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4. 澱


「さて何から話そっか?」

彼はにやりと笑ってそう言った

「澱って何なんですか?」

すぐさま杏が聞いた

「澱は人間の負の感情から生まれるもの、火に対する恐怖からは火の澱、水に対する恐怖からは水の澱って感じだね」

つづけさまに私も質問する

「能力って何なんですか?」

彼は少しだけ考えるように目を伏せてから、口を開いた

「顕澱のことか、あれは強い感情をトリガーにして澱が使う感情の具現化と同じようなものを使う力のこと、かな」

感情をトリガーに、、、

私があの時あいつを凍らせることができたのは強く私が感情を抱いたから?

でもあの時は恐怖で頭がやられてしまっていてそんなことができるとは思えなかった

考えがまとまらないまま杏がまた質問する

「5番隊って何の組織何ですか?」

「異常事案対応班、警察の裏組織みたいな感じ、あまり表向きにはできない事件なんかを扱う部署だね」

「異常事案対応班、、、」

「僕はそこの5番隊の隊長、君のお父さんも3番隊で隊長だったんだ」

お父さん、、、

あのとき私を殺しに水の澱が来た

つまりお父さんはもう、、、

死んでしまっているんだろう

それだけじゃない

お母さんも、そして春花さんも

私の大事な人や命を懸けて守ろうとしてくれた人が次々に死んでいった

苦しい

胸が張り裂けてしまいそうなほど苦しい

喉を言葉が通らなくなった

「未奈、大丈夫だよ、大丈夫だから、、、」

「、、、未奈ちゃんは隣の教室で休んどきな、無理だけはするなよ」

確かに今はもう限界だ

「あり、、、がとう、、ご、ざいます」

そう口にし私は部屋を後にした


「ねえ杏ちゃん、一つ聞きたいんだけど」

「なんです?」

彼は鋭い目つきで言った

「なんで未奈ちゃんが処分対象で殺されそうになること知ってたの?」

杏の表情が、固まる

その額には汗が見える

「いや?もしかしたら外から聞こえてたかもしれないしね?でも少し気になっちゃっただけ」

そう言って彼は杏に近づいていく

杏は恐怖のあまり動けなかった

「次はないからね?」

そう耳元でささやき彼は部屋を後にした


/


「雫君、他に聞きたいことはある?」

「嫌、大丈夫です」

俺は時雨に気になっていたことを質問攻めにしていた

妹を襲ったあれは何なのか

東は無事か

唯月はいつ目覚めるのか

そして俺はこれから何をすればいいのか

彼はしっかりと答えてくれた

妹を襲ったのは人形の澱であるということ

澱は人間の負の感情が集まってできた化け物であるということ

あいつは無事でもう避難済みであること

唯月は、、、当分目覚めないだろうということ

「かなりの重傷だったからね、もしかしたらもう目覚めない可能性もある」

「そう、、、ですか」

俺がもっと早く家に帰れていれば助かったのかもしれない

、、、本当に何のために生きているのだろうか

クソ親どもに言われた言葉が蘇ってくる

大切だと思った人一人守れない俺に何の価値があるんだ

何も言わずにうつむいていると時雨は立ち上がっていった

「んじゃ、初めての仕事お願いしてもいい?」


/


「んじゃ今から君らにはこの学校の安全を確保してもらうよ」

私が目を覚ましたのを確認した後時雨さんは水色の髪の男の人を連れてきてそう言った

彼のことどこかで見たことある気がする

、、、いや同級生だわ

隣のクラスのやつだったと思う

東雲がよく話してた

雫、、、って名前だった気がする

「ここ避難所じゃないんですか?安全なんじゃ、、、」

先ほどまでどこか様子が変だった杏が聞いた

何かに怯えているようだった

今はまだマシになっているようだが

「門番が今いない状態になってるから、正面入り口は締まってるけど破られるのは時間の問題だね」

、、、危ないな

負傷者もまだここにいるのにこれ以上踏み込ませるわけにはいかない

「でもどうやって」

私がそう言い終わる前に雫が何も持たずに歩き出した

「やってきます」

「雫君流石に素手じゃ無理でしょ、さっきも物ありで刃が立たなかったんだから」

意外と彼バカなのかな

「、、、でも早くしないとみんな死にますよ」

「だからこれを使う」

そう言って時雨さんは正方形の板を取り出した

「、、、鏡?」

「鏡は人を映すからね、その人のすべてを」

その鏡を見て私は少し身震いをした

なんでだろう

「学校の周りに鏡を並べてほしいんだ、でも完全に防げるわけじゃない、あくまでこれ以上の侵入を防ぐためのものだ」

あくまで一時的

そう聞いて少し不安になる

「それじゃ準備するから正面入り口で待ってて」


/


空気は悪かった

杏は何かに怯えてるし雫は無表情だ

「わ、わたし二星 未奈、、、よろしく」

緊張で少し声が裏返ってしまった

顔を赤く染め恥ずかしさに潰されそうになる

「、、、水溜 雫」

名前だけ言って彼はまた他のほうを向いた

「あ、私は猫宮 杏、よろしくね」

「杏、、、寝坊常習犯の?」

、、、あの話他のクラスまで広まってるんだ

なんか笑えてきて緊張が一気にほぐれた

杏は目を丸くして硬直している

可愛いな

そんなことを考えていると時雨さんともう一人何かを抱え走ってきた

「僕らが守りはするけど護身用にこれを渡しておくね、いざというときに戦えない奴はいらないからね」

そう言って渡されたナイフを握り扉の前に立つ

冷たく重い感触が手のひらに残った

「じゃあ僕と城崎が先に行って道を開けるから頼んだよ」

「人使い荒いっすよ時雨隊長、、、」

そして時雨さんと城崎と呼ばれた女性はそのまま外へ飛び出していった

「、、、行くか」

雫の合図で私たちも飛び出した


オマケ

キャラの名前

城崎 悠


キャラの髪色

未奈 桃色

杏  黒色

雫  水色

時雨 灰色

城崎 茶色と濃い茶色混ざってる


時雨さんの趣味

「なにやってるんすか隊長」

「ルービックキューブ」

「へえ、いつも頭使わないのに」

「いや?分解して組み立てるのが楽しいんだよ?」

「変人っすね」

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