「声」
52話です。
ガーゴイルが咆哮する。
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その瞬間だった。
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ルクスの視界が揺らぐ。
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世界が歪む。
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狭間の空気が重くなる。
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まるで。
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何かが無理やり流れ込んでくるような感覚。
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「っ……!」
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ルクスが顔をしかめる。
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頭が痛い。
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胸が苦しい。
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理由は分からない。
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だが。
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聞こえる。
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誰かの声が。
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『助けて』
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小さな声。
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子供だった。
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知らない顔。
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知らない人生。
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それなのに。
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確かにそこにいた。
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『どうして俺だった』
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今度は男の声。
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『どうして私じゃなかった』
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女の声。
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『認めて欲しかった』
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『見て欲しかった』
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『許せない』
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『悔しい』
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『寂しい』
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次々と流れ込む。
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無数の感情。
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無数の人生。
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ルクスは思わず膝をついた。
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頭を押さえる。
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「ルクス!」
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遠くからカインの声が聞こえた。
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だが届かない。
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声が多すぎる。
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聞こえすぎる。
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リリスは静かにその姿を見ていた。
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「聞こえるでしょう」
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優しい声だった。
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だが。
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どこか悲しかった。
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「これが選ばれなかった者達よ」
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ガーゴイルが一歩前へ出る。
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その身体の中から。
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さらに声が溢れる。
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『必要ない』
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『失敗作』
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『不要』
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『価値がない』
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ルクスの呼吸が乱れる。
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どれも。
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聞いたことがある言葉だった。
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王国。
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村人達。
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最弱テイマー。
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過去の記憶が蘇る。
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『お前には才能がない』
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『スライムしか使えない』
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『役立たず』
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拳が震える。
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リリスが言う。
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「あなたも同じだったでしょう?」
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「だから分かるはずよ」
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「この子達の苦しみが」
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ルクスは顔を上げる。
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ガーゴイルを見る。
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巨大な身体。
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巨大な怨嗟。
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だが。
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何かがおかしかった。
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苦しみは分かる。
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怒りも分かる。
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悔しさも分かる。
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だけど。
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混ざっている。
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あまりにも。
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混ざり過ぎている。
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『助けて』
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『許さない』
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『寂しい』
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『殺してやる』
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『認めて欲しかった』
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全部が同時に聞こえる。
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まるで。
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誰の声なのか分からなくなるほど。
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ルクスは眉をひそめた。
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ガーゴイルを見る。
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そして。
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リリスを見る。
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「……なあ」
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リリスが首を傾げる。
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「何?」
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ルクスは少し考える。
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そして。
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静かに言った。
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「これは誰の声なんだ」
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リリスの表情が止まる。
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ほんの一瞬。
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本当に一瞬だけ。
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「何を言ってるの?」
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ルクスは続ける。
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「分からないんだ」
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「子供もいる」
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「大人もいる」
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「人間もいる」
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「魔物もいる」
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拳を握る。
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「でも」
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「誰の声なのか分からない」
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狭間が静まる。
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リリスの瞳が揺れる。
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ルクスはガーゴイルを見る。
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悲鳴。
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怒り。
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後悔。
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全部ある。
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でも。
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その奥にいるはずの誰かが見えない。
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「これじゃ」
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小さく呟く。
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「苦しいだけじゃないか」
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ガーゴイルが大きく揺れる。
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まるで。
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その言葉に反応するように。
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リリスの顔から笑みが消えた。
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「違う」
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小さな声。
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「違わない」
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ルクスは答える。
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リリスが一歩前へ出る。
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その瞳には怒りがあった。
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「この子達は救われたの!」
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「忘れられるより!」
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「消えるより!」
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「ずっとここにいる方が!」
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言葉が止まる。
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ルクスは何も言わない。
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ただ見ていた。
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その姿を。
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そして。
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その奥にある痛みを。
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ガーゴイルが再び咆哮する。
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狭間全体が震える。
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無数の声がルクスへ押し寄せた。
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悲鳴。
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怒り。
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絶望。
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その中で。
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ルクスは聞いた。
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ほんの小さな声を。
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『……たすけて』
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今までとは違う。
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混ざっていない。
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誰か一人の声。
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ルクスの瞳が見開かれる。
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そして。
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ガーゴイルへ向かって一歩踏み出した。
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その声の主を探すために。
52話でした。一つにして何になるというのだ




