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結果よりも過程を望みます。  作者: 量産三型
第一章

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第19話 撃破

 デビルフィッシュは、けたたましい声を上げながら、逃げる様に海底へと向かった


「これ以上の戦闘は難しいね……」


 フウマ達はその背中を見届けると、海面に浮かんでいた、生き残りの兵士達を拾うと、陸地に向かった…


*****


「おや……」


兎人共和国の陸地に向かうと、そこにはケルベロスの兵士達が手を振っていた。

近くまで降り立つと、1人の兵士が駆け足で近寄り敬礼する


「第2歩兵連隊、第1中隊より報告。目標地域の制圧を完了しました」


「敵兵は?」


「予想よりも数が少なく、現地民の協力の末、敵部隊を壊滅させました」


「輸送船団に主力が……。 今からでも叩きに行く?」

冗談交じりにイーグルに聞く


「兵士や魔石が枯渇している今、これ以上の攻勢は、損害を増やします」


いたずらがバレたかのように、ケルベロスは微笑む


「分かってるよ。 それに、主力艦隊が壊滅した状況で、輸送船団を動かさないと思うからね。 ……ルーエ君、此処ら一帯を任せても大丈夫かな?」


「…承知しました」


「では、竜人帝国向かおっか」


「何をしに向かうんですか?」


「何をって報告だよ、報告。 今回の戦果を伝えにね」


*****


【竜人帝国】

 ケルベロスの軍隊も兎人共和国に残し、3人のみで、竜人帝国に降り立った


「君達は、少し休んでて」


「私も行きます」


ケルベロスは、片手でイーグルを静止させる


「大丈夫だよ。 それに、個別で聞きたい事もあるから休んでて」


「そうですか……」


フウマとイーグルは、ケルベロスが角を曲がるまで、その背中を見届けた。

糸が切れたように、ドカッとイーグルは椅子に座る


「ふぅ……」

イーグルは肩の荷が下りた様にため息をついた


「? フウマも座りな」


フウマは、イーグルの隣にゆっくりと腰を掛けた


「はは、酷い顔だね」


「イーグルも、目がたれてるよ」


イーグルはグニグニと自身の目の周りを触る


「確かに……少し疲れた……」


フウマは、最初に合ったキリッとした顔着きが、今では、寝落ち寸前の顔のギャップに驚きつつも、自身も疲れているのか、ため息交じりに観察するかの様に眺めていた。

イーグルは窓の景色を眺めながら口を開く


「私はね、あそこで生涯を終えると思っていたんだよ」


フウマは喋らずに、イーグルの話に耳を傾ける


「相手は軍事国家、更には大国と、火を見るより明らかな話だった……

 だからこそ、そんな大国の歴史に祖国が刻む事が出来ないかと模索した結果、集団自決の様な事をしてしまった……

 私は祖国が好きだった。 頭を容易に越える程の草、様々な果実が実る木など、私の思い出が詰まっていた土地が好きだった……

 だが、そんな土地は戦争によって、更地になり、いつ侵攻されても可笑しくないよな土地に住まわされ、その時、決心した……

 何が何でも、傷跡をつけてやると……

だからこそ、君には感謝している。 これ以上にない、結果を残してくれた君には……」


イーグルは息を整え、話を続ける


「私の目標は終わった。 だからこそ、君の力になりたい。 ……何か目標はあるかな?」


急に振られたフウマは固まり、頭をフル回転させる


「目標は……ちゃんと決まって無いです……」


「はは、それなら、それで良い……決まってないなら、色々出来る証拠だ…」


イーグルのまぶたは段々と下がっていく


(自分の目標ってなんだろう……

他の異世界人を探すこと?

…………いや、そんなんじゃない気がする…

もっとこう、大事な使命が……

……………使命?)


フウマの考えはそこで膠着する。

疲れと眠気が合わさり、船を漕ぐ。

頭が地面に落ちる寸前に、顔を上げ、チラリとイーグルの顔を見る


(……寝てる)


完全にまぶたは閉じ、口は半開きになっていた。

その様子に釣られて、フウマも目を閉じた……


*****


ツンツン


(?)


ペチペチ


(……?)


グニグニ


(……)


フウマは重いまぶたをゆっくり上げる。

そこには、紙の束を持ったケルベロスが覗き込んでいた


「うわぁ!」ゴツン!


驚いたフウマは、頭を勢いよく上げ、後ろの壁に強くぶつかった


「そんなに怖い?」

苦笑いしながら、フウマに伺う


「いやそういう、訳じゃ」


「なら良いけど……ちょっと来てもらって良いかな?」


「はい!」

(イーグルは……)


大きく伸びをしながら、身だしなみを整えていた


(今、起きたのかな?)

「ちなみに、外ですか?」


「いいや、相談室みたいな所だね」


「相談室?」


「そう、ここで他には話せない様な内容だから……良いかな?」


「分かりました」


「イーグルくんも大丈夫そう?」


「はい」


「よし、じゃあついてきて」


ケルベロスを先頭に2人はついて行った……


*****


ガサガサ


ゴソゴソ


ケルベロスは、壁紙や机に手を突っ込みながら、何かを探すように動き回る


「何してるんですか?」


「ん? ああ、ちょっとね」


辺りを見回し、手のホコリを払い、フウマ達に振り向く


「よし。 ささ、こっちに座って」

ケルベロスは、手でソファに座る様に促す


促された、ソファの前に立ち止まり、ケルベロスが座るのを見ると2人は腰を掛けた


「大事な話っていうのはね…………私の私兵になって欲しいんだ」


「私兵?」


「そう私兵。 君達は、今回の一件で実戦経験を積んだから、私の私兵になって欲しいんだ」


「理由を聞いても?」

様子を眺めていたイーグルが、口を開く


「理由は、今回の一件で一応は認められた……でも、一定数は運による物だと言い張っているから、結局の所、今のままだと私の構想は実現しない……」


「だからこそと……。 ですが、実戦経験を積んだ所でそれは、一般兵と変わらないのでは?」


その言葉にニヤリとケルベロスは微笑んだ

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