表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

154/163

episode 154

月曜日に出社すると、広報部はガヤガヤと騒がしかった。

何事だろうと思いつつ、いつものようにそっと部屋へと入る。

「おはようございます」

社内報チームの柿谷がすかさずやってきて、「柊さんは知ってたの⁉︎」と言われ混乱した。

「えっと、なにがですか?」

「ジェインCEOが、SOTを辞めるってことよ!」

「えっっ!」

あまりに突然の報せに、二の句が告げられなかった。

「その様子じゃ、柊さんも知らないみたいね」

「し……知りませんでした」

引越しと繋がったような気がした。もちろん真相はまだわからないのだが。

「ジェインCEOの右腕、玉田ゼネマネが後任みたい。人事のメール、二度見しちゃったわよ。まだ信じられないくらい」

「辞めてどうされるんでしょうか。転職とか」

「さあ。そこまではわかんない。とにかくもう秘書課なんて、爆撃起きて死屍累々みたいになってるわ」

「ジェインさん、人気でしたもんね」

「柊さん、あなたは大丈夫なの? ジェインCEOと親しいんでしょ?」

「そんなことは……でも名もない私をイラストレーターとして雇ってくださったので、恩があるっていうか……寂しいです」

「だね」

社内報を制作する過程で、玉田ゼネラルマネージャーにはオンラインで会ったことがある。強面だが、ジェインからの信頼も厚いということもあって高い経営能力を有し、その能力はCEOとなっても遺憾なく発揮されるだろう。

「けど、心配だね。だって、秘書だった八海さんも異動で福岡でしょ? 役員が解散みたいになっちゃって、うち大丈夫かな」

柿谷が心配そうな顔を寄せる。もちろん、壱花も同じ気持ちだ。

けれど、色々な事情があるのかもしれないが、秘密にされていること自体、もう複雑な思いだ。数日前には、ジェインを信じて待つと決めたはずなのに。ぐらぐらと屋台骨が崩れて落ちたような気がして、壱花は立っているのが精一杯だった。

「新CEOから挨拶があるそうだ! 悪いが皆、総務に集まってくれ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ