第13話 水晶というものも実に興味深い
「受付嬢さん、この水晶は何の元素からできているかわかるか?」
「元素?なんですか?それ」
「うむ、この時代ではそこまで達していないか…ならいい」
水晶ということは二酸化ケイ素からできているのだろうか。数字が出るところが不思議だ。人間の発する微弱な電気信号を読み取ってデータ化しているのだろうか。だとしたらこれは自然物ではなく人間の手によって作られた人工物の可能性があるのか。そうするとこの科学の遅れようでここまでの技術があるのが謎だ。謎は深まるばかりか…
後で水晶を作れるか実験してみるか。
「初めての依頼ならそこの薬草採集がおすすめですよ!魔物も出ません!」
「なるほど、ではそれを受注しよう。植物の観察もできるし薬草というものにも興味がある。ちなみに薬草はどのような種類だ?」
「カイケイジネダンタカ草のバラ科です。主に初級ポーションの材料として使われます」
「カイケイジネダンタカ草か、飲食店で割り勘できなそうな名前だな。ポーションというのは何だ?」
「ポーションというのは怪我を回復させるものです。飲んでも良しかけても良しの優れ物です」
「興味深いな。採集したら研究してみよう」
これが依頼書か。1kgあたり銀貨三枚。これはどれぐらいの額なのだろう。
流石にこの世界の金の価値を知らないのは不自然だ。自然な流れで探るとしよう。
「硬貨の種類と価値がわかるか?ちゃんと勉強してたらわかるはずだ。これは私についてくる上での最低限の知識だ」
「それぐらい平民でもわかるよ!銅貨がゴミが買える程度、小銀貨が1番安い飲み物が買える程度、銀貨が食事ができる程度、小金貨が宿に泊まれる程度、金貨が貴族の食事ができる程度、オリハルコン貨が中規模商人の1ヶ月の平均給料程度でしょ」
「正解だ」
偉そうに「正解だ」といっているが全く知らなかった。金貨が10万円相当ということは聞いたことがあったが。おそらく伯爵家が間違えるはずがないので信憑性は高いだろう。
銀貨3枚としたらギリギリ1人が1日をやり過ごせる程度か。なかなか厳しい額だが1番簡単な依頼なだけあるな。
「明日依頼を受けようか」
「今から行きたい!」
「野宿になるがいいんだな?」




