「選ばれなかったもの達の声」
51話です人生は選択の連続!
セリアが膝をついた頃。
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少し離れた場所では。
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別の沈黙が流れていた。
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ルクス。
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リリス。
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そしてガーゴイル。
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誰も動かない。
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狭間だけが静かに揺れている。
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ルクスはリリスを見つめていた。
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優しそうな笑顔。
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穏やかな声。
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だが。
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その奥にあるものを。
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少しだけ理解し始めていた。
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「……どうしてだ」
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ルクスが口を開く。
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リリスは首を傾げる。
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「何が?」
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「どうしてそんな顔をする」
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沈黙。
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リリスの笑顔が止まる。
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ほんの少しだけ。
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本当に少しだけ。
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「嫌いなの」
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ぽつりと。
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零れ落ちた言葉だった。
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ルクスは眉をひそめる。
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リリスは笑っていなかった。
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「あなたみたいな人」
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静かな声。
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だが。
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その奥には長い時間積み重なった感情があった。
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「選ばれた人間」
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ルクスが目を細める。
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リリスは続けた。
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「選ばれなかった者の気持ちなんて分からない」
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「ノクスに選ばれたあなたに」
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「この子達の苦しみなんて分からない」
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ガーゴイルへ手を伸ばす。
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巨大な身体。
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だがその仕草は優しかった。
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まるで家族へ触れるみたいに。
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「この子達は選ばれなかった」
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「必要とされなかった」
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「忘れられた」
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「捨てられた」
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狭間が揺れる。
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誰かの泣き声。
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誰かの後悔。
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誰かの怒り。
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微かな声が空間を漂う。
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リリスは目を閉じた。
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「私もそうだった」
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静かな告白だった。
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ルクスは何も言わない。
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ただ聞く。
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リリスは続けた。
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「私は弱かった」
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「誰にも必要とされなかった」
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「だから選ばれなかった」
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その瞳の奥に。
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ほんの少しだけ。
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昔の少女が見えた気がした。
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「そして」
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リリスの声が冷たくなる。
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「ある人は全部決めるの」
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ルクスの眉が動く。
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「お前はここ」
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「お前は必要」
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「お前は不要」
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狭間の空気が重くなる。
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「そうやって」
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「全部を型にはめる」
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怒りだった。
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今まで見せなかった感情。
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ルクスは静かに聞く。
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「……誰の話だ」
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リリスは答えない。
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数秒の沈黙。
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そして。
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「知らなくていい」
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小さく呟いた。
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その声には。
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嫌悪が滲んでいた。
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ルクスはその言葉を胸に留める。
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だが。
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今は追及しなかった。
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代わりに別のことを聞く。
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「だからお前が選ぶ側になったのか」
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リリスの目が揺れる。
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ガーゴイルへ触れる手に力が入る。
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「誰かが選ばなきゃいけない」
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「誰かが救わなきゃいけない」
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「だから私は」
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「この子達を一つにした」
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ルクスはガーゴイルを見る。
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巨大な身体。
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だが。
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そこから聞こえてくるのは。
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悲鳴。
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怒り。
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後悔。
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苦しみ。
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そんなものばかりだった。
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「救われてるようには見えない」
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リリスの表情が固まる。
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沈黙。
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長い沈黙。
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そして。
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「あなたに何が分かるの」
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初めてだった。
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リリスが感情を露わにしたのは。
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「選ばれた人間が」
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「選ばれなかった者を語らないで」
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狭間が大きく揺れる。
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桃色の髪が舞う。
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「あなたは選ばれた!」
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「ノクスに!」
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「認められた!」
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「力を与えられた!」
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叫びだった。
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長い時間押し込めていた感情。
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嫉妬。
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怒り。
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悲しみ。
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全部。
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ルクスは静かにそれを受け止める。
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そして。
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ゆっくり口を開いた。
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「分からない」
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リリスが目を見開く。
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「お前の苦しみは分からない」
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「お前が見てきたものも分からない」
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それは否定じゃなかった。
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認める言葉だった。
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だから。
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リリスは何も言えなかった。
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ルクスは続ける。
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「でも」
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拳を握る。
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「俺も選ばれた訳じゃない」
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最弱テイマー。
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王国から見捨てられた少年。
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森で一人だった日々。
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討伐対象になった日。
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全部を思い出す。
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「俺も捨てられた側だ」
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リリスの瞳が揺れる。
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認めたくない。
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認めれば。
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自分の正しさが揺らぐ。
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だから。
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叫ぶ。
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「嘘よ!!」
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その瞬間。
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ガーゴイルが前へ出た。
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巨大な身体が狭間を震わせる。
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リリスの瞳に涙が滲む。
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怒りか。
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悲しみか。
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本人にも分からなかった。
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「なら聞いてみなさい!」
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ガーゴイルへ手を伸ばす。
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「この子達の声を!」
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次の瞬間。
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ガーゴイルが咆哮した。
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悲鳴。
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怒り。
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怨嗟。
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無数の魂の叫びが狭間を埋め尽くす。
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そして。
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ルクスは一歩前へ出た。
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選ばれなかった者達の声を聞くために。
51話でした。決めるのは自分自身。他人の評価なんて気にしなくて良いんです




