間で着くだろうな」


 現在向かっているのは、マロ帝国の北部に位置する、港湾都市。

 北部の大半は寒冷地域で、防寒具が必須であり、自分の特徴的な身体を隠すのにはうってつけで、今回の作戦で随伴できるレベルか、確認する意味を含めた、場所らしい――

 また、凍結している場所が多く、船で行こうなら、半日は掛かるというのだから、リヴァイアサンには感謝しか無い。


「お酒、要ります?」


「貰おう」


「私も欲しい」


「……どうやって飲みます?」


「口を開けるから、そこに流してくれ」


 段々と風が冷たくなっていくのを、顔で感じる。

 自分もフードを着込み、軽く酒を口に含む。

 この人……名前をど忘れしちゃった……

 このフードの人と、今後の内容や行く所に付いて、沢山話したのもあって、名前がポンと飛んで知ってしまった。

 まあ、着いたら聞こう。

 話の内容として、マロ帝国の事を詳しく教えてもらった。

 マロ帝国の人口は約20億、確認されている固有スキル持ちは14万程おり、約6万は傭兵か盗賊、別の国家に所属しているのが一般的らしい。

 そして領土が大きく、この大陸の中心に位置しているのもあり、小国が軒並み併合や傀儡国家として扱われ、今では、世界1位の領土面積を誇る国家となり、それを維持する為、軍事国家としての側面も持ち合わせているという事。

 ……更には、貴族と平民の格差が異常であるという事で、これに関しては、行ってみれば分かると言われてしまった――

 

「?」


 内容を頭の中で確認していると、多数の黒い点が遠くに浮かんでおり、どんどんと黒い点は大きくなってくいく。

 明らかに黒い点は、徐々に形がハッキリとしていく。


「あれなんですかね?」


「ん? あぁ、あれは蚊だな」


「……蚊って、血を吸う蚊ですか?」


「それしかいないだろう?」


明らかに蚊の大きさではなく、空飛ぶ赤子の様な大きさをしていた。


「あんな大きかったでしたっけ?」


「今じゃ、あんなもんだろ」


 ガサゴソと、バックを漁る音が聞こえ、振り向くと水筒を取り出していた。


「……飲むんですか?」


「いや、アイツらの羽にぶっかける」


 一匹の蚊であれば、1つの水筒で事足りるだろうが、10匹の蚊が一斉に、こっちに向かっており、確実に水の量が足りない――終わった……

 ん? そう言えば……


「リヴァイアさん! 水で攻撃は出来ますか?」


「あの、蚊共だろう? 任せろ、得意分野だ」


 リヴァイアサンは口を開けながら、蚊達の方に向けると光線の如く水を出し、蚊の羽を切り裂き、一瞬にして、蚊の大群は消え去った。

 フフンと鼻を鳴らし、視線を向けてくる


「ありがとうございます」


 その言葉に満足したのか、前に向き直り、航路を戻す


「なんだ、要らなかったな」


「……1つの水筒じゃ、無理ですよ」


「? アイツらの攻撃手段は針1本だけだ、この水筒だけでも十分に対処出来るぞ?」


「……そうですか?」 

疑心暗鬼の目で見つめる。


「フウマ、そいつの言っていることは本当だぞ、殆どの船乗りが、それで対処しているからな」


 どう考えても信じられない。

 赤子並みの身体に、その身体を支え、飛び立つ大きな羽を持つ虫に、水筒だけで対処できるとは到底思えなかった。 


「それに、蚊共は身体がデカいから、予備動作が遅いんだよ」


「……あの大きさが普通ですか?」


「昔はあんなに大きく無かったんだがな……」


「どんぐらいでした?」


「俺の時代は、肘から手の甲まで大きさが一般的だったな」


「昔見たのは、手のひらの2倍くらいだったなぁ」


「十分、大きいですよ」


 だが、聞いてて少しおかしいと思った。


「……もしかして、年々、大きくなっています?」


その言葉に2人は頷く


「あぁ、段々と大きくなってるな」


「……もしかして、このぐらい小さな蚊っていました?」

親指と人差し指で大きさを表した。


「俺は見たことが無いが、そんな蚊もいたらしいな」


「いつから大きくなったんですかね?」


「……昔は食べる奴が大勢いたらしいんだが、今は居なくなってな……どんどんと大きくなっていったみたいってのは聴いたことがあるな。 まぁ、弱点は変わってねぇみたいだし、問題は無いな」


「な、成程」


 自身満々の態度に、そう答えるしかなった。


「氷が……」


 周りの海面には氷が浮かんでいた。

 視界を遠くの方に見上げると、氷山が姿を現す


「雪の国みたいですね」


「此処らで降りよう」


「え!? まだ、海が続いてますよ」


「ここを真っ直ぐに行けば、小さな村があるんだ」


 指を指す方向には、雪が舞い、遠くの景色は確認出来なかった。

 そう言い終わると、勢い良く近くの氷に飛び移る。

 リヴァイアサンは気を利かせるように、背中を氷の近くまで寄せ、片足だけで、降りれる場所に止めた

 

「ありがとうございます」


 相変わらず、感謝を言うと明日の方向に顔を背ける


「ほら行くぞ」


「……あの〜〜」 


「なんだ?」


「とっても言いにくいんですけど……聞いても?」


「……なんだ?」


「名前何でしたっけ?」


 直後、吹き出す音が後ろで聞こえ、その音は、ガハハと笑い声に変わる


「……トコロシェだ」


「トコロシェさんですね。 ……すみません覚えきれなくて」


「いや、いい…………後ろ、うるさいぞ」


 リヴァイアサンは今頃、名前を聞いたのがツボに入ったらしく、リヴァイアサンの姿が見えなくなるまで、その笑い声は辺りに響き渡っていた

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